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2008年6月

天啓の三日坊主!!

・・・いつの間にか1年経過!ー2年目スタート!!ーまだ2007年

 「ホーリー~、起きて~!」
また暑い夏がやって来ました。訓練センターでのホーリーとの合宿
共同訓練は、2006年6月6日から約一カ月。以後、「鉄は熱い内に
打て」を座右の銘とし、汗だらけで頑張って歩いていました。
熱い内に…もいいけど、7~9月は打つ方も暑かった。
(しみじみ涙)

春夏秋冬、季節を一巡しいろいろなことを経験した私たち。去年の
夏より成長しているはず。(たぶん) 涼しい時間に歩きたくても、
去年は私もホーリーも迷子になってばかり。援助者がいない時間は
怖くて歩けませんでした。

今でも慣れない場所は同じ。でも、少しだけど気持ちのゆとりと、
{何とかなるだろう}と思えるくらいの度胸はつきました。それに、
タウン誌への寄稿で見守りの人たちが増えたこともプラスしてます。

 毛皮を着ているホーリーも大変だけど、夏のお散歩は私も大変。
なんせ冬の生まれだし、去年より一才年取ったし…。(汗) 
そこで{今年こそ!}と決意も新たに、その年初めての早朝散歩を
計画しました。

 ホーリーの朝食は7時頃。腸捻転の心配を思うと食後1時間の
休憩は必須。でも、ちょうど休憩が終わる頃NHKの朝ドラが
始まるからそれを見てっと。となると、必然的に陽が高くなる頃に
お出かけ。(汗)

朝食前に出かければ問題は解決。「そんなのあったりまえじゃない」
と思われるでしょうが、ホーリーの拾い食いで悩んでいる私。
空腹のまま出かけたらどうなるか…考えただけで恐ろしい。で、
一応訓練士に相談し、「やってみる価値はある」との力強い応援を
背に、計画を実行することに。

まずは家族に、翌早朝のお散歩決行を宣言したのでした。
不言実行は意志の強い人に当てはまる言葉。早起き大嫌いの
寝ぼすけの私が、意志も堅く、深く静かに何事か…するはずが
ないです。有言不実行なんて当たり前! だけど、ホーリーがらみと
なると話は別。主として頑張れる気がしたのでした。で、とにかく
決意を固める意味でも「やります、やります」と、周囲にふれ
回らないと…。(汗)

 起床時間は午前5時! 私にとってはもう一寝入りできる時間。
そうそう、目覚ましの音で家族を起こす心配もあるし、やっぱり
決行宣言はした法がベター。その音で周囲が先に起きてしまったら、
「早く消しなさい」とか「うるさ~い」とか、100%ブーブー
言われること間違いなし。いつもは私がしているので、ここぞと
ばかりに返ってくるしっぺ返しが怖い。(大汗)

 翌朝、定刻通り鳴ったベルの音を数回でストップ。身支度を整え、
ホーリーのケージに声を掛けると、なんと、ホーリーはすでに
スタンバイ状態、すっ飛んで出てきました。さい先良好!

さすがホーリー! 日の出と共に目覚めるなんて、人に飼われている
とは言え野生の本能はちゃんと残っていたのね!! 関心関心!!
よっしゃ、ワン・ツーしてお出かけですよ~。

「お散歩、お散歩」と書いていますが、ホーリーの場合、お散歩の
目的は私のお目付役! だから、お出かけ前には必ず排泄。オシッコ
もウンチも、庭にある彼用トイレで済ませてから出かければ、外に
行っても突然…と言うことはなくなります。(建前は…涙) 全て
済ませ、出発は5時半の予定。

こんなに早くお散歩に行くのは1年前の極秘練習以来かも?!(汗)
(詳しくは「四日で終わった極秘練習」を読んでね)早朝の空気は
ひんやりしていていい気持ち。万歩計から流れる曲が、申し訳ない
くらい大きく響き慌ててストップ。それくらい静かでした。田舎の
早朝は、いつもより更にすがすがしくていい気持ち。ホーリーの
足取りも心なしか軽快。早起きして良かった。(落涙)

 二日目。ケージに向かい声を掛けるもホーリーは出てこない。
何度か呼んでようやく出てきたけど、思いっきり伸びをしたら、
クルリと上向きになってお腹を出した服従ポーズ。もう一度寝る
つもりらしい。昨日は物珍しくて好奇心で飛び起きたみたい。
情けない。(涙) それでも定刻にはスタート。昨日と同じように
気持ちの良い朝でした。

つづく

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握手おばさん

・・・いつの間にか1年経過!ー2年目スタート!!ーまだ2007年

 「握手して下さい!」
新規お散歩ルートの開発は、私にとってもホーリーにとっても
良い刺激になりました。{こんなところに…}と、思わぬ所で
ウグイスの声が聴けたり、新たな人との出会い、ホーリーにも
新しい犬友との出会いがありました。(笑み)

 新規ルートを歩いていると、反対側の歩道から小走りに渡って
来る足音が聞こえ、私のかたわらで止まりました。何事かと
いぶかしく思っていると、おばさんに「握手して下さい」と言われ、
何が何だか判らぬまま私は手を握られていました。

正直言って不気味でした。目の見えぬ私にはその人の姿も形も
判らず、情報と言えば声だけ。自己紹介もなければ挨拶もなく、
唐突に手を握られたんですから。(汗)

 盲導犬と歩いていれば人目は引くだろうけど、まさかそれだけで
握手を求められるはずはないし…。タウン誌に寄稿してはいても、
それは本当に狭いエリアだけの配布で、しかも、みんながみんな
読んでいてくれるとは限らないし…。(タウン誌の関係者の皆さん
ごめんなさい。大汗)

まぁ、ホーリーは有名だけど、かたわらにいる私は賞罰なしの
一市民。頭を急速フル回転させて煙が出るくらい考えてみても、
見知らぬ人から、唐突に握手を求められるような理由なんか、
な~んにも見つからないのでした。(涙)

 「握手って…? 何でですか? 人違いじゃないですか?」そう
聞いてみると…。おばさんは、いーました! 「あなたに勇気を
もらいました」。「勇気って…。私はただ歩いているだけです」。

 「前から時々見かけてたけど、数日前、商店街の近くで困って
いたようなので思い切って声を掛けた」そうです。困っているのは
いつものこと。どこで助けられた人かさえ記憶はおぼろげ。(汗)

おばさん曰く、いろいろ大変なことがあり、家に引きこもりがちで
人とも会わずにいた。私とホーリーがいつも歩いている所を見て、
自分も頑張らないといけないと思ったんだそうです。

話は続きました。外に出るようになったら、音信不通だった友とも
お店でバッタリ会ったりと、良いことがたくさんあったそう。
自分は避けられていると思いこんでいたがそれは勝手な思いこみで、
友達は、自分を心配してずっと捜してくれていたことも判ったと。
良かったけど、ほとんど私とホーリーには無関係な気が…。(大汗)

 突然求められた握手の理由はほとんど私たちとは無関係で、
強いて言えば、おばさん自信が呼び寄せた良いことのような気が。
まぁ、成り行きと言うか…、とりあえず私とそのおばさんは、
歩道で堅く手を握りあったのでした。

実は、{ほとんど無関係じゃない}とか何とか書きながら、よく
判らないけど複雑に感激した私の目からは、真珠のような涙が一筋、
スーッと流れたのでした。(大汗)

その後も数回、お散歩中に声を掛けられました。「あぁ、また
お会いできた!」なんて言われると気恥ずかしいけど、でも、
とりあえず、その人が外に出るようになってくれた様子に安堵。

 顔も判らず名前も知らず、ただすれ違っただけの人です。歩いて
いただけの私たちが、人の役に立てたなんて驚きでした。
が、あの時おばさんは本当はこう言ったんです。「あなたが大変な
思いをして頑張って歩いている姿を見て…」と。ハハハ。

悪戦苦闘しながらの歩行は、私にとっては苦行以外の何物でもない
けど、見ている人には勇気を与えることもあるのね。{ただ歩いて
いるだけなのに人に勇気を与えられる私たちの歩行って一体…}と、
チビまる子ちゃんみたいな疑問を持ちつつ{まぁいいか}と、深く
考えるのは止めて…っと。誰か私にも勇気を下さ~い。(号泣)

<ポ イ ン ト>

1.おばさん、お元気ですか?

2.立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は勇気の源

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掛けられた声&運ばれてきたイス part 2

・・・いつの間にか1年経過!ー2年目スタート!!ーまだ2007年

 「もしも~し」
あぁ良かった良かった! 母上はまだ家にいました。日頃の行いが良いとこんな時幸いします。(ウソ) とりあえず現在地を連絡、
へたりそうになる我と我が身に{もう少しの我慢}と言い聞かせ、
母上のご到着を待ったのでした。

かたわらにホーリーをお座りさせ、紺地の絣(かすり)の作務衣を地味~に着こなし、歩道にたたずむ私の姿はどこか西郷さんの銅像
にも似て…。イヤ、体型とかヘアースタイルとか要望とか、
ついでに心意気とか威風堂々たるその態度とかじゃなく、どこと
なくってことです。これなら、周辺の景色に溶け込むこともなく、
母上に見落とされもせず発見してもらえるはず。(汗)

 立っている私にご婦人が声を掛けて来ました。「どうかしました
か? この子が困った顔で私を見ていたもので」と。「ちょっと
具合が悪くなったものですから。今、家に連絡し迎えを待っている
ところです」そう説明すると安心し、「そこは陽が当たるから」と、
手を引いて私を日陰に連れて行ってくれました。(感謝)

その人は「ちょっと待っててね」とその場を離れ、近所のおじさん
と一緒に戻って来ました。「これに座って。迎えが来たらここに
置いたままでいいからね」そう言って、おじさんは持ってきたイス
に座るよう勧めてくれたのです。(嬉し涙)

おばさんが言いました。「つい最近うちの犬が死んだの。悲しく
なるからなるべく犬は見ないようにしてるんだけど、この子と目が
会っちゃって。困った顔で私の顔を見てるのよ。ちゃんと判って
教えてるのねぇ」。

 「仕事中の盲導犬とは目を合わせないで下さい」よく聞く言葉
だと思います。全国に1,000頭いない盲導犬ともっと少ない介助犬。
目の見えないユーザーに寄り添う健気なその姿に、つい視線を
合わせてしまうのでしょう。「きれいな目をしてますね」「可愛い
目をしてますね」と私に話しかけてくれる人は多いです。
そんな時のホーリーの目は、きっと嬉しさでまん丸でしょう。
(笑み)

{困った顔?ホーリーが??}。人から先に視線を合わせるのでは
なく、その日のホーリーは、通りがかりの人に目で合図して困窮を
訴えていたって!? 信じられませんでした。

朝から体調は悪かったものの、最終的にSOSを出すに至った
間接的原因。それは、いくら注意しても止めない彼のお遊びモード
にあったからです。だから、最後には「お願いだからもう止めて」
なんて、1分でも早く帰りたくて哀願までしてたんです。それでも
ちっとも止めてくれなくて…。気づいたときには遅かった…って
ことでしょうか。彼なりに反省はしていたんですね。(落涙)

 日陰でイスに腰掛け待つこと数分、母上登場!! お世話になった
おばさんを紹介し、お借りしたイスのことを伝えると、ちょうど
おじさんも来たようでご挨拶。おじさんは近所のラーメン屋の
ご主人で、開店準備のためお店を開けた所おばさんに声を掛けられ、
わざわざイスを持ってきてくれたのでした。

帰路、「イスまで持ってきてくれて…。世の中捨てたもんじゃ
ないわね。そのうちお礼かたがたラーメン食べに行こうね」
なんて言ってたのに、のど元過ぎれば熱さ忘れる我ら親子。
あれからすでに2年、未だに言ってないです。今頃行っても、
おじさんはあの時のお礼だなんて思わないだろうなぁ~。(大汗)

<ポ イ ン ト>

1.あの時のおばさんとおじさんに感謝

2.目で訴えていたホーリーにも感謝

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掛けられた声&運ばれてきたイス part 1

・・・いつの間にか1年経過!ー2年目スタート!!ーまだ2007年

 「そこに置いといていいからね」
その日の朝は何となく体調が悪く、見えぬ身で神経を使っての
お散歩に、今ひとつ気乗りがせずグズグズしていた私。きっと
犬にもそんな日はあると思うけど、ホーリーの場合、子犬時代の
養い親パピーウォーカーさん曰く「子犬の頃からのお散歩嫌い」。
「休もうかなぁ~?」と言えば、「ウンウン」とすぐに意気投合
しそう。(汗)

 歩くのは嫌いみたいだけど、食べるのは大好きな彼。摂取した
カロリーが運動不足で消費されず、ドクターからダイエットの
厳命が出るほどおデブ街道まっしぐら!! 実は、私も歩くよりは
食べる方が…。(汗)

なにもここまで似なくてもいいのに、似たのか元々なのか…。
ハァ~。運動不足解消は自分のためでもあるのに、「ホーリーの
ため」とかなんとか。本当に仕方のない主です。思うに、
こう言うところが野生の本能でバッチリ見抜かれ、で、主昇格が
遅い…。物言わずとも、彼は本質を見抜いている賢い犬です。
(号泣)

 元々努力の人ではない私。気を抜くとすぐに安易な方向に…。
だから、雨や、音が聞こえないほどの強風か病でもない限り、
お散歩は休まないと一応ルールを自分なりに…。偉いでしょ~!

と言うことで、{しゃあない、行くか}と、不承不承ながら
気合いを入れてお出かけ。内心、早めに切り上げて帰ろうと、堅く
堅く誓っていたのでした。

そうは思っても、ホーリー君、そんな日に限ってやる気満々!
角をどんどんすっ飛ばし、先へ先へと歩いて行きます。角を
教えないのはNo good. でも、この調子でサッサと歩いてくれれば
距離は延びても時間はかからず、それほど大変ではないんだけど…。
チッチッチッ! そうは問屋が卸さない。

 さぁーてと、問題のワンワン街道に出ました。住宅街の我が家
周辺、場所によってはペットのワンちゃんたちのお散歩ルート。
それは良いんだけど、問題は排泄の後始末。

人には判らないけど、ホーリーには判るマーキングの匂いが
あちこちでプンプン。せめて、街路樹の下草へのオシッコの後には
お水を撒いて。草が枯れる原因はオシッコの熱なんですから、お水、
かけて冷やしてあげましょうよ。

可能なら、その中に台所用ハイターを1~2滴入れると、匂いは
消えるし、道路や電信柱にしたオシッコにもかけてあげれば、オシッコ染みが残りません。町中がペットのトイレ化する前に、美化
にも気をつけたいものです。

と言う訳で、街路樹の下草に突進するは、雑草の中を嗅ぐはで、
ちっともまともに歩けないんです。案の定、その道に出たとたん
始まりました。(号泣)

 右に左にクンクンフラフラ。刺激されて怪しげな動きになれば
こちらもすかさず排泄準備。その度、ハーネスを外しては着け、
着けては外し、ワンツーベルトも着けたり外したりの繰り返し。
普段でも大変なその動作。体調の悪かったその日はさすがに根を
上げてしまいました。

どうやらこうやら歩を進め、あと15分くらいで家に着く距離まで
来た所で限界が。お腹は痛くなるし頭はボーッとしてくるしで、
ホーリーのガイドで自力で帰る気力は0!! そう言えば、母上は
出かけると言ってたような…。まずい! 早く連絡しないと迎えに
来てもらえない! このまま帰れば、恐らくかなりの確率で行き倒れ
になること間違いなし。急ぎ自宅に電話してみると…。

つづく

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魔法のことば!! part 2

・・・祝1周年!ー2年目スタート!!ー2007年

 「右足の次には左足」
今、援助してもらうたびに言ってる「ありがとうございます」を言わなくてすむようになるってことは、その行為が普通で、ちっとも「滅多にない、有り難い」ことじゃないからってことで、つまり、「有り易い」で、周囲はお助けマンで、優しい気持ちの人たちでいっぱいってことです!! こんな簡単なことが簡単に書けない私の文章力に涙。

私も含め、みんながお助けマンになると、お礼を言われた人がこんな風に言うかも知れません。「手を引いてあげること、ウ~ン、そんな大げさなことじゃないわね。相手にできなくて自分にできることをしてあげることなんて、歩くとき、右足の次に左足、左足の次に右足が出るのと同じくらい普通だし、意識してないのよ。そりゃ、たまに童心に返って裏通りで、こっそり片足ケンケンとかスキップ、気が乗るとツーステップなんかもしちゃうけど、まぁ、滅多にないわね。あらっ、何の話? そうそう。だから、有り難いなんて言われると{私、最近歩いてなかったかしら?}って悩んじゃうわ。メタボでドクターからも歩け歩けって言われてるんだから!」と、お礼を言われることを恥ずかしく思ったり、{そう言えば、最近スキップばかりしてたわ}と反省したりするのです。

だからといって感謝の気持ちは伝えないと。どんな言葉がいいかな? 「すみません」では何だか卑屈っぽいし、「どうも」も尻切れトンボ。サンキューじゃキザだし。そう言えば…。

エジプトにいたとき、物乞いに何かあげても「ありがとう」って言われたことないです。イヤ、日本語で言われたことがないんじゃなくて、それと同じ意味のアラビア語を聞いたことがないってことです。その変わり、空を見て神様に感謝してました。

「神様があなたの心を動かし、そしてあなたは私に施こしました。だから、あなたには神様からお恵みがあります。Thank you God.」と。{ちょっとちょっと、あげたのは私なんだから、空なんか指ささないでありがとうは私に言いなさい、私に!}と言いたかったけど、語学力不足で言えませんでした。(号泣)

人対人の関係で物のやりとりをすると、そこには、必ずする側とされる側と言う上下関係が生まれるけど、三角形の頂点に神様がいて、底辺の二人を結ぶとすれば、それはもう対等な関係。

当時はそれが判らなくて「私に言いなさい私に」と、毎回怒ってばかり。ずっと後に、目に障碍を持つ身になって気づいたけど、弱者にとってこの関係っていいです。

あれっ、私にお礼を言わなかったおばあさんはムスリム(イスラム教徒)だったけど、イスラエルのおばあさんと言っても、イスラエルにいたおばあさんな訳で、ムスリムもクリスチャンもジューイッシュもいます。

「すぐに怒らないで 信仰による感謝の仕方あれこれ!!」なんて本はないけど、文化や信仰によって感謝の仕方って違うような…。とすると、魔法の言葉は「ありがとう」じゃない可能性もあったりして? これって根底からまずくない!(汗)

まぁまぁ。(大汗) とにもかくにも、私とホーリーは、イヤ、私は「ありがとう」を魔法の言葉と信じ、いつか来るであろう運気の好転を楽しみに、更に{有り難いことっていっぱいあるのね~}と感心しつつ、ありがとうを連呼しながら毎日歩いています。(微笑み)

<ポ イ ン ト>

1.「魔法のことば」って何だろう?

2.有り難いことがこんなにいっぱい

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魔法のことば!! part 1

・・・祝1周年!ー2年目スタート!!ー2007年

 「イスラエルのおばあさんが…」
ある日、メル友お福さんが「イスラエルのおばあさんが…」で
始まる「魔法のことば」と言うタイトルの本を教えてくれました。
いつもプラスの意識の持ち方についてスピリチュアルな内容の本を
みつけては、自由に活字の本が読めない私のため、内容やポイント
を要約してくれます。(感謝)

お福さんによると、何でも、幸運が舞い込んでくる言葉だそうで、
著者の運気は鰻登りに上がり、その話を聞いて実践した人たちの
運気もまた鰻登り! で評判が評判を呼び「是非、皆さんにも
知って頂きたい」と、とうとう本にしたとのことでした。

興味はあるものの、この手の話には懐疑的な私。でも、おばあさん
と会った場所がイスラエルってところが何やら怪しげで、
それなりに御利益がありそうな気がしてくるのでした。
なんたってイスラエルですからね、イスラエル!!

まぁ、元らくだ毎日の編集長兼ライターの私としては、イスラエル
よりアラブ。更に言えばイラク。もっと言えばバグダットの
おばあさんの方がアラビアンナイト風でいいと思うし、イランなら
ペルシャとなってこれまた神秘的でいいと思うんだけど。著者が
イスラエルで会ったんだからイスラエルでいいの!! 外野うるさい!
(汗)

 {魔法のことば、魔法のことば?}と、FMラジオを聞きながら
ボーッと考えていたら、聞こえてきたのがスピッツの「魔法のこ
とば」。♪まーほーのことば 口にすればみじーかく♪って
{なに、この偶然?!}と、ボリュームを上げて歌詞に聴き入り
大興奮。さっそくCDを買ってその曲ばかり何度も聴く私。

えっと、繰り返し聞いた訳は、決して「何を言わんとしているのか」
なんて探求のためではなく、昔から、スピッツの曲も歌詞も
ボーカルの声も大好きだったからに他なりません。(汗)

本の中の魔法のことば、スピッツの作詞家が言おうとしている
それって…。本も曲もどちらも確信には触れていないので、
これは私の当て推量ですが…。オホンッ、それはたぶん…
「ありがとう」じゃないのかと…??

 「ありがとう」が魔法のことばだとすると? なぁんだ、それなら
ホーリーとのお散歩で毎日毎日、一日に何度も言ってることば。
ハリポタの「ルーモス光を」みたいに、もっとそれっぽいことばを
想像していた私は少なからずガッカリし、言うだけで魔法が
かかったみたいに運気が好転なんて、やっぱり信じられないの
でした。

道に迷って手を引いてもらう。車の往来を見てもらい道路を渡る。
お店の場所を教えてもらうetc。新米ペアの私たちです。
一回のお散歩で、どれだけの人に助けられお礼を言いながら歩いて
いるでしょう…。{運気が上がるねぇ~}。

 一向にその兆しを感じられない私。そこで、自分なりに魔法の
ことば「ありがとう」について考えてみました。つまりですね…。
ありがとうって「有り難い」ってことだから、よくよく考えると
「有り難い」ことをしてもらっているってことになります。

視覚障害者と盲導犬にだけでなく、困っている人に手を貸すこと。
それって「有り難い」ことなんでしょうか。もし「なかなかない
ことですよ。有ることが難しいんですから有り難いんです」と
言われたら、そんなことが滅多にないなんて悲しいと思います。

逆に、その人にとっては普通にしていることでちっとも有り難い
ことじゃないとしたら、お礼のつもりで言ってる「ありがとう
ございます」は、かえって相手に失礼だったりして…。ウ~ン、
何だか難しくなって来てしまいました。(頭痛)

つづく

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きれいが大好き!! part 2

・・・デビューして半年経過ーまだ若葉マークの頃ー2007年

 「ハハハ、こんなところにいたのかぁ!」
カウベルの不穏な音に急ぎ居間に戻ってみると、いつもの場所に
ホーリーがいません。いえ、いました!! ついさっき、毛を取って
きれいにしたばかりのドーナツベッドの中にスッポリと収まって
いました。(爆)

私がいなくなったとたん、リードを目一杯張って棚近くまで行き、
ベッドをくわえて引きづり下ろしたのでしょう。お見事!

 「あっ、ホーちゃん!」二の句がつけませんでした。
それまでのベッドだって、交換してからまだ1週間も経っていない
きれいな物…。これは、もう交換してあげるしかないです。(苦笑)
{あ~ぁ、明日もまた洗濯かぁ}と、おかしくて笑えたけどため息
も出たのでした。

 ケージの中にもベッドを入れ、その上に毛布を敷いてあげます。
冬は時々毛布の天日干し。何となくシットリしている毛布を干すと、
夜はホカホカになって良い気持ち。匂いは…ホーリーの匂い。(汗)

自分の布団も干さないのに{なんか違わない?}と自問自答し、
首を傾げたくなったので首を傾げ、{まぁいいか}と自己完結し、
せっせとホーリーグッズを干すのでした。(笑)

で、その敷物も{もう少しいいかな}と洗濯をさぼっていると、
「おやすみ~!」と言ってケージに入れたとたん、前足で穴を
掘るようにバリバリやって、せっかく整えた敷物をグシャグシャに
してしまいます。再び「カム」で外に出し、もう一度整えますが
また同じ。中に入るとバリバリグシャグシャ。

「ここ掘れワンワン」じゃないけど、どうせやるなら徳川の埋蔵金
の場所でも教えてくれたらママはとっても嬉しいんですけど、
いかがでしょうか? ホーリー君??

 バリバリの理由は二つ。お散歩が不足でイライラしているときと、
敷物が気に入らないとき、つまり、交換して欲しいときにします。
だから、また彼を呼び出して新しい敷物を入れると、今度は
納得して横になります。だからって、それは決して1ヶ月も2ヶ月
も使っている不潔な敷物じゃないのに…。こうなると、もうお女中
状態の私。(涙)

 夏の洗濯は簡単だったしすぐに乾いたけど、冬は全てが大物。
しかも天気によっては一日では乾かず、天気予報を聞き、
ローテーションを考えての交換・洗濯です。毎晩のおねしょが
なくなって洗濯が楽になったのに、その時ほどではないにしろ、
今度は自己主張が…!!(涙) 

 洗濯したばかりのベッドを引きずり下ろして中にポッコリ
入ったり、たたみ終えた敷物も引きずり下ろしちゃっかり
寝ころんでたり、仕草はどれも可愛いし怒れないけど、これで
ハッキリしたのは、ホーリーはきれいが大好き!! ってこと。

「不潔が大好き」よりは良いけど、こと住環境においては、清潔に
こだわる彼が、落ちている物を平気で食べるのは納得がいかない私!
この辺を糸口に話を進めていけば、拾い食い問題解決も改善に
向かうのではと思ったけど、どうやったら、イヤ、まずは何語で
問えばいいか判らず、未だに話し合いは進んでいないのでした。
なんせ、ホーリーはバウリンガルなんですから!(号泣)

<ポ イ ン ト>

1.清潔か不潔かは犬にも判る

2.犬に鈴っていいかも

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きれいが大好き!! part 1

・・・デビューして半年経過ーまだ若葉マークの頃ー2007年

 「きれいな匂い~!」
どちらかと言うと我が家はネコ派。ホーリーが来るまで犬は一度も
飼ったことないけど、なぜかネコだけはいつもいて、今もいます。

 歴代のネコの足拭きなど滅多にしたことないのに、同じ室内飼い
のホーリーは別。何で別かは判らないけど、足も大きいから肉球印
も大きいし…って、あんまり説得力ないです。(汗)

とにかく、ブー(ネコ)の梅の花のような可憐な足跡はあっても、
ホーリーのデッカイ足跡はありません。我が家ってきれいなのか
汚いのか…?! 母上に怒られそうなので書いておきますが、廊下や
部屋の拭き掃除はクイックルワイパーでバッチリ。ちなみに担当は
私です。(涙)

ラブラドールは体臭が弱いそうですが、時々はオレンジ(貯めて)
エーックス(オレンジX)を入れた水で雑巾掛け。すると、
ア~ラ不思議! いい匂いで気分爽快!! 拭いた後、家中がオレンジ
の匂いでいっぱいになります。おっと、匂いの話ではありません。

 冬の間、ホーリーのケージの中には暖かグッズがいっぱい。
大型犬用ドーナツベッドを入れ、更にウール100%の毛布を敷き、
途中で寝返りを打ってはねのけちゃうけど、寝るときには子供用
毛布を掛けてあげてます。ほんと、外飼いのワンちゃんに申し訳
ないほどのヌクヌク状態です。

 昼間いるホーリーの所定の場所にも敷物があるし、これらを
定期的に洗濯・交換するのは私の仕事。と言っても、これだけが
特別ではなく、ホーリーの世話は全て私なんですけど…。(涙)

 ホーリーベッドや純毛品はウール用洗剤に浸けてモミモミし、
居間用敷物のコタツ掛けは洗濯機でグルグル。柔軟仕上げ財も
タップリ入れてソフト仕上げ。その上に寝っ転がっている
ホーリーに香りが移り、彼の体もウ~ンいい匂い!!

 困るのは抜け毛。毛布やタオルケット、コタツ掛けなど、彼が
敷いている物には毛がたくさんついてて、洗っても落ちないんです。

最初の頃、ドーナツベッドにタオルなど掛けず直接寝かせていて
抜け毛が刺さり、洗濯後それを取るのが一苦労。ガムテープで
ペタペタ根気強く取るか、掃除機で一気に取るか。

掃除機の方が楽だけど、毛が取れたかどうかが判らず私は断念。
ホーリーのそばに座り、再放送の、イヤ、再再放送かな? 水戸黄門
を見ながらガムテープでペタペタやったのでした。ようやく一週
きれいにし、毛の取れたベッドをそばの棚に乗せ、山になった
毛付きのテープを捨てによっこいしょっと立ち上がり…。

テープが不燃物入れの袋にペタペタくっついて四苦八苦。と、
居間の方で不穏に響くカウベルの音…。ネコに鈴じゃないけど、
無音だとホーリーの所在も動きも判らず、首輪に小さいカウベルを
つけています。その音がちょっとおかしい! 急いで居間に戻って
みると…。

 居間の所定の位置にホーリーがいません。リードで繋いでいる
のでそれほど自由ではないし、{おかしいなぁ?}とリードを
たぐって彼のところに行ってみると、なななんと、ホーリー君!

つづく

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マガジン読者に会う!

・・・デビューして半年経過ーまだ若葉マークの頃ー2007年

 「おはようございます。Oです」
朝のお散歩。{よ~し、歩道に上がった。もうすぐエスカレーター}
と、信号機のない道の横断歩道をようやく渡りホッとしていると
朝の挨拶の声。瞬間だったけど、聞き覚えがないような…。

よく、私越しに後ろの人に言ってる場合があり、慌てて「おはよう
ございます」なんて応えた後から、後頭部に突き刺さるような
トーンで「あら~っ、おはようございます」と聞こえるときが。
これ、返事した者にしか判らない恥かしさがあります。ここは一つ
慎重にジャッジしないとね。(汗)

でも、私の後ろから返礼がない。どうやら後方には人はおらず
声は私にだったみたい。「おはようございます。あの~、どなたで
しょうか?」と私。するとその人は私の手を握りもう一度
「おはようございます。Oです」と。{Oさん? Oさん? Oさん…!
あっ!!Oさん!!}。

 ホーリーとの共同訓練が始まるまで、視覚障害者を対象とした
アラブ情報誌を、メールマガジン(通称メルマガ)として発行して
いました。タイトルは、歴史ある毎日新聞社発行の「点字毎日」に
対抗し「らくだ毎日」としました。どうです、劣るとも優らない
冴えたネーミングでしょ!?

毎日が日曜日状態だったので「サンデー毎日」と言う案も
あったんですが、すでに立派な雑誌が存在するし、意味合いは
完璧に違うだろうけど、訴えられたらやっぱりまずいし…。(汗)

とにかく暇だったことと、アラブと言うことで「らくだ」が掛け
ことばとなっています。(大汗)

 月三回の発行が二回になり、当初は訓練中だけの休刊のはずが
ズルズルと伸び、気にしつつそのまま今日に至ってます。つい最近、
発行していた月日と休刊している月日がイコールになって
しまいました。つまりほとんど廃刊状態、自然消滅です。
力入れて書いてたんですけど、残念です。(号泣)

 目の見えない人を対象に始めたメルマガなのに、ふたを開けて
みれば見えない人より見える読者の方が多く、Oさんもそんな
中の一人でした。読者からの感想や応援メールは嬉しいものですが、
一番多かったのがOさんからでした。

偶然家も近くだったようで、タウン誌で連載が始まり写真が
載ったことで私を知り…って、この辺で盲導犬と歩いている人は
いないので、私の顔と言うより、ホーリーと歩いている人が私って
ことでしょうか? これもホーリーが結んでくれた縁。(汗)

駅前で二人で手を握り合ったまま、メルマガで知り合ってから3年
近い時間を経て出会った奇蹟をしみじみ感じ会う二人!

Oさんが{らくだ毎日を書いていた人ってこの人?}なんて、
もしかしたらイメージが頭にあって、実物とのギャップに打ちのめ
されてないだろうか…と、そもそも、イメージがあったか否かさえ
定かじゃないのに妄想し、いらぬ心配をしたのでした。(汗)

地味~で奥ゆかしい性格の私は、そんな下らない心配をしながら、
ものすごい早さで、50回以上に渡るメルマガの内容について思い
返していました。実物と話の内容、イヤ、書き方とでも
言いましょうか…そこにギャップがありすぎると…。

{この石部謙吉の女版のようなお堅い風情のこの人がねぇ~}と、
真実も眉唾に思われ、笑えるところでも笑えなくなると言う現象が
起きるやもしれず…と勝手に器具したのでした。

 その後も一回、我が町のメインストリート、ちょっと寂しげに
なってしまった商店街でお会いしました。ホーリーは、私が
一度でも足を止め談笑した人の顔を覚えているようで、歩行中、
シッポがブンブンし始め歩くスピードが上がったら、見知った人が
いるか、もしくは犬のお友達がいるかです。

人の場合、その人のそばで足を止めます。イヤ、犬のお友達の時も
そうですね。区別は…、宿題。(汗)

本当は、こんなことでペースが乱れたり指示と違う方向に行って
しまうのは、目の見えないユーザーにとっては危険なんです。
彼はとにかく人が大好き。私と誰かが笑っているのを見るのが
大好き。

指示を守らず、思いのまま勝手に歩く危険な歩行はノーグッド。
他の盲導犬ユーザーに怒られそうですが、自分から知り合いを
見つけられぬ私にとって、彼が繋いでくれる人へのガイドもまた、
とてもありがたいものなんです。

ただついていくのではなく、私がイニシアチブを取ってあるける
よう、ハーネスの動きを敏感に感じ、ホーリーが何を見てどこに
行こうとしているかを察知できるようになれば、きっと、彼の
人へのガイドも役に立つはず。そう思うんです。

 ともあれタウン誌への寄稿は、周囲で私たちを見守ってくれる
人を増やし、マガジン読者と会うきっかけをも作ってくれたのです。
Oさんに、このブログ開設のメールを出しました。以前のように
暖かい感想メールが届きました。

商店街を通るとき、私とホーリーが歩いていないか気にしてくれて
いるようです。{見るたびに歩くのが上手になってるわ!}と
ほほえんでもらえるよう、応援の声は、私とホーリーの頑張りを
支えてくれるポパイのほうれん草!!(古い)

<ポ イ ン ト>

1.握手っていいもんですねぇ

2.いつか復活!「らくだ毎日」

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辞書にない文字!

・・・デビューして半年経過ーまだ若葉マークの頃ー2007年

 「ナポレオンじゃないけど…」
私のこれまでの人生を振り返り、自分自身について「これだけは
言える!」と確信を持てるのは「努力」とか「根性」って文字が
「世の辞書に…ない」ってこと。自慢にもなんにもならないけど、
本当にそうなんだから仕方ないです。イヤ、そうでした。そう
思っていたんです…ホーリーが来るまでは…。(汗)

 昔「アルプスの少女ハイジ」を見て、「セントバーナード
飼って!」と親に哀願。犬を飼えばお散歩は毎日のこと。
飽きっぽく根性のない私の性格を知り抜いている母上。「お隣に
頼んであげるから、シロと1ヶ月お散歩できたらね」そう言われ、
1ヶ月、カレンダーの日付を毎日バツ印で消しながら、とうとう
目標達成、しっかりやり遂げたのでした。(感無量)

ところが約束は守られず、1ヶ月のお散歩体験で{けっこう大変
だなぁ}と思い知った私は、あっさりと引き下がったのでした。
素直なだけが取り柄でして…。(汗)

ずっと後になって知った約束不履行の原因は、根性なしの私に
対する母上の根強い不信感をベースに、大食漢のセントバーナード
の食費による我が家のエンゲル係数の増加 つまり、経済的理由
からでした。その前に、セントバーナード自体が高い!! (涙)

 あれは確か小学校の時、地区の会長になると、夏休み中のラジオ
体操で出席簿にハンコを押す栄誉が。ずっとその役に憧れていた私!
立候補してその大役をGET! 会長になったまではよかったけど、
自分が寝ぼすけだったってことをすっかり忘れていたのでした。

ハンコを押すには、みんなより早く公園に行かないと。って、
これもスッポーンと抜けていました。母上に何度起こされても
そのままおやすみ。毎朝毎朝、副会長とか書記とか会長以下の委員、
しかも全て男子に家まで迎えに来させていた会長だったのです。
(汗)

公園に着くのはいつもギリギリで、ちょうど聞こえてきた
お馴染みの音楽はこれから始まる合図! なんとグッドタイミング!!
(汗) 東の階段を駆け上り、朝のすがすがしい陽をバックに
音楽付きで現れる会長。けっこう絵になるのでした。

遅れてきたことへの恥らいもなく、ひときわ高くなった場所で
スタンバイ。さっきまで寝ていたとは思えぬほどリズミカルに、
指先もビシッと伸びて小気味よいほどピタッと様になるその姿!
ハンコはいつも最後に押していたのでした。(大汗)

 小さいときからこんな風で、「根性・努力」ついでに「切磋琢磨」
なんて文字は自分にはないなぁ~と{もしかしたら…{とは思って
いたけど、その思いは、成長と共に確固たるものになって行くの
でした。

 よ~くよ~く考えて見れば、これって単に怠惰なだけなんだけど、
{イイヤ、違う!}と、全て自分に欠けているもののせいにし、
チラッとでも「怠惰」なんて文字が浮かんで来ようものなら、
急いで首を振り続け、「怠惰」の二文字を近づけませんでした。
この頃から、何かを需要することの難しさを学んでいたんですね。(しみじみ)

 ところが、それまで何かを一生懸命するってことがなかった私に
転機が…。見えなくなってからの引きこもり生活5年間。落ちた
筋肉と、歩くことへの感覚を取り戻すことも大変だったけど、
もっと大変だったのが、そんなガタガタの体でホーリーの身の回り
の世話をし、ダイエットのためたくさん歩かなきゃいけなかった
こと。

増え続ける体重は落とさないといけないし、尿路結石の兆候のある
彼の排尿管理もしっかりしないと。何を隠そう、その目的遂行に
一番必要だったのが、欠落しているはずの「努力と根性」でした。

運動不足の生活で、すっかり萎えた筋肉が悲鳴をあげているにも
かかわらず、「お散歩に行かないとホーリーが可哀想だから」と、
柱を支えに立ち上がり、湿布だらけの足に靴を履き、ヨロヨロと
満身創痍のおぼつかぬ足取りで毎日歩いていた私。(号泣)

そうなんです。ホーリーのお陰で、自分にはないと思っていた
二つの文字がうっすらと表われ、日に日にその色を濃くしていくの
でした。

財布の中身の心配を棚に上げ、娘の根性なしをセントバーナードを
飼わない言い訳にした母上でさえ「あなたは根性があるのよ。
お母さんに似たのねぇ~」なんて、横目でジトッとにらみたいほど
調子のいいことを言うほど、はた目からもその根性は確認
できたようです。(汗)

かく言う私も、自分の中にあった根性を発見し「もう少し早く
知ってたら、きっと人生は違うものになっていたはず…(号泣)」
と、今更泣くに泣けない努力不足に根性不足に、全てのことに後悔。

 「世の辞書に不可能の文字はない」そう言ったナポレオン。後の
世に生まれた我々には、彼の一生に、辞書に「不可能」と言う文字
があったことを知っています。

無名の私がナポレオンより少しは偉いんじゃないかと思えるのは、
自分にはないと思っていた物を、生きている間にみつけられたって
こと! えっと、逆もあるんですけど…。(涙)

 もしかしたら、ナポレオンの辞書のその部分のページが
くっついていて、不可能があることに気づかず大口叩いてしまい、
後でページを不器用に開いてみたらそこにあって…。「あった、
あった」と、日記かブログかHPか、もしかしたら掲示板当たりに
ハンドルネームで「ありました!」なんて書き込んでたりして。

「英雄伝説」として何か一つ格言を…との周囲の思惑から、辞書の
乱丁、もしくは本当に悟りを開き、凡人に戻ろうとしていた
ナポレオンの声をよってたかって隠蔽。なんてことがあったら
面白いけど…。(大汗)

と言う訳で{私ってナポレオンより偉くない?}ではなく、
ホーリーに根性と努力の二文字を発掘してもらったのでした。
Thank you very much Holly, I love you!

<ポ イ ン ト>

1.根性と努力は恥ずかしがり屋さん

2.私の辞書には他にもない文字が…。

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カブのみそ汁 Long version.

・・・デビューして半年経過ーまだ若葉マークの頃ー2007年

 「今日のおみやげ~」
秋から冬にかけて困ったのが、歩道上に落ちた木の実と
吹きだまりに集まっているポイ捨てのゴミ。ゴミはともかく、
木の実は仕方ないです。ニュートンが万有引力の法則を発見する
ずーっとずーっとずーーっと以前から、上にある物は下に
落ちるんです。ドングリや何だか判らないまぁるい実をつける木。
そんな木が残されていることを喜ばなくては。

ゴミもニュートン以前から下に落ちてますねぇ。でも木の実と違い、
ゴミは人為的なマナー違反の結果。パーフェクトとまではいかず
とも、減らすことはできるはず。残念です。問題は、木の実も
ゴミもホーリーが口にしてしまうことです。(涙)

 ホーリーがパクッとする何やら判らぬ品を手で取りだし、持参の
ビニール袋に収納。あっ、この袋の本来の目的はウンチ拾いのため
であって、決して拾得物お持ち帰り用ではありません。念のため。

持ち帰るには理由があって、どれもポイントは高く甲乙つけがたい!
あえてあげれば…ウ~ン、ホーリーを納得させるためでしょうか。
(詳しくは「ワンちゃん偉いねゴミ拾い」を読んでね)

取り上げられると思って、拾った物を何でも飲み込まれたら危険。
だから、まずは飲み込まないように、口から出したら褒めて褒めて
褒めまくり、判るか判らないか判らないけど「ほら、ちゃんと
持って帰ろうね。これみんなホーリーのだからね」と、決して
取り上げるのではないと言い含めるのです。周囲に人がいたら
笑われそうだけど、つまり同意を得るためです。(号泣)

 こうして毎日、ホーリーの拾得物をビニール袋に入れてのご帰還。
「ただいま~。はい、本日のおみやげ」これが帰宅後一番の言葉と
なりました。

 ある日、新ルート、我が町のメイン商店街歩行に挑戦。
数日前から練習し、その日は、最も安心と思われる右側歩道を
歩いての素通り。イヤ、途中の八百屋さんでお買い物です。

盲導犬との歩行は左側通行が原則! でも、それだと八百屋さんの
陳列棚がもろにホーリーの鼻先になり誘惑がいっぱい…。(汗)
だから、私が棚とホーリーの間に入る右側通行なら大丈夫かなと。

 買い物を終え、ホーリーに「OK ゴー」と指示、一歩を踏み出す
はずでした。が、ホーリーは前にではなく左側の何かにパッと
飛びついたのです。恐らく、待っている間に目星をつけていた
歩道上にある何か!

急いで、口から出す指示「アウト」と指示し、手を彼の口元に
出しましたが出す気配なし。で、次の指示「ノー アウト」と
更に出すことを指示。これでダメな時は彼の口に手を入れて
取り出します。(大汗)

くわえていたのはカブでした。陳列棚からは離したものの、
歩道上にも野菜類が並べてあったのです。(涙) 八百屋さ~ん、
これはフェイントですよ~! (号泣)

 ひたすら謝る私に女将さんは「いいんですよ、いいんですよ」と
にこやかに言ってくれましたが、ホーリーがくわえたカブの束は
もちろん買わせて頂きました。

あっ、どうして女将さんがにこやかに…って判るかですが、
そこの女将さんのムスッとした顔を昔から一度も見たことがない
からです。だから、もしかしたらその時はムスッとしていたかも
知れないけど、たぶん怒ってないだろうなと…。(汗) それに、
声だってぶっきらぼうじゃなかったし…。

でも、これで歩道上にも野菜が並べられていると判った訳で、
次からは「ある物」として注意できます。可能なら、こんな形で
知りたくはなかった…。(号泣)

 「ただいま~。本日のおみやげは…はい、カブで~す」。母上も
{どうしてカブなんか買ってきたのかしら?}といぶかしげ
でしたが、多くを語らずともすでにご存じ…。

その晩、食卓に上がったのはもちろんカブのみそ汁。その年
初めてのそれは本当においしくて、ホーリーの目の前で食べている
ことが申し訳ないほど。ジトッと感じる彼の視線!(汗)
How to get  カブ.について話している最中、私はあることに
気づいてしまったのです。

前日、左側歩行で八百屋さんの前を通った時、ホーリーが陳列棚の
何かをパクッとしそうになり、その時はリードで引っ張り防げたと
思ったんですが、そばにいた若旦那が笑いながら「ワンちゃん
白い物が好きなんだねぇ。昨日うちのかみさんも言ってたよ」と
言ったんです。

私は軽く「そうみたいです。ティッシュも好きですから」なんて
返し、その場を離れました。ホーリーは、昨日も陳列棚の上の
カブにかぶりつきそうに、しゃれではないですが、なったんだ。
そして、確かに前の日も…。パッと横飛びした時、確かに女性の
声が…。

{わぁ~、絶望的}お椀を持つ手が小刻みに震え、顔にはすだれが
スルスルと降りてきたのでした。(号泣)

 昨日、若旦那はやんわりと私に教えてくれたのでした。
おみやげにカブを持ち帰った日の前の日も、その前の日も、
ホーリーはカブに突進していたんです。大切な商品なのに、
何も言わず見逃してくれていたのでした。申し訳ない気持ちで
いっぱいでした。

 翌日、訓練センターに連絡。カブの一件を話しホローアップを
お願い。それまでは八百屋さんの前を通らないようにとの厳命を
受け、今まで通りの道を歩くことに。言われなくても、
恥ずかしくて通れないです。

ほとぼりが冷めて、八百屋さんがカブの一件を忘れてくれるまで、
って、この辺に盲導犬はホーリーしかいないし、彼を見ればカブの
一件は思い出すだろうし…。前を通れるようになるのは
いつかなぁ~?(涙)

(注)

 ホーリーの名誉のため書き添えます。その後、えっと、
正直書くと数回…。それからはしてません。今なんて陳列棚の前に
お座りして待ってます。著しい成長にうれし涙。

<ポ イ ン ト>

1.人だっておいしい匂いに釣られます

2.八百屋さんの暖かさに救われました

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