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2009年3月

歩けるってステキなこと part 1…眉間に縦じわ

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
    2年目だからーー2006年の話し(汗)・・・

 「きっとこわい顔してたと思う」

 ある日のフリーランデー、「盲導犬年金」でチラッと登場したMさんが
「ねぇマナティーさん、歩けるってステキだと思わない?」と
唐突に問いかけて来ました。本当は質問の意味が{?}だったけど、
振りだけは冷静を装っていた私。(汗)

{ウ~ン、歩けるってどう言う意味かなぁ? 自由ではないけど
歩けないわけじゃないし…何言ってるのかなぁ?? 話している間に
だんだん判ってくるかも知れないし。よ~し、ここは無難に相づち作戦で
行こう!}と決め、決してMさんに答えがトンチンカンと思われぬよう
「まったくです」と言わんばかりに明るい声で「そうですね」
なんてさりげなく応えたのでした。

 「私、白杖で歩いていた時はいつも緊張していて、道を間違えないよう、
障害物にぶつからないようピリピリしていたから、きっとこわい顔して
眉間には縦じわが出来てたと思う。声を掛けたくてもそんなだったら
誰も近寄らないよね。でも今はホームズがいて、道に迷ったらホームズに
話しかけてると、その声にそばにいた人が応えてくれる。一人で
ブツブツ言ってたら避けられちゃうけど、ホームズがいれば平気」。

そうだったのか! 「盲導犬と歩けるってステキだと思わない」って
ことだったんだ! たくさんの人が順番を待っている中、いま私たちは
かたわらにいるこの子たちと歩いている。確かに幸せなこと。
あ~ぁ良かった。これでお話ができます。

「主人がセンターに来るときは、いつもお土産に焼売を買ってきて
もらうんだけど、主人もホームズに焼売どこかなって駅で
話しかけるんですって」。これ、判ります、判ります! 相手が犬なのに、
一人でブツブツ言ってる時より「怪しいつぶやき!」
と思われないのはなぜ? (再び汗)

実はこれ、良い時もあるけど恥ずかしい時もあって、私なんて
恥かいてる事の方が多いような…。(涙)

 ポールを避けずに突進していったホーリー。「ノー」と注意し
「ほら、危ないでしょ。気をつけないと」とお説教していたら
そばに人がいて「その犬、日本語が判るの?」と嫌みのように言われ
思わず「判りますよ」と言い返してからハッと気づき、
{これは盲導犬の美化以上にまずい}ととっさに訂正。たぶん」
と言ったら受けた受けた! 別に受け狙いだったわけじゃないんだけど…。(号泣)

その人には訂正したけど、DG君同様、ホーリーもまたトリリンガル。
(詳しくは「DG君のステキなリタイア!!」を読んでね)
イヤ、それどころかクワドリンガル! 実は、協会で教えていないことで
「これは必要」と思うことがあって、でも、周囲の人に意味が
判っちゃうとちとまずいような言葉は○○○○語で教えたんです。
何を何語で教えたか…。秘密です! 公表したら使えなくなっちゃう!
(汗)

と言う訳で、ワンちゃん相手に独り言! にもいろいろあって、
「私はこんな目にあいました」なんて言って話の腰を折ってはならないと、
賢明な私はお口のチャックをギュッと閉じたのでした。

 「ホームズと歩いていて緊張しませんか。私なんて、匂い鍵で
電信柱にぶつからないか、道の真ん中に出ていないか怖くて…」と
グチっぽく歩くことへの不安を訴えたところ、Mさんは力強く言うのでした。
「ぜ~んぜん!」。

盲導犬も犬だから個犬差が…って、なんだかよく判らない表現だけど、
とにかくいろいろあって得手不得手にも差があるんです。だから、
ホームズの問題とホーリーの問題は違うだろうし、得意なことだって
もちろん違う。ちなみに、愛息ホーリー君のお得意はヒール!
(詳しくは「お得意はヒール」を読んでね)

でもその頃の私は盲導犬スーパードッグ説を頑なに信じ込んでいて、
Mさんの「ぜ~んぜん」の本当の意味が判らず、{きっとホームズは
しっかりしたいい子なんだ}と、安心して歩けるMさんをただただ
羨ましく思ったのでした。

 確かにホームズの存在は、Mさんの歩行時の顔を大魔神の怖い顔から
埴輪の優しさに変えたかも知れないけど、私はまだ誤解していました。
それから数日後に起きたあることが、Mさんが投げかけた問いの
深~いところにある本当の意味を、私に気づかせてくれるのです。
(注)
ホームズはタンデム歩行が出来る盲導犬。Mさんご夫婦と並び、
二人分プラス自分のスペースを確保しながらガイドでき、また、
ご主人、奥さんそれぞれをもガイドするすごい子です。
ちなみに、ホームズは本名ではありません。似てますけど…。

 つづく

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盲導犬年金

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だからーー2006年の話し(汗)・・・

 「ね年金…!」

 Hさんの盲導犬DG君の引退に関し、もう一つロバの耳に聞こえて
来た情報が。先輩ユーザーMさんが尋ねます。「で、DGはどうするの?」。
{なになに!}これこそ私が一番聞きたかったことじゃない!
ロバの耳は、ダンボの耳くらい大きくなったのでした。

「家でのんびり年金暮らしだよな」と、Hさんのご主人。
{えっ! ねね年金! 知らなかった。さすが盲導犬だぁ}と感心し、
続き、ホーリーが未加入犬だったことにハッとし青ざめるのでした。(汗)

世間では、社会保険庁のずさんな年金管理がバッシングを受けていた頃。
危うく、ホーリーを無年金犬にしてしまう所だったずさんな主
&無年金障害者の私は、彼に二の舞はさせまいと拳を握り、
すぐに入会手続きを取るべく決心。思わずテーブルの下で指を折り、
未加入の年月を数えるのでした。(汗)

 ホーリーと出会ってすでに1年半は過ぎてるし、人だったら10年
さかのぼって未払い金を払えるけど、盲導犬のリタイアの目安は10歳。
と言うことは加入年数は8年なわけで、10年前ではホーリーはまだ
この世にいない…。(涙)とすると何年一括払い出来るんだろう?

それに、満額もらおうとしたら一括だとかなりの金額かも知れない。
月々の掛け金はいくらかなぁ? と、羽の生えたお札を想像し覚悟を決めるも、
なぜかため息が漏れるのでした。

自己防衛の声曰く。共同訓練終了間近、ユーザーの会への勧誘は
あったけど、年金加入の説明はなかったような…。イヤ、もしかしたら、
起きてるふりして寝ていたあの時にあったのかも知れない…。(号泣)

さて、どうやって切り出そうか。月々の掛け金も満額の受取金も
知りたいし…と、一人反省。将来ホーリーがもらえるであろう
年金に思いを馳せていたのでした。

 リタイアした盲導犬が、その後どんな環境下でどんな犬生を
過ごすか判らないけど、ただ一つ、年をとれば病院のお世話になる
機会が増え、介護用品の出番が多くなるのは人も犬も同じ。

協会には、パピー(子犬)や引退犬にかかる医療費に対し、基準を
超えた額をボランティアに援助するシステムがあります。それでも、
年金が入ってくれば、少しは個人にかかる負担が軽くなるのでは。

ユーザー全員が毎月年金原資を納め、相互扶助の形でリタイア犬の
ために使うなんて感動。まぁ、持参金として通帳と印鑑を協会に
託す方法もあるけど。(汗)

ところが、日本の法律では講座名義は「人」だけで、名義犬とか
名義猫とか、ついでに名義鳥なんかもダメ。知ってました? 私は
知らなかったです。(再び汗)

でもでも、郵便局なら例えば名義人は私で、認め印の名前はホーリーでも
講座開設OKなんですって。捨てる神あれば拾う神あり…って、
こんな事する人あんまりいないと思うなぁ…。あれ、何の話?

 次なる情報を期待しながら聞いていても、すでに年金の事を
知っている先輩諸氏はそのことにはまったく触れず、話はどんどん
違う方向へ。仕方がないので思い切ってHさんのご主人に尋ねて
みました。「あの~、毎月いくら納めれば良いんでしょうか?
うちの子は未加入なんですけど…」。

「ハハハ、退職したって意味で年金暮らし」。じょじょ冗談だったんだ!
な~んだ、そうだったのか! あれほど一人で盛り上がっていたのに
それはないですそれは! (号泣)

 盛り上がった分だけ落胆も大きく、だからと言って一念発起、
自分でホーリー用定期貯金を始めたかと言えば…これがしてない(汗)
地味~なわりにはコツコツって言うのが今ひとつ苦手。やっぱり、
なかみの少ない私の財布のヒモを緩めるには、{よ~し!}と
奮い立たせるような大義名分がひつようなのです。まぁ~マナティーさんったら、
なんて言い訳がお上手!!(大汗)

 つづく

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DG君のステキなリタイア!!

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だからーー2006年の話し(汗)・・・

 「えっ、そんなことできるんだ!」

 神奈川訓練センターでのフリーラン日、二頭目盲導犬との共同訓練のため、
センター入りしたHさんご夫婦とご一緒しました。

二頭目と言うことは、最初の犬がリタイアしたと言うこと。新しい犬と
会えるのは訓練が始まってからのはず。なのに、Hさんの足下には
なぜか犬の気配! ?

その犬の存在が気にかかり、私の頭の中は?マークだらけ!
{チャンスがあったら聞いちゃおうっと}と、聞こえてきたHさんと
他の先輩の話に、密かに聞き耳をたてていたのでした。(汗)

 はい、ここからはロバの耳情報と、その後にTELで聞いたstoryです。
Hさんの一頭目の犬DG君はタスマニア生まれ。タスマニアって
知ってますか? タスマニアデビルのタスマニアです。って、
私は知らないんですけど…。(汗) とにかく、そのタスマニアです。

DG君は、外国生まれの外国育ち。飛行機でやってきた盲導犬だったんです。
当然、子犬時代お世話になったパピーウォーカーもタスマニア在住。
と言うことは、DG君、犬語・英語・日本語が判るトリリンガルってこと?!
すごいよねぇ~!! 私に同じ才能があれば…。(涙)

タスマニアと日本では、当たり前だけど人も違えば環境も違う。
ペットブームが来ても犬語の研究はまだまだ。バウリンガルなる物が
発明されたけど、犬語を十分に理解するまでには至らぬ様子。
DG君曰く{ならばこちらから}と、苦労して英語が判るように
なったのに、今度は日本に来て Japanese English & Japanese!
プラス訓練。(涙…DG君の)

DG君、苦労しただろうなぁ。神経性胃炎とか円形脱毛症とかに
ならなかったんだろうか。今度、訓練士に聞いてみよ~っと!

 大自然育ちのDG君。とにかく破天荒ですごかったらしく、聞けば
そのガイドぶりはホーリーの比じゃない!(汗) リタイアが
決まった時も、そんなDG君を人様に託すことに一抹の不安が…。

その時を待ち、子犬の頃のパピーウォーカーが引き取ってくれることも
あって、DG君にもそれが可能ならいいんだけど、いくら臨まれても
タスマニアまで返す訳にはいかないし…。

 思案した結果、リタイア後もHさん宅で暮らせないか、協会に
相談したそうです。ただ、これには条件が三つありました。

1.盲導犬として働かせない。

2.これまでの主Hさん(女性・視覚に障害有り)に代わり、Hさんの
ご主人(Hさんの夫・晴眼者)が新しい主となる。

3.次の条件を満たすHさんの二頭目の盲導犬候補がいるか。

・先輩盲導犬DG君と気が合うこと。

・Hさん宅の飼い猫ちゃんとも気が合うこと。

(2)も大変だったけど、一番難しかったのはやっぱり(3)。
確かに、聞いただけで難関! ホーリーなんて、未だに我が家の心優しき
おかま猫のブーちゃんと、「ワン」「ニャ~ン」「ワン」「ニャ~ン」
やってます。(汗)

ラッキーなことに、訓練犬の中にそんな条件を全て満たす犬がいました。
子犬時代お世話になった家に犬と猫がいて、Hさんの希望が叶いそうな
環境で育ったD君。奇跡です。

念のため、Hさんとの共同訓練に入る前、H宅でDG君と猫ちゃんに
お目通りしたD君。
面接で相性を確認し、同居が決まったのでした。こうしてDG君は
リタイア後も仲良し猫ちゃんと分かれることなく、Hさん宅で
暮らすことになったのです。めでたしめでたし!!

 あの時、Hさんの足下にいたのはDG君でした。その日、パパと一緒に
ママを訓練センターに送りパパと帰宅。そして、2週間のお留守番の間に
パパとコミニケーション。DG君のお散歩に、もうハーネスはいりません。

そして、次にママをお迎えに行く時は、ママと若葉マークの新米
盲導犬D君も一緒にご帰還。家では、猫ちゃんがみんなの帰りを
待っています。わぁ~なんてステキなんだろう!

 リタイア後の形はいろいろあって、どれがベストだとは言い切れないけど、
できれば私も、ずっとホーリーと一緒にいたい!! でも、現実には
足腰が立たなくなった老犬の世話をするには、盲人では無理が…。
(涙)(詳しくは「雪で滑って老後を思う」を読んでね)

それだけが理由じゃないけど、ほとんどのユーザーは、引退の日に
犬たちを協会に返し、長い間、共に歩んでくれた分身のような子と
別れるんです。(号泣)

だけど、家族に新しい主になれる目の見える人がいて、先輩盲導犬と
相性の良い二頭目の盲導犬がいれば、引退犬と現役犬の同居が可能になる。
とっても難しい条件だけど、可能性はないわけじゃなかった!
まぁ、事はそう単純ではないけど、なんだかとってもハッピー!

 つづく

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番外編「祝 アクセス数2,000達成!!」

 ブログ開設から1年、レミオロメンの歌じゃありませんが3月9日
アクセス数が2,000となりました。バンザ~イ! 。これもひとえに
イラストも写真もなく、あるのは誤字だけと言う地味~なブログを見捨てず
コツコツ訪問して下さる皆様のおかげです。ありがとうございます。
(号泣) それと私の努力!(汗)

が、最近判ったんですが、記事をアップしたり設定を変えたりするため
管理者権限でログインしている私も、アクセス数としてカウント
されていたんです。(涙)

1年でタイトル数は100を超えているので、単純に考えてもそのうち
5%は自分でアクセス…。(再び汗) と言う訳で、本当の2,000は
まだ当分先です。が、まぁ堅いことは言わず区切りとして扇に日の丸。

 コホン、そこで、about 2,000を記念して、新ブログ
「盲導犬ホーリー・・・ふれあって時事ニュース!」
を開設しました。1,000達成の時も同じこと思ったんですが、天啓により
アッサリ断念。と油断させてしつこくトライ。本当は、1月に開設していて
信念からのホットな出来事を書いていくつもりだったんです。でも、
時の経つのは早いものでもう3月。さも「この時のために準備しました」
と言わんばかりの放置状態。(汗) 結果、達成記念にすり替えて
しまったのでした。

タイトル通り、犬一般、障害者について、時事ニュースに絡めた
エピソード、本の紹介など、今まで以上にためになるお話を目標に
アップしていこう! と、今は思っているんですけど…どうなるでしょう。

ニュースは生ものですが、なんせ私のこと。アップする時は時が経ち、
すでに「NEW」(S)じゃなくなっていると思うんです。が、堅いことは
言わず、アンテナに引っかかった記事に使用したニュースは、全て
瞬間フリーズドライ製法で厳重に管理されております。チンしてから
安心してお読み下さい。

 新ブログのURLはこちら!

http//www.good-dog-holly

 ところが、開設はしたけど早くも開店休業状態。3,000アクセス
達成までには書き込みますので、ときどきのぞきに行ってやって下さい。
今度も応援よろしく!!

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一人前の盲人の条件?!

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だから…2006年の話し(汗)・・・

 「犬に連れ照ってもらうなんて…」

 ホーリーと、コンビニ入店に成功した記念すべき日。偶然、日頃、
大変お世話になっている方から電話。いの一番に「祝 コンビニ」を
報告できるなんてラッキー! とっても喜んでくれました。が、衝撃的な
話を聞いてしまったのです。

「犬に連れてってもらうなんて半人前。ホームから3回は落ちないと
一人前の盲人じゃないって話、聞いたことあるんだけどどう思う?」

ささ3回…! そんな話聞いたことないです。1回ならあるけど…。恐ろしいことを言う人がいるものです。(汗)私はまたまた考え込んで
しまったのです。

 全国に、約33万人いると言われている視覚障害者。そのうち何%が
白杖だけで単独歩行ができ、線路に3回落ち、ホームに無事生還
できた人が何%いるか、残念ながら全く知らないんです。

3回って数字は初耳だったけど、実は、1回…って言うのは
視覚障害者の間では当たり前のことみたいに言われているらしく、
私も何回か聞きました。

 三回転落節の発信源は、無事生還した経験者かなとも思うけど、
同じ言うなら、恐ろしい体験の、その原因と対策を同胞に話して
くれればいいのに…と思う私。

転落経験者だって、助けられた時は歯の根も合わぬほどブルブル震え、
しばらくは駅に寄りつかなかったのでは…。それが、のど元過ぎれば…で、
自慢話、武勇伝になっちゃったんだと思うんです。でもねぇ~。

 よく取れば、盲目の身で社会に出て行くには、それくらいの意気込みが
なければ。と言う示唆ともとれなくはないです。が、これが1回になっても、
地味~な性格の私としては、新聞ざたになったりすると大変なので、
挑戦はご遠慮させて頂き、半人前のままでいたいと思います。(汗)

 それに、「犬に連れて行ってもらう…」だって、目の見える人が
誤解しているならいざ知らず、同じ視覚障害者までそんなこと
言うなんて…!!(涙)

そう言えば、「盲導犬クイールの一生」の中で、後にクイールの
ユーザーとなる人が「犬畜生に引かれて歩くなんて…」っていってたけど、
連れて行ってくれるとか引かれてとか、これって知らないから
言えるんです。そうだったらどんなに楽か…。(しみじみ)

あっ、盲導犬貸与の順番を待っている視覚障害者も、やっぱり、
目的地に犬が連れて行ってくれると思っているんでしょうか?
だとしたらまずい! まずいので、ここでコッソリ教えちゃいます。

 むか~し、むか~し、おばあさんを善光寺に連れて行った牛が
いたとかいないとか…。でも、いくら長野在住の盲導犬でも、
ユーザーの支持なしでは善光寺どころか、ご近所にさえ勝手に
連れて行ってはくれません。期待しないで下さい。あっ、そこの
あなた、くれぐれも「犬より牛の方が頭いいんだ!」と完結しないように
お願いしますね。(大汗)

 より安全に歩くため盲導犬との歩行を選び、何日も何日も
ホーリーと努力し、入店したらあっさり拒否。一方、肝心の見えない
仲間でさえ、盲導犬とのその努力を知らない。(号泣)

悔しい思いで帰宅すれば今度は半人前だなんて。いいですよ、
いいですけど、せめて同胞には判って欲しいんです。美化も困るけど
誤解も同じくらい困るわけで…。

 一本の電話が、入店拒否のショックから立ち直ったばかりの私に
追い打ちパンチ! {まったく、今日は下がったり下がったり、
上がる暇のない忙しさ。もしかしてバイオリズムの谷間の日?
なぁ~んだ! と言うことは…、明日からは、とりあえず上がる一方!
のようです。はい。

 つづく

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コンビニで「ノー」 part 2 …お相手はエスパーさん!…

・・・ 大ぼけ! 出会いは2005年。
2年目だから…2006年の話し(汗)・・・

 「そこでお待ち下さい」

 一悶着あったけどとりあえず入店。が、しかし、but! ホッと
していたら次の矢がビューンと。
「ご用は何でしょうか。お持ちしますのでここでお待ち下さい」。

「はいはい」。元より店内の様子なんて判らないし、最初から
そう思ってはいましたよ。いましたけど、な~んにも言ってないのに
伝わっちゃってビックリ! 以心伝心、私の気合いってすごいなぁ~。

それにしても、エスパーって本当にいたのね~、知らなかったぁ!!
もし、これがサンドイッチとかジュースとかを買いに来た時も同じ
だったら困らない? 新商品を知らない浦島花子の私は、おいしそうな
パンを買いに行ったつもりが情報不足&イメージ貧困。ついつい
普段の食卓を思いだし…。

それがピピーンと伝わって、片隅で待つ私に手渡された袋の中が
全て母上御用達あんパン・ジャムパン・ウグイスパンのたぐいだったら
どどどうしよう…。ウ~ゥ、それってけっこうつらいかも。(涙)

 そう言えば、「怒りの川田さん 全盲だから見えた日本のリアル」の
著者、川田さんの体験。パンコーナーで、商品を説明してくれる
バイトの女子大生。時間を取らせてしまう申し訳なさに、河田さんが
いつも途中で「それでいいです」と言葉を遮ると、「最後まで言わせて
下さい」と。しかもそのバイトさん、点字を習い商品リストを作って
くれたそうです。(ウ~ゥ、感涙!!)

… 商売の現場は、人と人との出会いの場である。その意味で、
物を売る行為は、高度なコミュニケーションの実現でもある。
(四宮鉄男 著「とても普通の人たち(very ordinary people.)」より)…

盲導犬同伴入店じゃなかったら、私もエスパーさんから同じように
接してもらえたのかなぁ~? と、一人トリップしている私に、またまた
矢が…。それは、後から入ってきたお客に話している声。

 「入り口が狭くて申し訳ありません。こちらからお通り下さい」。
今さっき邪険にされた本人がそばにいるんですよ、そばに。この態度の
差は何? 入り口は避けたつもりだったけど、まだ邪魔な位置にいたのね。
(汗)

確かに、私とホーリーは太めで…、ではなく…、並ぶと場所は取ります。
認めます。そうならそうと、「もう少し右に入って下さい」とか、
手を引いてでも邪魔にならない所に誘導してくれればよかったのに。
そう思ったら涙

放たれた言葉の矢に、{私は客と思われていない!}と、ドッカーンと
落ち込んでしまったのでした。正直、来なければ良かったとさえ…。
(シークシク36)

 犬と暮らすのはホーリーが初めての私。犬との同伴入店を
拒みたくなる気持ち、それは判らないでもないし、飲食店なら
なおさらでしょう。お店側の言い分も判るんです。でも…。

 それまでは、入店拒否された盲導犬ユーザーの体験を読むたび、
なにもそこまで怒らなくても…と、犬に対する感情移入に驚いていた私。

でも{もしかしたら先輩たちの気持ちってこんなかな…}と、
寸暇を惜しんで勉学にいそしむ二宮金次郎のように、待っている間に
考えていたのでした。

 白杖だけで、自由に外出出来る視覚障害者はそれほど多くないです。
特に私のような中途障害者や高齢での失明者となると、安全な単独
歩行は更に難しくなります。

かといって、いつもいつも家族が一緒に外出してくれるとは限らず、
ガイドヘルパーを頼めばお金がかかり、「旅は道連れ」で相性や
信頼関係も大切。

だからって、盲導犬がそれら全てを満たしてくれる訳でも、犬に
「コンビニへゴー」と言って連れてきてくれるわけでもないけど、
それでも、少しでも安全に歩けたらとの思いで選んだ盲導犬との歩行。

 ホーリーに助けられ、力を合わせて一緒にお店に来ました。犬の
入店を拒むこと。それは、盲導犬との歩行を選んだ私をも拒むこと。
ホーリーがいたからここまで来られたと思うと、気持ちは
「拒否=私」になっちゃうんです。(汗)

「犬と一緒には入れないんです。お一人では来られないんですか?」と、
私が言われている気さえしたんです。

「オイオイ! うちの子だって大事な家族」と、犬と一緒に来て、
心配しながら外につなぎ、用を足している人からの声が聞こえてきそう。
ごもっともです。きっと、もっともっと補助犬について知ってもらえれば、
いつもそばにいる理由が判ってもらえると思うので追々。

 と言うことで用事は完了。複雑な思いでお店をあとに。気分は
良くなかったけど、入店拒否ってどういうことか私なりに判ったし、
それにそれに、とにもかくにも、注文から受け取りまで何とか自力で
出来たことが嬉しくて、一歩歩くごとに悲しかった気持ちはどんどん
晴れ、ホーリーと二人六脚、足取りも軽く帰路についたのでした。が、…。

…参 考…

 「怒りの川田さん 全盲だから見えた日本のリアル」
著者 川田隆一

 つづく

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