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人工芝のトイレ

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年(まだ訓練中)

「最終日だったのに…!」
ホーリーと出会って4週目。最後の1週間は自宅周辺での歩行訓練。月曜から金曜まで、S訓練士が毎日神奈川から通ってくれての訓練です。
私たちが安全に歩け、日常の用が足せるようルートを作り、S訓練士の見守る中、太陽が
ギラギラ照りつける7月の日中、地図をしっかり覚えるまで毎日毎日歩いたのでした。
(涙)

 その最終日のことです。自宅から駅までの道、S訓練士はホーリーに姿を見られぬよう、私たちを尾行していました。ホーリーが訓練士の視線を意識せず、私としっかり
歩けるかをチェックするためです。

余談ですが、どの犬も、訓練士がいるといないとでは態度が180度変わってしまいます。皆さんがテレビで見ている優秀な盲導犬の姿です。もちろん、当時の私はそれを
知るよしもありません。まぁ、その後、追々それが判ってくる訳ですが、{3週間、
あんなにしっかり歩けたんだから!}との思いは、その後、私を支える希望では
ありましたが…。(号泣)と言う訳で、S訓練士は隠れて尾行していたのでした。

 もうすぐ目的地と言う所で、ホーリーがスッと左に寄って足踏みし始め、動かなく
なりました。と、右の方からドタバタと音を立て誰かが来たような感じ。犬好きの子供が
走ってきたのかとおもったら、その足音はS訓練士。「最終日だったのに…!」と
残念そうな声に、「何かあったんですか?」と私。「ホーリーがウンチしちゃったんです」「…」(涙)

持参のビニール袋を渡し、S訓練士が後始末をしてくれました。{今までしたことない
のに、どうして…??出がけにしてきたのに??}ハーネスを着けている時はお仕事モードで、
ウンチやオシッコは我慢するようにしつけられていると信じていた私!だからよけい、
心中は複雑。

「ここは自転車屋さんで、店先に人工芝敷いて新車をディスプレーしてあったんです」。
Sさんにそう聞かされ、自転車屋さんに申し訳ないと思う気持ちと裏腹に、ホーリーの
健気さがいじらしくなってホロリ。

 歩いている最中もよおしてしまったホーリーは、{お仕事中だから}と、ウンチを
ずっと我慢していて、自分のトイレを探していたんでしょう。あっ、ここでご説明を少し。訓練センターで寝食を共にする共同訓練の期間、ホーリーのトイレは、人工芝が敷かれた
宿舎のベランダ。そして我が家にも彼用トイレのスペースには人工芝が。
ホーリーにとって人工芝は、ウンチやオシッコをしていい場所だったんです。(号泣)

道路にせず、{トイレ!トイレ!}と探しつつ、お店の前までがまんしたんじゃないか
と思ったら、それが健気で健気でいじらしく、涙が出そうになったのでした。(大粒の涙)

 S訓練士に自転車屋さんへのお詫びの品を託し、私とホーリーは別の道から帰宅。
それからしばらく、再発防止を兼ね、その道は通らないようにしました。店先の人工芝を
トイレと認識しないよう、行動がパターン化してしまうのを防ぐためです。

あっ、そうそう。自転車屋のおじさんは、「いいよ、いいよ。頑張って歩いてたもんな!」
と、ホーリーの粗相を気持ちよく許してくれたのでした。(感謝)そして、以後、
ホーリーの店先での粗相はありません。どうやら{芝じゃなくてもいいんだ}と、都合の
良い解釈をしてしまったようです。あぁ~、あの頃が懐かしい…。(号泣)

<しゅくだい>

1.排泄は済ませてからお散歩に

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