盲導犬

「ミサンガパワー!! part 3」

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だから…2006年の話し(汗)・・・

 「あっ、ミサンガが切れたんだ!」
世に偶然はないと思っている私は、プレート発見の奇跡の連鎖を
一人考えながら思い出したことがありました。それは、プレートを
縛っていたミサンガのことです。

ミサンガって……よく知らないので、知りたい人はwikipedia、
もしくはグーグルで各自調べて下さい。オホン、それでミサンガ
ですが…。

これってずいぶん前から流行っていた願掛けの品で、細い色糸
数本で手で編める平ひも状の物。柄などを編み込んであって
なかなかおしゃれです。願い事をして体のどこか(ほとんど手首
のようだけど)に結びつけ、それが切れれば大願成就ってこと
らしいです。

 ホーリーのプレートを結んでいたミサンガは、私の好きな色で
姪が作ってくれた手作り品。「願い事してから縛ってね」と言う、
可愛らしい気持ちのタップリこもった一品でした。

何てったって目が見えるようになることが一番だけど、競争率も
難易度も高そう…と、願掛け前に自己完結。ここはやっぱり、
見えないことを前提に手堅く前向きに考えないと叶う願いも叶わ
ない気がして、「ホーリーが一日も早く安全にガイドしてくれます
ように」と、もうそれしかない と言うほど切実な思いで願いを
込めプレートを縛ったのでした。(汗)

 だいたい、私はこの手の願掛けは信じておらず、イヤ、本当は
ちょっぴり信じていたんだけど…。と言うか、お福さんが作って
くれたミサンガに願を掛けて足首に縛っておいたところ、切れる
どころかそのままスッポリ抜けてしまい、{おーっ、これは切れた
も同様。イヤ、切れるより完全な形で分離なんてさい先が良いかも!
大願成就の証!}とほくそ笑み、一応お福さんの知ってる関係者に
聞いてもらったら…。

「さぁて、今までそんな話聞いたことないですねぇ。…たぶん…、
ダメなんじゃないですか」とあっさり。(号泣 )と言う訳で、
それからは淡い希望は持たぬよう自らを戒めていたのでした。

だって、あんなに丈夫そうなひもが切れるなんて思えなかったし、
つけてる人に聞いてもなかなか切れないって言ってたんですもの。
手首に何本もブレスレット代わりに縛っていた後輩のそれは、日々
色あせ薄汚れ、臭ってきそうな気さえしてもまだ切れず、よほど
願いが大きかったか無謀だったか…と思ったものです。(しみじみ) それが切れたんですよ!!それが!

 プレートリターンの経緯をラッキーな偶然が重なった結果と知り、
不思議な力の存在に思いが及んだ時「ハッ」と気づけばそこには
ミサンガが…。こんななので「どこが切実な願い?」と問われたら
急いで穴を掘らなければならないほど、実は、願を掛けたことなど
すっかり忘れていたのでした。(汗) だからよけい{何かある!}
と…。

 だけど、願いはホーリーの安全なガイドでプレートじゃなかった
のになぁ。ミサンガが切れても出来ることと出来ないことがあって、
これで我慢してねってことなのかも知れない。なぁんだ、そう
だったのか。とすると、悪戦苦闘はまだまだ続くのかなぁ? (号泣)

絶好調に喜んでいたのもつかの間、忘れていたくせに希望通りの
願いじゃないとむくれたのでした。が、そこが民間伝承を甘く見て
いる素人です。プレート発見は、これから始まるミサンガパワー
炸裂の序章だったのです。

つづく

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「ミサンガパワー!! part 2」

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だから…2006年の話し(汗)・・・

 「あっ、これって…?!」
「後悔先に立たず」の教訓を未だに生かし切れず、大事にしない
くせに二度と手に入らないと判るといつまでもグズグズ言ってる私。(汗)

プラス、自分で探せないからよけいジレンマが加わり、パウチした
使用承があるから…と言われても、日に日に後悔と未練は増して
くるのでした。

思うに、それはプレートの存在意義がどうこうではなく、ここだけ
の話、管理の悪い自分に腹が立っていたような…。(再び汗)

 そんなある日、プクプクした物が入っている封筒が私宛に届き
ました。差出人は、いつもホーリーグッズを買っている協会内の
支援センターの店長さん。{何か入ってますねぇ。日頃の感謝の印
でしょうか?}と、ワクワクしながら開封してみると…。

入っていたのはメモ書きと楕円形の金属製プレート。字は読めない
けど、楕円のそれはなくしたはずのプレートだと直感。「母上~、
大変大変!」と、紙片と封筒、プレートを持ちドタバタと三十三間
の廊下を一気に走り抜ける私。(ウソ)

「これこれ、何を騒がしゅうしておるのじゃ」とお小言を言われる
こともなく母上の元に到着。「ねぇねぇ、これプレートじゃない?
手紙読んで、読んで! 」と一気にまくし立てメモ紙を渡す私。
「あら、プレートねぇ。どれどれ。」と明るい方に向き直る母上。
この動作は、老眼鏡なしで読むことに執着している姿なのです。

 「小学校の先生からセンターに届きました。番号を調べたら
ホーリーの物と判ったので送ります。連絡先と先生のお名前を記し
ますのでよろしければ連絡してみて下さい」。内容はだいたい
こんな感じでした。ハイハイ、すぐに電話しちゃいます。店長さん
にだってすぐに電話しちゃいますよ!(笑み)

{思いは叶うって言うけど、しつこくしぶとくあきらめずにいて
よかったなぁ~}と、今の今までそんなこと考えてもみなかった
くせに、いとも簡単に執着心を良い方に解釈する私。人間、この
変わり身が大事なのです。(汗)

 夕方、先生に連絡、お話を聞くことが出来ました。プレートを
拾ってくれたのは1年生の二人の男の子でした。その日、先生の
クラスでは校外学習で公園に行き、「夏の思い出」と題し園内で
それぞれが思い出探しをしていました。男の子たちはきれいな
葉っぱを探そうと、落ち葉を一枚ずつより分けていたところ、
葉っぱの下からキラリと光る物を発見! 大事な物かも知れないと
相談し、先生の所に持っていったのだそうです。(可愛い~)

受け取ったプレートには連絡先が刻印してあり、登録番号もある。
そこで先生が「落とし主に届けて下さい」と一筆したため送って
くれたのでした。(チャンチャン)

 話を聞けば、これは偶然とかラッキーとかを通り越し、私の
中ではもう奇跡としか言いようのない出来事。ホーリーとのお散歩
コースはほとんどいつも同じ。不慣れな歩行も理由の一つだけど、
歩道がなく信号もなくそのくせ車は多く、危なくて歩けないのです。
(号泣)

たまに家族と一緒に違う道を歩きますが、プレートが落ちていた
公園もそんな「たまに行った場所」なんです。だから、もし家族が
奮起してお散歩コースを探してくれたとしても、公園にまで探索は
及ばないどころか、公園に行ったことさえ思い出さないかも知れ
ない。(涙)タイミングがずれていたら、自治会の公園掃除で
落ち葉と一緒に処理されていたでしょう。どうです、すごいでしょ?

だから、校外学習の日があの日じゃなかったら。男の子たちが丁寧
に落ち葉を観察していなかったら。プレートを見つけても「ゴミ
じゃない?」と放ってしまえば…。先生の優しさ。店長さんの
心遣い。それら全てが整って、初めて戻ってきたプレートだったの
です。(一人感動)

 つづく

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「ミサンガパワー!! part 1」

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だから…2006年の話し(汗)・・・

 「な・ない…!!」
ホーリーの首輪には、小さなカウベルとプレートが二枚つけて
ありました。「猫に鈴、犬にカウベル」と言うように(ウソです)
カウベルの音は見えない私にホーリーの動きを教え、その音で不穏
な気配さえ感じられる今日この頃。(詳しくは「きれいが大好き!」
を読んでね)。

そのプレートは、共同訓練終了時に協会から頂いた物で、ホーリー
の盲導犬としての登録番号と(財)日本盲導犬協会の名称、電話
番号が刻印されている、いわば彼のパスポートのような大切な物。

本来の役目とは違うけど、ホーリーの動きでカウベルとプレートが
ぶつかり合い、その微妙な音色が彼の歩調まで伝えてくれている
ようで、私には別の意味で役立っていたのでした。(汗)

 ある日、その音がいつもと違うことに気づき、首輪に触れると…。
「な・ない…!!」。そこにあるはずのプレートがない。(汗)
しかも、予備の分として二枚もらったのに{後ではずそ~う}と、
いつものように無精してそのままつけていたため、一気に両方とも
紛失。(再び涙 ){ど・ど・どうしよう~}と、するすると顔に
すだれが降りてきたのでした。

 家族に「家の中で見なかった?」と聞いても答えは「ノー。
それどころか「えっ、そんなのついてたの?」と全員に聞き返され、
家族の注意力のなさにガックリ来た私。1年以上「ホーちゃ~ん」
なんてスリスリしていても気づかないなんて…。

そりゃあ、ホーリーの首にはタプタプがあって、しかもそれは他の
ラブラドールレトリーバーと比べてもタップンタップンらしいけど、
プレートは首輪にぶら下がっている訳だし、いくら毛皮着てたって
埋もれるほど毛深くないし…。どう好意的に考えてもねぇ~。

となると、落とした場所は外しかなく、外なんてもっと判らない。
第一、毎日ほとんど同じ道をお散歩してるって言ったって、路肩の
雑草や途中にあるゴミ収集場所を、這うように舐めるように捜して
くれる奇特な人が一体どこにいると言うんです(号泣)

 で、翌日、お小言覚悟で急ぎ神奈川訓練センターに連絡。
プレートの再発行をお願いしてみると…。電話口に出た訓練士さん
が(ハイ、ここは桜塚ヤッ君風に)「いーいました」。

「…。あぁ、あれは昔の名残でね。プレートが余ってたから捨てる
のももったいないから作ったんです。おかげでプレートも在庫が
なくなりましたし。パウチした登録書持ってますよね? 今はあれ
なんです。だから大丈夫、最後の日に聞きませんでしたか?」。

{エッ、そうだったっけ!}と焦りながら「そ・そ・そう言えば
そうでした。ハハハ(汗)」と、上手く話をごまかしたのでした。
だって、出てくれた訓練士さんが続けてこう言ったんですもん。
「聞いていないとすれば、担当の訓練士の職務怠慢と言うことに
なりますが」って。

改めて問われたら、一瞬どころかエビ状になって後退してしまう
ほど記憶力には自信がない。周囲によると、「最近、更にパワー
アップし磨きがかかって来た」との評だが、恐らく一番声高に力説
しているのは、自分が忘れ、人のせいにしているであろう○○○○
ではないか…? と思うのは私だけです。ハイ!

 そんな訳で、私の思い違いが担当だった訓練士さんの査定に
響いたら大変! と思い、記憶を辿る間もなく慌ててジャッジ。
{きっと、その一瞬だけ気を失っていたに違いない!}と結論。
未練がましく{あの音、好きだったのになぁ…}と思いつつ、
予備をはずしておかなかったことをウジウジと後悔していた私
でした。が…。

 つづく

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リタイア犬ボランティアさんに教えられたこと!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「最後まで散歩に行きたがってました」
ホーリーと出会って3ヶ月が過ぎた頃、日本盲導犬協会で開かれる慰霊祭に出席。そこで
出会ったのがリタイア犬ボランティア(退役犬ボランティア)のKさんです。
とは言っても、慰霊祭の何たるかも知らない私は、Kさんがその日の喪主の一人だとは
知らず話をしていたのでした。(汗)

 会場の準備が整うまで、集まった人たちはあちこちでくつろぎ、談笑しながら
アナウンスを待っていました。入り口近くのベンチに腰掛けていた私たちの前で、三人の
小さな子供連れの二人のご婦人が足を止めました。たぶん、私と一緒にいたホーリーを
見とめたんでしょう。なんせホーリー君、行き交う先輩盲導犬の威風堂々とした姿に
興奮し、まるでディズニーランドのパレードを見る子供のように大はしゃぎ! 顔は
左右にキョロキョロ、足はドタバタドタバタ落ち着きなく、私が賢明に出す「シット」
の指示も「ダウン」の指示も右から左へトンネル状態!!(号泣) そんなホーリー相手に
孤軍奮闘している私は、はた目にも新米同志と言うことは歴然。心配し、励ますつもりで
声を掛けてくれたんでしょう。(汗)

 盲導犬育成に関わるボランティアで、世に一番知られているのはパピーウオーカーだと
思います。私もそれほど知らない時期で、Kさんもそんな関係者の一人だろうと思って
いたんです。確かに関係者でしたけど…。(汗) でも、話をしていくうちにリタイア犬
ボランティアさんだと知ったんです。しかも、預かっていた犬を亡くしたばかりだと…。

 預かっていたのはサンちゃんと言う女の子。問わず語りに話し始めたサンちゃんの
生活は、将来、必ずやってくるホーリーの姿でもあり、私には人ごとではなかったんです。
そんな私の気も知らず、相変わらず、ホーリーは足下で先輩諸氏の有志に見とれて
ソワソワしてましたけどね。(涙)

当初、サンちゃんのユーザーは、盲導犬として引退した彼女を自宅で世話していたそう
です。(えっと、ここから話し始めると「リタイア犬サンちゃんへの愛情物語」に
なっちゃうので、機会があったらご紹介します。)事情により最後まで看取れず、
ボランティアさんに託すことにしたそうです。そしてサンちゃんはKさんと出会いました。

 リタイア犬ボランティアは、盲導犬としての働きを終えた老いた犬を引き取り、その
犬の最後を看取ります。どのボランティアさんにも別れはあるけど、それは次に続く
希望のバトンタッチ。でも、リタイア犬のお世話は、精神的に一番つらいお努め
なんじゃないかと私は思うんです。「リタイア犬なんだから年は取ってるし、死はやって
くるのに…。サンちゃんが死ぬなんて思ってなかったんです」と、所用で連絡を取った時、
Kさんが話してくれました。

 協会で交わした言葉の中で特に心に残っているのは、「サンちゃんは最後までお散歩に
行きたがってました」って言葉です。階段が下りられなくなってスロープを作って
あげたり、後ろ足が立たずすぐにペチャンとへたってしまう彼女のため、ベストを着せて
後ろ足への負担が軽くなるよう支え持ってあげたりと、ゆっくりのんびり、休み休み
お散歩したって。(ウルウル涙)

{あぁ、本当なんだ!}N訓練士が「太らせると歩けなくなりますよ」と言っていた
ことを思い出していました。サンちゃんは太っていたから歩けなくなった訳じゃないけど、
「最後までお散歩したがっていた…。」ってことは、歩けなくなったら、高齢
じゃなくても散歩ができなくなるってことでしょ。足腰が萎えて、本当に歩行困難になる
までは、他の原因で歩けなくしちゃいけない!! そう思ったんです。(偉い!)

すでにホーリーのドクターからダイエットの厳命が出てたし(詳しくは「ただの肥満です」
を読んでね)しかも、おからで痩せるとの言葉を鵜呑みにし、与えすぎて逆太りさせて
しまった私!(汗)(詳しくは「おからダイエット」を読んでね) と言う訳で、
ホーリーの明るい老後のため、気持ちも新たに、ダイエットに励むと誓った私でした。

 そして、Kさんとの出逢いで教えられたもう一つ大事な現実。長い間共に歩み、助けて
くれた盲導犬がリタイア後、ユーザーと暮らせない理由。イヤ、ユーザーが犬と暮らせ
ない理由!! Kさんの話を聞いた数ヶ月後、私はその現実を身をもって知るのです。
意味深でしょ!(ムッフッ!)

<ポ イ ン ト>

1.いつまでもお散歩が出来るよう体重管理は大事!

2.毎日お散歩につきあってくれる犬って最高!(逆転の発想)

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僕の家の犬なんだ!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 もう帰ったほうがいいんじゃないの?」
ホーリーが我が家に来てから、月に一度の訓練センター行きが定例行事となりました。
ハーネスもリードも外し、ここから巣立った盲導犬仲間の犬たちと、思いっきり自由に
遊ばせてあげる時間。のはずが、夏の間はお休みだと新米ユーザーの私は知らなかった
のです。(汗) それでもホーリーを走らせてあげられたのは、ひとえにH訓練士の
優しさからでした。あっ、これには少し説明がいります。

フリーランがあると思いこんでいた私は、遊んだ後に彼のシャンプーをしたいと思い、
犬舎の施設使用の予約電話を入れたんです。その電話にたまたま出たのがH訓練士。
「不慣れな私と歩いてストレスいっぱいだろうから、せめて、少しでも走らせてシャンプー
してリフレッシュさせたい」と言う私の希望を聞き入れ、ちょうど希望訪問日が自分の
当直明けだったことも幸いし、フリーランに立ち会いながら、ついでに私にいろいろ指導
してくれたのでした。(感謝) だから、もしHさんがその電話を取らず、訪問希望日が
Hさんの宿直明けじゃなかったら、私たち家族はセンターに行けませんでした。でも、
私たちは何も知らず出かけ、しかも、Hさんのこんな優しさがそれからも数回続いた
んです。だから、そこで出くわした全てのことは、きっと偶然ではないと思う私。
(感激の涙) 相変わらず前置きが長い…。(汗)

 フリーランを終え三階から下りてくる途中、二階の一室からマイクで話す声が聞こえて
来ました。何事かと問うと、パピー(子犬)の委託式とのこと。許可を得、私たちは末席
に鎮座ましましたのでした。お散歩時の注意や病気のこと、予防接種や薬・フードの費用
負担、協会からのレンタル品etc。たくさんの約束事の一つ一つに、これから約10ヵ月、
委託する子犬たちに対するきめ細やかな愛情を感じ、{2年前、ホーリーもこんな風に
パピーウォーカーに預けられたんだ!}との思いで、旨がキューンとなったのでした。

 5頭の子犬が一緒に入ったケージが一つ、台車に乗せられゴロゴロとやって来ました。
台車が近づくや否や、あちこちから歓声と「可愛い!」の声が挙がり、続いてシャッター
を切る音! 一瞬にして部屋は大撮影会場に早変わり。その歓声を聞き、部屋にいる
おおよその人の数が判った私。なんと、5頭の子犬が預けられるそれぞれの家庭が、一家
総出でお迎えに来ていたようで、室内にはかなりの人がいたんです。(感激)

 盲導犬の名前はパピーウォーカーがつけます。職員が1頭ずつ子犬をケージから出し、
子犬につけられた名前を呼ぶと、預かり手の家族がそばに行き子犬を受け取ります。
ワクワクの瞬間!! よく判らない難しい話をおとなしく聞いていた子供たちは、この時を
ずっとずっと待っていたんです。(微笑み)

それぞれの犬を預かり、参加者達は三々五々帰宅し始めました。出口付近で座っていた
私は、H訓練士に子犬を抱かせてくれないか問うてみました。そばにいたご家族が、私に
その子犬を抱かせてくれたんです。もっとコロコロしていて丸っこいのかと思ったけど、
二ヶ月ともなると鼻面も伸び四肢も長くなっていて、私の思う子犬のイメージとは大違い!

私が子犬を撫でたりさすったりしていると、職員とHさんの「ホーリー…、ハハハ」との
笑い声が。「どうしたんですか?」と問うと、H訓練士と一緒に少し離れた所にいた
ホーリーが、その様子を見て焦ってると言うんです。私と子犬の顔を見比べ足り、お座り
して待ってる前足をドタバタ、今にもこちらに来そうな感じとのこと。いつもは、呼んで
も気に入らないとそっぽを向いてるクセに、少しは私を意識してくれていたようです。
(笑)

 もう一人、ホーリーと同じように焦っていた男の子がいました。幼稚園の年長さんか、
小学校1~2年生くらいかな? 長くて退屈な時間、ずっと我慢してようやく会えた子犬
なのに、お母さんは知らない人(私)に抱っこさせちゃって、もしかしたら連れて行かれ
ちゃうんじゃないのかと大あわて! こんな時、大人になんて言えばいいのか一生懸命
考えたんでしょうね、その子はこんな風に言ったんです。「ねぇ、もう帰ったほうが
いいんじゃないの!?」(微笑み)

お母さんは嬉しそうに私に話しかけてくれるんですが、「もう少し抱っこさせて
くれる?」。そう男の子に頼んでも、「帰ったほうがいいんじゃない」を繰り返すばかり。
一国も早く家に帰り、一緒に遊びたかったんでしょう。{ホーリーも焦ってるようだし…}
と、お礼を言って子犬をお母さんに返しました。見えないけど、男の子の顔に笑顔が
もどり、我が家のホーリー君も、ジタバタを止めて落ち着いてくれたんじゃないで
しょうか?(微笑み)

 滅多に行かないセンターで体験したパピーの委託式。「盲導犬クイールの一生」じゃ
ないけど、今、自分の傍らにいるホーリーの犬生の歴史の一こまを、垣間見た思いでした。
そして、このときHさんが手渡してくれた茶封筒の中にも、ホーリーへの愛情がタップリ
入っていたのです。

<しゅくだい>

1.盲導犬になるまでの愛のバトンタッチ

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おやすみなさいは平井堅

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 ♪瞳をとじて~君を~描くよ~♪
規則正しいホーリーの就寝時間は夜8時。我が家でのルールに馴らそうと思ったけど、
生活環境が突然変わった所に持ってきて、1年暮らしたセンターでのルールまで替えて
しまうのは良くないと思い、起床時間から食事時間まで、とりあえずそのまま踏襲。
それが8時の就寝時間です。

 ホーリーが寝るときに使うケージは私の部屋にあります。犬だって安心して寝るには、
身を守る場所が必要とのことで、70W×80H×90LのL寸ケージを用意。昼間は自由に
出入りできるよう入り口は開け、夜は閉めてあげてます。きめ細やかな気配りに拍手!

本当はそばにいてあげたいけど、さすがに夜8時ではお子様モード。な~んにも出来なく
なっちゃう! そこで思いついたのがCDをエンドレスで流しておくこと。昼間でも、部屋
で一人にする時はラジオを流すと良いと訓練士に聞いたので、ならば夜も同じだろうと…。
ちなみに昼はNHKラジオ教育かBBCを流してます。なぜかと言うと、ときどき英語で
「Good」なんて聞こえてくるだろうから、{誰もいないみたいだけど、どこかでちゃんと見てる人がいて褒めてくれるんだ!}なんて、ホーリーが受け取ってくれないかなぁ~と
期待している訳です。(深い!)

 そうそう。選んだのは、平井堅の「瞳を閉じて」。これは、ホーリーが我が家に来た頃、
遅ればせながら知った私の大好きな曲。平井さんの甘い声も良いし、歌詞も好きだなぁ
~!!(うっとり) 本当はラブソングなんだけど、私には、その歌詞がどうしてもホーリー
と私のことのように思えて…。まぁ、人と犬のラブソングとでも言いましょうか…。(汗)

 毎日毎日、暑い中神経をすり減らして歩いているのに、ちっとも言うこと聞かない
ホーリー君。正直イライラするし頭に来るしで、{ただ歩くだけなのに…}と、自分の
障碍が悔しくて悔しくてどうしようもない訳です。でも、合うは別れの始めと言うけど、
盲導犬と一緒にいられるのはせいぜい8年。もしかしたらもっと早く別れが来るかも
知れないし…。だから、頭にくることもたくさんあるけど、そのときのことを思うと
この曲の歌詞がよけい身に浸みて身に浸みて…。(涙)

 ♪朝目覚めるた~びに~、君の抜け殻がそこにい~る♪
そりゃ私は見えないけど、朝、私が「おはよ~う」と言ってケージに近寄ると、中で
ホーリーが振る尻尾がケージを叩く音。入り口を開けると、嬉しそうにテケテケ出て
くる足音。いつかケージが空っぽになる日が来て、その音が聞こえなくなるのかなぁ…。(号泣)

 ♪ひ~とみ~を閉じて~き~みを~えが~くよ~♪
閉じなくても思える私は幸せデ~ス。だっていつもホーリーの姿を思い描いて接して
いるんですから。そこにいてもいなくても私の中にはいつもホーリーがいます。その方が
印象が強くてつらいかも…。ウ~ン、これがほんとの「千の風になって」だと思うなぁ~。
(涙)

 ♪い~つか~はき~みのこ~と なにもか~んじ~なく~なる~の~か~な♪
どれくらい経てばそうなるか判らないけど、思い出や印象は、一緒にいた年月だけじゃ
ないよね。ベッタリ度とか苦労度とか…。たぶん、大変なことが多ければ多いほどその
密度は濃くなっていくような気が…。だから、ホーリーとの毎日が大変であればあるほど、
私にとって彼の存在は忘れられなくなるはず! 何だか皮肉ですけどねぇ。あっ、でも…、
私は未経験だけど、優秀な盲導犬で、すっごく性格も良い子でも最後は同じかな? 
思うに、どっちにしても別れはつらいってことです。(号泣)

 ♪な~くし~たも~のを~ こえる~つよ~さを~ き~みが~くれ~たから~♪
私がなくした(失った)もの。それは視力だけど、視力が奪い去っていったものは計り
知れないくらいメチャクチャあって、恐らく見える人には想像が出来ないくらい180度
変わってしまった生活。でも、ホーリーが来てくれて、とにもかくにも私は家族に頼らず
お散歩が出来るようになったし、郵便局にもホーリーのドクターの所にも、まだ書いて
ないけど自分のドクターの所にも行けるようになったんです。(快挙) 少しずつ枝葉が
伸びて人との交流も増えて来ました。

「盲導犬と歩く!」と決めた時から踏み出していた一歩かも知れないけど、やっぱり一番
の功労者はホーリー。{もうイヤだ}と思っても、ホーリーが太ってしまいダイエットの
厳命が出れば、彼の元気な老後を思い、足を引きずってでも外出できたし、グルーミング
だシャンプーだと、やることはいっぱい!だから、悪戦苦闘も悪いことばかりじゃない
と思う訳です。(汗)

 こうしてブーブー言いながら、いつか人に聴かれたら言うでしょう。「知らず知らずの
うちに、障碍を越える強さをホーリーがくれました」なんて、きっと最後にはそう
言うんじゃないかなぁ。と、すでにその時を妄想しつつ言葉まで考えている私。その分、
私の堪忍袋の緒が切れて、ホーリーとの早めの別れが来たりしてはまずいんです。(汗)

 どうです。こうして見ると私たちのためにある歌のようでしょ? 特に最後なんか
決まってません? と言う訳で、おやすみソングは「瞳をとじて」です。瞳を閉じないと
眠れませんけどね。(汗) いつか私たちにお別れの時が来て、どこか別の場所でホーリー
がこの曲を聴いたとき、年とって記憶もおぼろげになっているかも知れないけど、
{何だか懐かしいなぁ。}と、怒られたり撫でられたりグリグリいじくり回された遠い
記憶と一緒に、いつもいつも「ホーリーはいい子で~す」「ホーリー かわいい」と
うるさいくらい言ってた私のことを思い出してくれたら…。な~んて、そんなこと考えて
ま~す。あ~ぁ、書いてて涙が出てきちゃいました。今、ホーリーは私の足下で寝て
います。さぁてと、今晩も平井堅さんでおやすみ! ほんと大活躍です!! お世話に
なります。(汗)

<しゅくだい>

1.お留守番させるときはラジオを流して

2.犬だって安心して寝たい

3.人と犬にもラブソング

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究極のウンチストップ方

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「本当に困る場所では…」
合宿訓練中、歩行途中で一度も排泄しなかったホーリー。なのに、私と歩くようになって
完璧たがが外れ、ひどいときには歩きながらウンチをポトポト!!(号泣) さすがに
これには参りましたが、そんな裏技もあると知ったのは不幸中の幸い。だって、知ら
なければ周囲の皆さんにもっとご迷惑ですから。と言っても、それは視力がないと拾え
ません。(ごめんなさい)

ホーリーは規則正しい子で、排泄も特にこだわりがなければきちんとできるはず。が、
外でする排泄の爽快感と野生の本能と言うか…、マーキングの意味もあったんでしょう。
それに、町中に臭っているであろう仲間の匂い。匂い嗅ぎと排泄には密接な関連が。(涙)
 ちなみに、排泄時の掛け声「ワンツー ワンツー」って、パブロフの犬の条件反射
みたいだけど、現実には臭い嗅ぎに寄るところが大で、声だけでもよおすってことは
どうなのかな? まぁ、難しいことは専門家に任せてっと、現実に戻りま~す。

しかもホーリー君、新手の技を開発! 出がけの1・2はするものの、ちゃんと外用
オシッコは残してお出かけ。以前は、寝る前のように最後まで絞り切ってピッピッと
出してました。その頃の方がお仕事モードの自覚があったんでしょうか?(涙) 

そしてもう一つ。ホーリーには都合良く、私には大変まずいことに、オシッコをさせよう
とハーネスを外して自由にすると、匂いも嗅ぐけど拾い食いもし放題。(号泣) 
で、何とかして彼の匂い嗅ぎと排泄をコントロールしなければと、またも協会にホロー
アップ依頼。再びN訓練士の登場。

 後ろから、悪いところをチェックしながら隠れて尾行するNさん。駅に着くと姿を現し、
往路気になった悪い点とその行動への対処方を私に指示。復路は一緒に歩きながら
コントロール方を伝授。ホーリーは、訓練士を意識してビシッと歩いているものの、
やはりもよおした様子。私が{まずい!}と思ったのとほぼ同時に、ハーネスから
伝わってきたのは、ホーリーの下半身が上に持ち上がった感覚。一瞬、何が起きたか
判らなかったほど。Nさんによると、ホーリーがウンチをしそうになったので、尻尾を
持って上に引き上げたとのこと。ハーネス着用時に排泄をしないよう訓練するために使う
方法とか。それにしてもすごい技だぁ!! 周囲の状況が判っていて、そこで1・2ベルト
着用が間に合わないときの究極のストップ方だとか。あ~ぁ、ほんとに驚いた。(汗)

確かにウンチはしなかったし、それから家まで約15分くらい、再びもよおすこともなく
無事だったけど…。でも、ホーリーきっと驚いちゃったんでしょうね。何だか可愛そうに
なっちゃいました。盲導犬と一緒に通勤・通学しているユーザーが、自分の犬に私と同じ
ような排泄の悩みを持っていたら、このストップ方はとってもありがたいはず。だけど、
それを見ている周囲の人はどう思うでしょう?そんなことが心配になったのでした。

 一度こんなことを提案したことがあります。我慢もいいけど、どこでするか排泄の管理
ができず他に迷惑を掛けるより、そこまでなら我慢できると言う場所をトイレと決め、
1・2ベルトでしっかり回収してはと。この案は、その後数回のホローアップの結果許可
されましたが、やはり基本は「我慢」です。

我慢と言うより、何とかしてハーネス着用時はお仕事中と意識させることが大事なんです。
 だから、Nさんはことさらコントロールを力説し、ホーリーに我慢を強いた訳です。
そして、ユーザーがコントロール上手になればなるほど、それは良い意味で歩行にも反映
されます。決していじめではなく、全てを知れば立派な理由があるんです。(キッパリ)

 私はユーザーの代表じゃないけど、みなさんに知って欲しいんです。一足飛びに究極方
に辿り着いたのではないと。訓練士だってそんなこと簡単には教えてくれません。全てに
共通するコントロールを会得すべく努力し頑張ります。それでもダメなとき、初めて教え
てくれる方法です。だから、目の前で起きたことだけ見て判断しないで下さい! 
お~、今日はまじめモードだぁ。(汗) 

 告白すると、私も一回だけ究極方を試したことがあります。人通りの多い場所で急に
後ろ足をバタバタされてしまい、とっさに尻尾に手が伸びてしまいました。(汗) でも、
そこでウンチをさせるのと止めるのではどっちが良かったか…? ウンチされれば、
恐らく反応は「盲導犬なのにねぇ~」。究極の方法を使えば、これもまた「ひどいこと
する」かな?(涙)

 幸いと言うかつまらないと言うか、私は家でプラプラしているプー子。何とかハーネス
からのウンチの合図を察知できるようになり、以来ずっと1・2ベルトでやらせてます。
その時は必ずハーネスを外し、「ハーネスしてるときはオシッコもウンチもダメ」と教え
ているつもりなんだけど、ホーリーの方がうわてで、{歩かないでオシッコと教えれば、
ママちゃんがハーネス外してくれるからいいんだもん}と理解してる節が…。あ~ぁ、
いつになったら私の行動の意味を理解してもらえるのかな?(号泣)

<しゅくだい>

1.究極の方法は究極の時のため

2.頑張って努力した結果辿り着いた方法。批判の目で見ないで

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ニャァニャァおばさん

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ニャァニャァでしょ、ニャァニャァ!」
お散歩コースの途中にスーパーマーケットがあります。道路や歩道に置かれる自転車には
いつもため息ですが、こういう所を歩くのがお得意のホーリー! 二人分のスペースを
確保してガイドするのは本当に大変だと思います。(しみじみ感謝)そんな自転車群の
中に、ときどきニャァニャァおばさんの自転車があります。

私たちのお散歩時間帯と一緒なんでしょう。自転車の前カゴに犬を入れ、スーパーで
お買い物。その犬が本当によく吠えるんです。ホーリーがそばを通るだけでキャンキャン
キャンキャン。彼は無視して通り過ぎるので問題はないけど、面白いのがおばさん! 
たまたまその場にいるとワンちゃんに言います。「あれはニャァニャァでしょ!
ニャァニャァ!!」って。よく判らないけど、そのワンちゃんはネコには吠えないのかな?
他の犬にも吠えてると思うけど、そのたびおばさんは言ってるのかな?「あれは
ニャァニャァでしょ」って。(爆) 何度合っても吠えるワンちゃん。自転車じゃなくて
リードで歩いている時も吠えられます。(涙) もちろんおばさんは言ってましたよ。
「吠えないの! ニャァニャァでしょ!」って。

 我が家の近所で、ネコにリードつけてお散歩させてる人がいるらしいけど、最近はネコ
の交通事故死も多く、かく言う我が家の歴代のネコちゃんたちもみんな交通事故で…。
(涙) だから、突然壁にジャンプされたり塀の下をくぐるようなことがなければ、
リードで安全確保してのお散歩、気持ちはよ~く判ります。ネコの散歩を見かけたことの
ある家族によると、やはり血統書付きの良いネコみたい。おばさんのワンちゃん、もしか
したらだけど、そのネコと遭っても吠えなくて、おばさんそれをしつけに応用してるの
かも…?! 全く根拠なしです。もしくは、どこかでこのネコちゃんと遭った時のおばさん
とワンちゃんの反応が知りたい私。その時こそ正真正銘「ニャァニャァ」なんだから。
(笑)

 そう言えば、ミニブタとかウサギとか、首輪の出来ない動物のお散歩用ハーネスも
売られてるらしい…。ウ~ン、ミニブタのお散歩見てみたいなぁ~。あっ、遭ってみたい
なぁ。それに、カメのお散歩してる人がいるって! カメのお腹に紐巻いているらしい
けど、すっごい根性と根気のある主さん。カメの歩調と合わせてたらほとんど人は
立ってる感じでしょ?そこまでしてお散歩させる主さんって尊敬です。あれっ、何の話?

そうそう、ニャァニャァおばさんでした。私はプロじゃないので、どうして他の犬を見て
犬が吠えるのか理由は判らないけど、相手をネコに見立てて注意するのは違う気がします。
そのワンちゃんが本当にネコになら吠えないって言うなら別だけど、ホーリーがネコって
大きすぎない? もう少し違ったしつけの方が良いと思うなぁ~。それに、おばさん
けっこう恥じ掻いてると思いますけど…。注意してるんだから、当然声のトーンは高いし
大きいし、周囲にはバッチリ聞こえてます。だって、ワンちゃん相手にニャァニャァ連発
は変です。たぶん気づいていないんでしょうね。(涙)

こちらが盲導犬で、吠えては歩行の迷惑になるとの思いから吠え癖のある我が子を
たしなめてくれてるのに、こんなこと言ったら失礼ですよね。でも、やっぱり合うと
笑っちゃうんです。ネコねぇ~。「ホーリー、どうする?吠えられたりネコにされたり
たまらないけど、まぁいいか!!」(爆)

(おまけ) これを書いた翌日、郵便局の前でおばさんとワンちゃんに遭遇。何だか神様
に怒られてる気がしました。「人の優しさを笑いにしてはいけません。まぁ、確かに
笑えるけど…。」って。(しつこく爆)

<しゅくだい>

1.どう見てもホーリーは犬です

2.無駄吠えの正しいしつけ方って

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肛門をムニュムニュ!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「出~る、出~る、グッド!」
ホーリーが、ハーネスを着けてお散歩に行く前、必ずしなくてはいけないのが1・2、
オシッコとウンチです。外出の目的は排泄ではなく、私のお散歩のつき合い。しかも安全
にガイドすることが条件。だから、オシッコもウンチも家で済ませ、スッキリした気持ち
でいざ出陣!と、これが本来の盲導犬の姿、でもそれがねぇ~。

 新しい環境で体調が崩れ、便秘になるのは人も犬も同様。(と訓練士が言ってました。)
その点ホーリーは快便!親孝行な子なんです。(笑) でも、少しずつ少しずつたがが
外れ、お散歩中に排泄するようになってしまったのです。(涙) 出がけに1・2しても
歩行中にやっちゃう。最初の頃のそれをよくよく観察していると、電信柱や壁ではなく、
ルートの交差点の角や渡る横断歩道のそばの植え込みだったりと、彼なりの記録だった
ようで、目印ならぬ匂い印!それでも見えない私たちにとって、突然人様の家の前や、
お店の前で催されては大変!!勢い、出がけの1・2は気合いが入ったのでした。

 オシッコは何とかしても、ウンチをしなくなったのには困りました。訓練士に相談
すると、「ウンチをするまで散歩しない」とのアドバイス。「ちゃんと両方終えたら
出かける」と、1・2とさんぽを関連つけるようにってことです。それで成功したユーザー
もたくさんいるみたいだけど、我が家のホーリー君、けっこう頑固なんです。3日で私が
根負けして外出しちゃいました。だって、散歩しないとホーリーのダイエットが…。
(号泣)

私が根負けしたと訓練士に伝えると、「もし、ホーリーが30分でウンチをするようなら、
15分歩いて家に戻り、ハーネスをはずして1・2をする。したらまた出かけ、
しなかったら散歩は中止。もしくは、もう一度15分歩いて家に戻る」と、次のアドバイス。
ホーリーに、ハーネスしている時は排泄してはいけないと教えるためです。

素直な性格の私は、早速実行!!15分歩いてバック。またも家で1・2やってウンチ
したらお出かけ。また戻って…。と繰り返していたらお遊びモードで喜んだホーリー。
そうなんです。ホーリーはまだまだ幼く、盲導犬としての自覚がないんです。(涙)
だから、彼と歩くにはかなりテンション上げて気合い入れて、覚悟しないと盛り上げる
のが大変。結局それも数日で止めました。家に戻るにも、{エッ~、つまんな~い}と
テレテレ歩きのホーリーを、なだめすかして歩くことに疲れたからです。(汗)

 ああしてもこうしても、外での排泄は気持ち良いのか?家ですることを頑固に拒否。
そこで試したのが肛門マッサージ。訓練センターで習ったんだけど、ホーリーの肛門の
周辺をモミモミ。「出~る、出~る」と言いながら続けると、肛門がムクムクッと
動きます。すかさず「グッドグッド」と褒めつつ、更にモミモミ!けっこう怪しい?

それでもダメなら薬指か小指を第一関節の半分くらいまで、マッサージしながらムニュ
ムニュっと入れます。って、これはビニール越しですけどね。(汗) モミモミは良い
けど、さすがに彼も指のムニュムニュ攻撃は嫌がって、ときどき「ワン」って抗議して
ました。すると私はすかさず、吠えたことに対し「ノー」と叱ります。考えてみたら、
このノーは間違ってますね。自己都合でやらせてるのにノーはないですよね。(反省)

もし私がホーリーなら、出したくもない時に無理やり「出せ出せ」って指入れられたら
プライドが傷つくし、ケージの中で敷物の端を噛んで悔し泣きするでしょうね。だから、
ホーリーが「ワン」と吠えて抗議した気持ちも判らなくはないんです。だけど、本当に
出ないのか我慢しているのか判らないところがつらい!確信犯のような気も…。

 根負けして出かけたお散歩も、案の定、歩き出してしばらくすると腰が怪しげに左右に
揺れ、後ろ足をバタバタ。そうなると、もうハーネスを外したり1・2ベルトを着ける暇
もなく…。(涙) ホーリーには、「ハーネスしたらお仕事中。その時は1・2はしては
いけない」ってことが全く判ってないみたい。意識がない?それとも知ってて無視?
(号泣)

 いつ頃からか、電信柱にも足を上げ、マーキングするようになっていたホーリー君。
判れば足を叩きそれはストップ!すかさずハーネスを外し、その場で1・2ベルトを
着けてオシッコ。ハーネスを外す行為が、仕事中との意識を目覚めさせる日が来ることを
ひたすら信じて…。(号泣) そして、ウンチの方は食事の量や毎日の時間割と照らし
合わせ、我慢しているようなら肛門マッサージを!(涙)

 これほど管理努力しても、町に出ればペットの排泄臭がぷんぷん彼を誘惑。一人で
1・2ベルト着けてオシッコまで持ち帰っても無駄な抵抗なのかな?その辺にすれば
「盲導犬なのに」って、周囲の視線は厳しいし…。「盲導犬だってワンちゃんなんです!」
と言いたいけど言えない。だって、いつも完全に1・2ベルトで採取成功している訳じゃ
ないから…。ちょっと歩の悪い「お互い様」だからです。(号泣)

<しゅくだい>

1.盲動犬もペットも排泄は家で

2.町中に匂い付けする悪循環

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ただの肥満です!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「上限は24キロですねぇ~」
盲導犬訓練センターで、初めてホーリーと出会ったときの彼の体重は22.5キロ。大型犬
どころか犬を飼うのは初めてで、ホーリーがラブラドールレトリーバーとしては大きい
方か小さい方か、2歳のオスのラブちゃんの体重や体格の目安など、全く知らない私
でした。一緒に合宿訓練を受けた仲間の犬は、ラブとゴールデンのメス。しかも、ラブの
Gちゃんはマッチョウーマン!(詳しくは「Gちゃんとフリーラン」を読んでね)比較
したくてもできませんでした。

 我が家に来て一ヶ月後、クリニックで計ったホーリーの体重は23.5キロ。夏の盛りに
歩いている割には痩せもせず、彼の体重は増えていたのでした。時間だけはタップリ、
30分の道のりを三倍掛けてましたが、当時からつけていた万歩計によると、一日に歩く
距離はせいぜい2キロ。それが私の根性の限界でした。(涙)

 ホーリーの犬種ラブラドールって、喉の所にマフラーを巻いたようなタプタプがあって、
彼の場合、それが他の犬よりタプついているんです。合宿訓練中、S訓練士に聞くと
案の定!パピーウォーカーの所からセンターに戻ってきた時、ホーリーの体重はベスト
体重より5キロオーバーの27キロくらいあって、それを運動で落としたとのこと。
{やっぱりねぇ~!}。私の勘ってどうしてこうも当たるんでしょう?(涙)ホーリーの
タプタプは、太って痩せた後の伸び切ったお腹の皮みたい。もしかしたら肥満犬だった
んじゃないかと疑ってたんです。ってことは、リバウンドとかありそうだし、食いしん坊
ってこと?(汗)

 クリニックに行くたびに体重測定。私の不安は的中し、彼の体重は少しずつ少しずつ、
順調に増加!悪あがきで「リードの分では?」とか、「首輪にチェーンがついてますし…」
なんて、いろいろ言ってみてもだめ。だって毎回同じ状態で計ってるんですから。(涙)

とうとう体重が26キロをオーバー!原因は判ってるんです。運動不足。私との歩行くらい
じゃ足りないんです。足りるはずがないんです。2歳の元気いっぱいの(?)男の子です。
もっともっと歩き、遊ばないとだめなんです。と言う訳で、ホーリーは太り、私は
どんどん痩せていくのでした。

 ワープしますが、見えなくなってから家に引きこもり状態が続き、(あっ、これは眼科
医のご注意でもあったんですが…)家の中を動いているだけなんですから、一日に歩く
距離なんてたかが知れてます。食べることしか楽しみがなかった私の体重は、見事に
どんどん増え続け、それまでの服は全く着られなくなってしまったのです。(涙)
ベルトの穴が足りないと言うことはあっても、ベルトが足りない…、つまり、ベルトの
先端がバックルまで届かないなんて、信じられない状態は前代未聞!それでも唯一残して
おいたイタリアで買ったベルト。ノンブランドで、しかも路上の屋台で買ったんだけど…。
(汗) ようやく痩せて使えるようになってバンザーイ!それでも穴は一番手前だったり
して…。(号泣)

そう言えば、伊能忠敬生誕○○○記念とかで、日本橋から五十三次を歩く万歩計が発売
され、「よ~し!」と、それ買ってつけてたけど、一向に日本橋から離れられなくて、
そのうちどこかに行ってしまいました。家族で京都まで何日かかるか賭けてたのに…。
ハハハ。ワープ終了。

 悪あがきというか、「先生、ホーリーはまだ成長中なんじゃないですか?」そう前向き
に尋ねてみたら、いともアッサリ冷たい返事。「ただの肥満です」(Thank's doctor!)

ホーリーは骨細で華奢な体型だから、体重の上限は24キロとのこと。そう言えば、訓練士
Nさんも言ってました。若いうちは太ってても何とかなるけど、無理させると年をとると
足腰に来て歩けなくなるって!祖父母の姿を見ていたから判るけど、歩けなくなって
寝付くと後は早い…。(汗) 犬もきっと同じなんだ!!今からちゃんと体重管理して
あげないと将来可愛そう。確かに、センターでも22.5キロだったし、それが理想体重
みたい。でも…。

フードを減らしてダイエットもいいけど、減らした分、食いしん坊のホーリーが自分で
拾い食いしてたら管理出来ないし…。なんかいたちごっこみたいでイヤ~な感じ。(涙)
 ウ~ン、とりあえずやってみますか!フードを1割減と言うことでダイエット開始
したのでした。ホーリー君、これもあなたのためです。自主的に路上で食物摂取しないで
下さいね。お願いします。(哀願)

<しゅくだい>

1.体重管理はしっかりと

2.おやつもカロリーのうち

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