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2008年3月

おやすみなさいは平井堅

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 ♪瞳をとじて~君を~描くよ~♪
規則正しいホーリーの就寝時間は夜8時。我が家でのルールに馴らそうと思ったけど、
生活環境が突然変わった所に持ってきて、1年暮らしたセンターでのルールまで替えて
しまうのは良くないと思い、起床時間から食事時間まで、とりあえずそのまま踏襲。
それが8時の就寝時間です。

 ホーリーが寝るときに使うケージは私の部屋にあります。犬だって安心して寝るには、
身を守る場所が必要とのことで、70W×80H×90LのL寸ケージを用意。昼間は自由に
出入りできるよう入り口は開け、夜は閉めてあげてます。きめ細やかな気配りに拍手!

本当はそばにいてあげたいけど、さすがに夜8時ではお子様モード。な~んにも出来なく
なっちゃう! そこで思いついたのがCDをエンドレスで流しておくこと。昼間でも、部屋
で一人にする時はラジオを流すと良いと訓練士に聞いたので、ならば夜も同じだろうと…。
ちなみに昼はNHKラジオ教育かBBCを流してます。なぜかと言うと、ときどき英語で
「Good」なんて聞こえてくるだろうから、{誰もいないみたいだけど、どこかでちゃんと見てる人がいて褒めてくれるんだ!}なんて、ホーリーが受け取ってくれないかなぁ~と
期待している訳です。(深い!)

 そうそう。選んだのは、平井堅の「瞳を閉じて」。これは、ホーリーが我が家に来た頃、
遅ればせながら知った私の大好きな曲。平井さんの甘い声も良いし、歌詞も好きだなぁ
~!!(うっとり) 本当はラブソングなんだけど、私には、その歌詞がどうしてもホーリー
と私のことのように思えて…。まぁ、人と犬のラブソングとでも言いましょうか…。(汗)

 毎日毎日、暑い中神経をすり減らして歩いているのに、ちっとも言うこと聞かない
ホーリー君。正直イライラするし頭に来るしで、{ただ歩くだけなのに…}と、自分の
障碍が悔しくて悔しくてどうしようもない訳です。でも、合うは別れの始めと言うけど、
盲導犬と一緒にいられるのはせいぜい8年。もしかしたらもっと早く別れが来るかも
知れないし…。だから、頭にくることもたくさんあるけど、そのときのことを思うと
この曲の歌詞がよけい身に浸みて身に浸みて…。(涙)

 ♪朝目覚めるた~びに~、君の抜け殻がそこにい~る♪
そりゃ私は見えないけど、朝、私が「おはよ~う」と言ってケージに近寄ると、中で
ホーリーが振る尻尾がケージを叩く音。入り口を開けると、嬉しそうにテケテケ出て
くる足音。いつかケージが空っぽになる日が来て、その音が聞こえなくなるのかなぁ…。(号泣)

 ♪ひ~とみ~を閉じて~き~みを~えが~くよ~♪
閉じなくても思える私は幸せデ~ス。だっていつもホーリーの姿を思い描いて接して
いるんですから。そこにいてもいなくても私の中にはいつもホーリーがいます。その方が
印象が強くてつらいかも…。ウ~ン、これがほんとの「千の風になって」だと思うなぁ~。
(涙)

 ♪い~つか~はき~みのこ~と なにもか~んじ~なく~なる~の~か~な♪
どれくらい経てばそうなるか判らないけど、思い出や印象は、一緒にいた年月だけじゃ
ないよね。ベッタリ度とか苦労度とか…。たぶん、大変なことが多ければ多いほどその
密度は濃くなっていくような気が…。だから、ホーリーとの毎日が大変であればあるほど、
私にとって彼の存在は忘れられなくなるはず! 何だか皮肉ですけどねぇ。あっ、でも…、
私は未経験だけど、優秀な盲導犬で、すっごく性格も良い子でも最後は同じかな? 
思うに、どっちにしても別れはつらいってことです。(号泣)

 ♪な~くし~たも~のを~ こえる~つよ~さを~ き~みが~くれ~たから~♪
私がなくした(失った)もの。それは視力だけど、視力が奪い去っていったものは計り
知れないくらいメチャクチャあって、恐らく見える人には想像が出来ないくらい180度
変わってしまった生活。でも、ホーリーが来てくれて、とにもかくにも私は家族に頼らず
お散歩が出来るようになったし、郵便局にもホーリーのドクターの所にも、まだ書いて
ないけど自分のドクターの所にも行けるようになったんです。(快挙) 少しずつ枝葉が
伸びて人との交流も増えて来ました。

「盲導犬と歩く!」と決めた時から踏み出していた一歩かも知れないけど、やっぱり一番
の功労者はホーリー。{もうイヤだ}と思っても、ホーリーが太ってしまいダイエットの
厳命が出れば、彼の元気な老後を思い、足を引きずってでも外出できたし、グルーミング
だシャンプーだと、やることはいっぱい!だから、悪戦苦闘も悪いことばかりじゃない
と思う訳です。(汗)

 こうしてブーブー言いながら、いつか人に聴かれたら言うでしょう。「知らず知らずの
うちに、障碍を越える強さをホーリーがくれました」なんて、きっと最後にはそう
言うんじゃないかなぁ。と、すでにその時を妄想しつつ言葉まで考えている私。その分、
私の堪忍袋の緒が切れて、ホーリーとの早めの別れが来たりしてはまずいんです。(汗)

 どうです。こうして見ると私たちのためにある歌のようでしょ? 特に最後なんか
決まってません? と言う訳で、おやすみソングは「瞳をとじて」です。瞳を閉じないと
眠れませんけどね。(汗) いつか私たちにお別れの時が来て、どこか別の場所でホーリー
がこの曲を聴いたとき、年とって記憶もおぼろげになっているかも知れないけど、
{何だか懐かしいなぁ。}と、怒られたり撫でられたりグリグリいじくり回された遠い
記憶と一緒に、いつもいつも「ホーリーはいい子で~す」「ホーリー かわいい」と
うるさいくらい言ってた私のことを思い出してくれたら…。な~んて、そんなこと考えて
ま~す。あ~ぁ、書いてて涙が出てきちゃいました。今、ホーリーは私の足下で寝て
います。さぁてと、今晩も平井堅さんでおやすみ! ほんと大活躍です!! お世話に
なります。(汗)

<しゅくだい>

1.お留守番させるときはラジオを流して

2.犬だって安心して寝たい

3.人と犬にもラブソング

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究極のウンチストップ方

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「本当に困る場所では…」
合宿訓練中、歩行途中で一度も排泄しなかったホーリー。なのに、私と歩くようになって
完璧たがが外れ、ひどいときには歩きながらウンチをポトポト!!(号泣) さすがに
これには参りましたが、そんな裏技もあると知ったのは不幸中の幸い。だって、知ら
なければ周囲の皆さんにもっとご迷惑ですから。と言っても、それは視力がないと拾え
ません。(ごめんなさい)

ホーリーは規則正しい子で、排泄も特にこだわりがなければきちんとできるはず。が、
外でする排泄の爽快感と野生の本能と言うか…、マーキングの意味もあったんでしょう。
それに、町中に臭っているであろう仲間の匂い。匂い嗅ぎと排泄には密接な関連が。(涙)
 ちなみに、排泄時の掛け声「ワンツー ワンツー」って、パブロフの犬の条件反射
みたいだけど、現実には臭い嗅ぎに寄るところが大で、声だけでもよおすってことは
どうなのかな? まぁ、難しいことは専門家に任せてっと、現実に戻りま~す。

しかもホーリー君、新手の技を開発! 出がけの1・2はするものの、ちゃんと外用
オシッコは残してお出かけ。以前は、寝る前のように最後まで絞り切ってピッピッと
出してました。その頃の方がお仕事モードの自覚があったんでしょうか?(涙) 

そしてもう一つ。ホーリーには都合良く、私には大変まずいことに、オシッコをさせよう
とハーネスを外して自由にすると、匂いも嗅ぐけど拾い食いもし放題。(号泣) 
で、何とかして彼の匂い嗅ぎと排泄をコントロールしなければと、またも協会にホロー
アップ依頼。再びN訓練士の登場。

 後ろから、悪いところをチェックしながら隠れて尾行するNさん。駅に着くと姿を現し、
往路気になった悪い点とその行動への対処方を私に指示。復路は一緒に歩きながら
コントロール方を伝授。ホーリーは、訓練士を意識してビシッと歩いているものの、
やはりもよおした様子。私が{まずい!}と思ったのとほぼ同時に、ハーネスから
伝わってきたのは、ホーリーの下半身が上に持ち上がった感覚。一瞬、何が起きたか
判らなかったほど。Nさんによると、ホーリーがウンチをしそうになったので、尻尾を
持って上に引き上げたとのこと。ハーネス着用時に排泄をしないよう訓練するために使う
方法とか。それにしてもすごい技だぁ!! 周囲の状況が判っていて、そこで1・2ベルト
着用が間に合わないときの究極のストップ方だとか。あ~ぁ、ほんとに驚いた。(汗)

確かにウンチはしなかったし、それから家まで約15分くらい、再びもよおすこともなく
無事だったけど…。でも、ホーリーきっと驚いちゃったんでしょうね。何だか可愛そうに
なっちゃいました。盲導犬と一緒に通勤・通学しているユーザーが、自分の犬に私と同じ
ような排泄の悩みを持っていたら、このストップ方はとってもありがたいはず。だけど、
それを見ている周囲の人はどう思うでしょう?そんなことが心配になったのでした。

 一度こんなことを提案したことがあります。我慢もいいけど、どこでするか排泄の管理
ができず他に迷惑を掛けるより、そこまでなら我慢できると言う場所をトイレと決め、
1・2ベルトでしっかり回収してはと。この案は、その後数回のホローアップの結果許可
されましたが、やはり基本は「我慢」です。

我慢と言うより、何とかしてハーネス着用時はお仕事中と意識させることが大事なんです。
 だから、Nさんはことさらコントロールを力説し、ホーリーに我慢を強いた訳です。
そして、ユーザーがコントロール上手になればなるほど、それは良い意味で歩行にも反映
されます。決していじめではなく、全てを知れば立派な理由があるんです。(キッパリ)

 私はユーザーの代表じゃないけど、みなさんに知って欲しいんです。一足飛びに究極方
に辿り着いたのではないと。訓練士だってそんなこと簡単には教えてくれません。全てに
共通するコントロールを会得すべく努力し頑張ります。それでもダメなとき、初めて教え
てくれる方法です。だから、目の前で起きたことだけ見て判断しないで下さい! 
お~、今日はまじめモードだぁ。(汗) 

 告白すると、私も一回だけ究極方を試したことがあります。人通りの多い場所で急に
後ろ足をバタバタされてしまい、とっさに尻尾に手が伸びてしまいました。(汗) でも、
そこでウンチをさせるのと止めるのではどっちが良かったか…? ウンチされれば、
恐らく反応は「盲導犬なのにねぇ~」。究極の方法を使えば、これもまた「ひどいこと
する」かな?(涙)

 幸いと言うかつまらないと言うか、私は家でプラプラしているプー子。何とかハーネス
からのウンチの合図を察知できるようになり、以来ずっと1・2ベルトでやらせてます。
その時は必ずハーネスを外し、「ハーネスしてるときはオシッコもウンチもダメ」と教え
ているつもりなんだけど、ホーリーの方がうわてで、{歩かないでオシッコと教えれば、
ママちゃんがハーネス外してくれるからいいんだもん}と理解してる節が…。あ~ぁ、
いつになったら私の行動の意味を理解してもらえるのかな?(号泣)

<しゅくだい>

1.究極の方法は究極の時のため

2.頑張って努力した結果辿り着いた方法。批判の目で見ないで

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ニャァニャァおばさん

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ニャァニャァでしょ、ニャァニャァ!」
お散歩コースの途中にスーパーマーケットがあります。道路や歩道に置かれる自転車には
いつもため息ですが、こういう所を歩くのがお得意のホーリー! 二人分のスペースを
確保してガイドするのは本当に大変だと思います。(しみじみ感謝)そんな自転車群の
中に、ときどきニャァニャァおばさんの自転車があります。

私たちのお散歩時間帯と一緒なんでしょう。自転車の前カゴに犬を入れ、スーパーで
お買い物。その犬が本当によく吠えるんです。ホーリーがそばを通るだけでキャンキャン
キャンキャン。彼は無視して通り過ぎるので問題はないけど、面白いのがおばさん! 
たまたまその場にいるとワンちゃんに言います。「あれはニャァニャァでしょ!
ニャァニャァ!!」って。よく判らないけど、そのワンちゃんはネコには吠えないのかな?
他の犬にも吠えてると思うけど、そのたびおばさんは言ってるのかな?「あれは
ニャァニャァでしょ」って。(爆) 何度合っても吠えるワンちゃん。自転車じゃなくて
リードで歩いている時も吠えられます。(涙) もちろんおばさんは言ってましたよ。
「吠えないの! ニャァニャァでしょ!」って。

 我が家の近所で、ネコにリードつけてお散歩させてる人がいるらしいけど、最近はネコ
の交通事故死も多く、かく言う我が家の歴代のネコちゃんたちもみんな交通事故で…。
(涙) だから、突然壁にジャンプされたり塀の下をくぐるようなことがなければ、
リードで安全確保してのお散歩、気持ちはよ~く判ります。ネコの散歩を見かけたことの
ある家族によると、やはり血統書付きの良いネコみたい。おばさんのワンちゃん、もしか
したらだけど、そのネコと遭っても吠えなくて、おばさんそれをしつけに応用してるの
かも…?! 全く根拠なしです。もしくは、どこかでこのネコちゃんと遭った時のおばさん
とワンちゃんの反応が知りたい私。その時こそ正真正銘「ニャァニャァ」なんだから。
(笑)

 そう言えば、ミニブタとかウサギとか、首輪の出来ない動物のお散歩用ハーネスも
売られてるらしい…。ウ~ン、ミニブタのお散歩見てみたいなぁ~。あっ、遭ってみたい
なぁ。それに、カメのお散歩してる人がいるって! カメのお腹に紐巻いているらしい
けど、すっごい根性と根気のある主さん。カメの歩調と合わせてたらほとんど人は
立ってる感じでしょ?そこまでしてお散歩させる主さんって尊敬です。あれっ、何の話?

そうそう、ニャァニャァおばさんでした。私はプロじゃないので、どうして他の犬を見て
犬が吠えるのか理由は判らないけど、相手をネコに見立てて注意するのは違う気がします。
そのワンちゃんが本当にネコになら吠えないって言うなら別だけど、ホーリーがネコって
大きすぎない? もう少し違ったしつけの方が良いと思うなぁ~。それに、おばさん
けっこう恥じ掻いてると思いますけど…。注意してるんだから、当然声のトーンは高いし
大きいし、周囲にはバッチリ聞こえてます。だって、ワンちゃん相手にニャァニャァ連発
は変です。たぶん気づいていないんでしょうね。(涙)

こちらが盲導犬で、吠えては歩行の迷惑になるとの思いから吠え癖のある我が子を
たしなめてくれてるのに、こんなこと言ったら失礼ですよね。でも、やっぱり合うと
笑っちゃうんです。ネコねぇ~。「ホーリー、どうする?吠えられたりネコにされたり
たまらないけど、まぁいいか!!」(爆)

(おまけ) これを書いた翌日、郵便局の前でおばさんとワンちゃんに遭遇。何だか神様
に怒られてる気がしました。「人の優しさを笑いにしてはいけません。まぁ、確かに
笑えるけど…。」って。(しつこく爆)

<しゅくだい>

1.どう見てもホーリーは犬です

2.無駄吠えの正しいしつけ方って

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肛門をムニュムニュ!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「出~る、出~る、グッド!」
ホーリーが、ハーネスを着けてお散歩に行く前、必ずしなくてはいけないのが1・2、
オシッコとウンチです。外出の目的は排泄ではなく、私のお散歩のつき合い。しかも安全
にガイドすることが条件。だから、オシッコもウンチも家で済ませ、スッキリした気持ち
でいざ出陣!と、これが本来の盲導犬の姿、でもそれがねぇ~。

 新しい環境で体調が崩れ、便秘になるのは人も犬も同様。(と訓練士が言ってました。)
その点ホーリーは快便!親孝行な子なんです。(笑) でも、少しずつ少しずつたがが
外れ、お散歩中に排泄するようになってしまったのです。(涙) 出がけに1・2しても
歩行中にやっちゃう。最初の頃のそれをよくよく観察していると、電信柱や壁ではなく、
ルートの交差点の角や渡る横断歩道のそばの植え込みだったりと、彼なりの記録だった
ようで、目印ならぬ匂い印!それでも見えない私たちにとって、突然人様の家の前や、
お店の前で催されては大変!!勢い、出がけの1・2は気合いが入ったのでした。

 オシッコは何とかしても、ウンチをしなくなったのには困りました。訓練士に相談
すると、「ウンチをするまで散歩しない」とのアドバイス。「ちゃんと両方終えたら
出かける」と、1・2とさんぽを関連つけるようにってことです。それで成功したユーザー
もたくさんいるみたいだけど、我が家のホーリー君、けっこう頑固なんです。3日で私が
根負けして外出しちゃいました。だって、散歩しないとホーリーのダイエットが…。
(号泣)

私が根負けしたと訓練士に伝えると、「もし、ホーリーが30分でウンチをするようなら、
15分歩いて家に戻り、ハーネスをはずして1・2をする。したらまた出かけ、
しなかったら散歩は中止。もしくは、もう一度15分歩いて家に戻る」と、次のアドバイス。
ホーリーに、ハーネスしている時は排泄してはいけないと教えるためです。

素直な性格の私は、早速実行!!15分歩いてバック。またも家で1・2やってウンチ
したらお出かけ。また戻って…。と繰り返していたらお遊びモードで喜んだホーリー。
そうなんです。ホーリーはまだまだ幼く、盲導犬としての自覚がないんです。(涙)
だから、彼と歩くにはかなりテンション上げて気合い入れて、覚悟しないと盛り上げる
のが大変。結局それも数日で止めました。家に戻るにも、{エッ~、つまんな~い}と
テレテレ歩きのホーリーを、なだめすかして歩くことに疲れたからです。(汗)

 ああしてもこうしても、外での排泄は気持ち良いのか?家ですることを頑固に拒否。
そこで試したのが肛門マッサージ。訓練センターで習ったんだけど、ホーリーの肛門の
周辺をモミモミ。「出~る、出~る」と言いながら続けると、肛門がムクムクッと
動きます。すかさず「グッドグッド」と褒めつつ、更にモミモミ!けっこう怪しい?

それでもダメなら薬指か小指を第一関節の半分くらいまで、マッサージしながらムニュ
ムニュっと入れます。って、これはビニール越しですけどね。(汗) モミモミは良い
けど、さすがに彼も指のムニュムニュ攻撃は嫌がって、ときどき「ワン」って抗議して
ました。すると私はすかさず、吠えたことに対し「ノー」と叱ります。考えてみたら、
このノーは間違ってますね。自己都合でやらせてるのにノーはないですよね。(反省)

もし私がホーリーなら、出したくもない時に無理やり「出せ出せ」って指入れられたら
プライドが傷つくし、ケージの中で敷物の端を噛んで悔し泣きするでしょうね。だから、
ホーリーが「ワン」と吠えて抗議した気持ちも判らなくはないんです。だけど、本当に
出ないのか我慢しているのか判らないところがつらい!確信犯のような気も…。

 根負けして出かけたお散歩も、案の定、歩き出してしばらくすると腰が怪しげに左右に
揺れ、後ろ足をバタバタ。そうなると、もうハーネスを外したり1・2ベルトを着ける暇
もなく…。(涙) ホーリーには、「ハーネスしたらお仕事中。その時は1・2はしては
いけない」ってことが全く判ってないみたい。意識がない?それとも知ってて無視?
(号泣)

 いつ頃からか、電信柱にも足を上げ、マーキングするようになっていたホーリー君。
判れば足を叩きそれはストップ!すかさずハーネスを外し、その場で1・2ベルトを
着けてオシッコ。ハーネスを外す行為が、仕事中との意識を目覚めさせる日が来ることを
ひたすら信じて…。(号泣) そして、ウンチの方は食事の量や毎日の時間割と照らし
合わせ、我慢しているようなら肛門マッサージを!(涙)

 これほど管理努力しても、町に出ればペットの排泄臭がぷんぷん彼を誘惑。一人で
1・2ベルト着けてオシッコまで持ち帰っても無駄な抵抗なのかな?その辺にすれば
「盲導犬なのに」って、周囲の視線は厳しいし…。「盲導犬だってワンちゃんなんです!」
と言いたいけど言えない。だって、いつも完全に1・2ベルトで採取成功している訳じゃ
ないから…。ちょっと歩の悪い「お互い様」だからです。(号泣)

<しゅくだい>

1.盲動犬もペットも排泄は家で

2.町中に匂い付けする悪循環

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おからダイエット!?

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「おからで痩せたんですって!」
ドクターの厳命により、ホーリーのダイエット開始!とりあえずフードの一割減から
スタート。それまでのフード計量カップは、S訓練士がペットボトルを利用して、合宿
訓練中に作ってくれた物。一割減となるとそれは使えず、目盛りが読めない私では料理用
計りは使えない。(涙) まぁ、一度カップを作ってしまえばそれだけなんだけど、
そう言うことは極力やりたがらない My family が作るはずもなく、視覚障害者が使える
音声計りを、大枚¥15,000支払って買ったのでした。(号泣)

前から欲しかったけど高くて決断できず、これは良いきっかけだったかも。しかも、
ちょうどキャンペーン中でおまけがついててラッキー!そう思うしかないです。(涙)
 でも、需要と供給のバランスでしかたないとは思うけど、それにしても高価でビックリ。
乾電池も必要だし、{ダイエットした分のフード代でいつか元取れるかなぁ?}と、
せこく考えた私でした。(汗) だって、台所で使う計りなんて\980くらいで、元は
とうに取ってる長いつき合い。

愚痴を言っても始まらない。見えなくても使える物があるだけ幸せ!!そう思わないとね。
電卓も音声が出るスペシャル物!これでカロリー計算もバッチリ!グラム単位まで
しっかり計って、一粒でも損しないように食べさせてあげるからね、ホーリー安心してね。
あっ、この計り、1キロ以内は2g単位なんだって。だから、少し微妙かも…?!(汗)

 よく行くお豆腐屋さんからおからの効用を聞いてきた母。何でも、知り合いの犬が
おからを食べてダイエットに成功したらしい。それは朗報。それまではフードしかあげて
なかったけど、おからとフードで満腹感が味わえれば、ダイエットもスーイスイ!それに
おからって安いし…。翌日、早速おからを大量仕入れ、冷凍庫に小分けして保存した
のでした。ホーリーも気に入ったようで、いつも残さずきれいに食べてました。って、
何をあげても残したことない親孝行な子なんです。(汗)

 私たちが訓練センターで習った犬の肥満チェック方は、後ろ足の付け根、胴体の部分に
段差って言うのかな?人で言えばウエストみたいにくびれがあること。それと、あばら骨
の部分を触り、ハープみたいに「パララララ~ン」って骨が触れること。ホーリーの場合、
あばら骨に触れる前に、ムギュッとした皮下脂肪があるような…。でも、もう大丈夫!
おからと言う強い見方がついてるんだから。そう信じて、せっせとフードにおからを
混ぜる私でした。

 月に一度の体重測定。前回よりどれくらい痩せてるかとっても楽しみ!!おから
ダイエットを信じてルンルンしながら行ったのに、何とホーリー君、またも太っていたの
でした。(号泣) ドクターにおからダイエットの話をすると、「タンパク質だからねぇ」
と。確かに!!

お豆腐屋さんによくよく聞いてみると、痩せたワンちゃん、フードはほとんど食べさせず、
おからとサプリメントみたいな物でバランス取ってたって。しかも、飼い主は人の
ドクター。その辺の管理はちゃんとしてたらしい!!母上、お願いですから情報はもう少し
正確にお願いします。私は何も知りませんでした。おからとて、食べさせ過ぎれば太る
と言うことを…。だって母上曰く、「栄養全部絞った後だから」って。(号泣)

 かくして、痩せるはずのおからダイエットは大失敗に終わり、人為的に以前より更に
太らせてしまったと言う逆効果。でも、慢性的な空腹状態のホーリーのお腹を満足させ、
しかもダイエットさせるには…?!これからどうしたらいいんでしょう。{やっぱり歩く
しかないのかなぁ~?}と思いつつ、クリニックからの帰路、ギラギラ照りつける日差し
にげんなりした私は、{やっぱりやだなぁ~}と、自分で太らせてしまったことを棚に
上げ、「ホーリーがもっとサッサと歩いてくれれば頑張れるけど…」なんて、歩きたく
ない理由をホーリーのせいにするのでした。主昇格が遠い理由はたぶんこの辺…!(汗)

<しゅくだい>

1.おからとて食べ過ぎれば太ります

2.犬の肥満度を手で観察

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ただの肥満です!

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「上限は24キロですねぇ~」
盲導犬訓練センターで、初めてホーリーと出会ったときの彼の体重は22.5キロ。大型犬
どころか犬を飼うのは初めてで、ホーリーがラブラドールレトリーバーとしては大きい
方か小さい方か、2歳のオスのラブちゃんの体重や体格の目安など、全く知らない私
でした。一緒に合宿訓練を受けた仲間の犬は、ラブとゴールデンのメス。しかも、ラブの
Gちゃんはマッチョウーマン!(詳しくは「Gちゃんとフリーラン」を読んでね)比較
したくてもできませんでした。

 我が家に来て一ヶ月後、クリニックで計ったホーリーの体重は23.5キロ。夏の盛りに
歩いている割には痩せもせず、彼の体重は増えていたのでした。時間だけはタップリ、
30分の道のりを三倍掛けてましたが、当時からつけていた万歩計によると、一日に歩く
距離はせいぜい2キロ。それが私の根性の限界でした。(涙)

 ホーリーの犬種ラブラドールって、喉の所にマフラーを巻いたようなタプタプがあって、
彼の場合、それが他の犬よりタプついているんです。合宿訓練中、S訓練士に聞くと
案の定!パピーウォーカーの所からセンターに戻ってきた時、ホーリーの体重はベスト
体重より5キロオーバーの27キロくらいあって、それを運動で落としたとのこと。
{やっぱりねぇ~!}。私の勘ってどうしてこうも当たるんでしょう?(涙)ホーリーの
タプタプは、太って痩せた後の伸び切ったお腹の皮みたい。もしかしたら肥満犬だった
んじゃないかと疑ってたんです。ってことは、リバウンドとかありそうだし、食いしん坊
ってこと?(汗)

 クリニックに行くたびに体重測定。私の不安は的中し、彼の体重は少しずつ少しずつ、
順調に増加!悪あがきで「リードの分では?」とか、「首輪にチェーンがついてますし…」
なんて、いろいろ言ってみてもだめ。だって毎回同じ状態で計ってるんですから。(涙)

とうとう体重が26キロをオーバー!原因は判ってるんです。運動不足。私との歩行くらい
じゃ足りないんです。足りるはずがないんです。2歳の元気いっぱいの(?)男の子です。
もっともっと歩き、遊ばないとだめなんです。と言う訳で、ホーリーは太り、私は
どんどん痩せていくのでした。

 ワープしますが、見えなくなってから家に引きこもり状態が続き、(あっ、これは眼科
医のご注意でもあったんですが…)家の中を動いているだけなんですから、一日に歩く
距離なんてたかが知れてます。食べることしか楽しみがなかった私の体重は、見事に
どんどん増え続け、それまでの服は全く着られなくなってしまったのです。(涙)
ベルトの穴が足りないと言うことはあっても、ベルトが足りない…、つまり、ベルトの
先端がバックルまで届かないなんて、信じられない状態は前代未聞!それでも唯一残して
おいたイタリアで買ったベルト。ノンブランドで、しかも路上の屋台で買ったんだけど…。
(汗) ようやく痩せて使えるようになってバンザーイ!それでも穴は一番手前だったり
して…。(号泣)

そう言えば、伊能忠敬生誕○○○記念とかで、日本橋から五十三次を歩く万歩計が発売
され、「よ~し!」と、それ買ってつけてたけど、一向に日本橋から離れられなくて、
そのうちどこかに行ってしまいました。家族で京都まで何日かかるか賭けてたのに…。
ハハハ。ワープ終了。

 悪あがきというか、「先生、ホーリーはまだ成長中なんじゃないですか?」そう前向き
に尋ねてみたら、いともアッサリ冷たい返事。「ただの肥満です」(Thank's doctor!)

ホーリーは骨細で華奢な体型だから、体重の上限は24キロとのこと。そう言えば、訓練士
Nさんも言ってました。若いうちは太ってても何とかなるけど、無理させると年をとると
足腰に来て歩けなくなるって!祖父母の姿を見ていたから判るけど、歩けなくなって
寝付くと後は早い…。(汗) 犬もきっと同じなんだ!!今からちゃんと体重管理して
あげないと将来可愛そう。確かに、センターでも22.5キロだったし、それが理想体重
みたい。でも…。

フードを減らしてダイエットもいいけど、減らした分、食いしん坊のホーリーが自分で
拾い食いしてたら管理出来ないし…。なんかいたちごっこみたいでイヤ~な感じ。(涙)
 ウ~ン、とりあえずやってみますか!フードを1割減と言うことでダイエット開始
したのでした。ホーリー君、これもあなたのためです。自主的に路上で食物摂取しないで
下さいね。お願いします。(哀願)

<しゅくだい>

1.体重管理はしっかりと

2.おやつもカロリーのうち

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後悔したくないから怒らない

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年
 {怒らない怒らない!}
ホーリーのガイドがすっかり変わってしまい、私はどうして良いか判らず、日々悶々と
過ごしながらも、浜口パパのように{気合いだぁ!気合い!!}と自らを励まし、
{焦らずに待っていればそのうちホーリーも落ち着いて、徐々に以前のように上手に
ガイドしてくれるはず!}と、根拠は全くなかったけど信じていたのでした。そのうえ
何を思ったか「最初の三ヶ月が大事!」なんて、一体どこから出てきた言葉やら?
歩き始めは6月末、三ヶ月と言えば9月まで。確かに暑いさかりでしたからねぇ~、

それだけ燃える闘魂でガッツで歩いていたのでした。他には、「鉄は熱いうちに打て!」

なんてのも頭にチラホラ。(汗)

 楽しく楽しく盛り上げて…、と思って志気を高めつつ歩いていたつもりだったけど、

暑いし危ないし言うこと効かないしで、正直言って何百回も切れそうになりましたねぇ。

(しみじみ) 匙を投げては拾い投げては拾い!いい加減壊れれば投げないんだけど、

私の匙って何製なんでしょうね?未だに投げ続け、拾い続けて使ってます。(汗)

どんなふうに叱ったら私の言うこと聞いてくれるのかなぁ?体罰で叱る方法があるよう
だけど、協会では教えてくれず…。正直言って、本当にそれで直せるなら試してみたいと
思う反面、知らなくて良かったと思う気持ちも…。知ってたら「つい」なんて、勝手に
手が動いていたら大変。それこそ後悔先に立たず!人犬問題に発展しそうです。
(注.「じんけん」と読んで下さい)

よそ見している犬の気持ちを集中させるため、訓練センターで習った方法は二つ。一つは
チェーンショック、もう一つはハーネスショック。(注.チェーンショックは
「ジェントルリーダーって何?」を読んでね)ハーネスショックは読んで字のごとく、
ホーリーが着けているハーネスをガクンとさせ、意識をお仕事モードに集中させること。
これもやり過ぎれば効果はなく、強くやればやっぱり可愛そう。第一、ホーリーの
よそ見にいちいちショックかけてたらやらない時がないほどで、そうすると効かなく
なっちゃうんです。(号泣)

 教育的指導のつもりで叱っていても、どうにも我慢が出来ないくらいイライラして
くる時はあって、そんな時は何も言わず黙ってその場に立っていることにしてます。
怒りモードで歩けば落ち着いた判断が出来ないし、そんな時に性懲りもなく拾い食いでも
しようものなら100%切れます!!(汗)

 訓練士に教えられた褒めることと叱ることの基本は、言葉をハッキリ言い、いつも声の
トーンを同じにすると言うこと。特に、叱る時は感情的に叱ってはいけない。怒っている
のに冷静にとは難しいけど、ただただ「それはいけないことです。」と言った気持ちで。
タイミングの良さとか見えない者には難しいこともあるけど、感情的にならず叱るって、
これも同じくらいの難問。褒める時は声が一定にならなくても褒めてるんだから良いけど、
叱るときは絶対にコロコロ変わってはダメ!(汗)

 これまでの人生、怒った後で後悔したことは数え切れません。今更遅いとは思うけど、
ホーリーを怒る時は怒りモードで感情的になってではなく、冷静に冷静に!「ホーリー君、
それはいけないことです。だからおやめなさい!」と、理性的にほめたいと思っている
わけです。昔を知っている皆さん、どうです、著しい成長の跡が見られるでしょう?(涙)

と言う訳で、着れそうになったら立ち止まり、{怒らない怒らない!}と自分に言い
ながら、暑い中、私は何度もその場に立ちつくしたのでした。そんな時の感情の波動と
言うか、何かがホーリーに伝わって、{ハッ、まずい!ママちゃんが怒ってる!!}なんて
具合に行かないかと、無言のしつけと言うか、実はホーリーにも以心伝心を求めていたの
でした。

 虐待ではなく、本当にしつけの意味で叱っていても周囲から見ればそうは見えず、叱る
タイミングもけっこう難しいんです。どこで誰が見ているか判らないから、世間の目を
意識すれば当然こうなるんだけど、一生に一度くらい、怒らず諭すことのできる自分も
体験してみたいし…。と言う訳で、言い訳は「後悔したくないから」少しいいと
思いません?まぁ、怒らなかったことを後悔するって考え方もあるんだけど…。(号泣)

<しゅくだい>

1.褒めすぎはいいけど、叱りすぎはだめ。

2.感情的になって叱ってはいけない。

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先ぶれおじさん

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「さぁ、もう大丈夫だよ」
ホーリーのクリニックまでの道、不慣れな私たちを助けてくれたのが先ぶれおじさん。
音の鳴らない信号機のある交差点。行きは無事渡らず右折成功!ってことは、帰りも
渡らないよう注意して左折!とにかく、「寄って、寄って」(道路左側に寄らせて歩かせること)を連発し、耳は車音に集中。初めての道はほんとに怖いんです。(汗)

何とか左折して今度は直進。のはずが、街路樹の植え込みの匂いが気になるホーリーは、
徐々にルートを右寄りに!必然的に私の足は植え込みにとられころびそうに…。(涙)
近くに立ち話をしている人たちがいて、声を掛けて正しい方向を教えてもらったのでした。

 初めて盲導犬とユーザーの歩行を見たようで、私たちが左側に寄って行くのを心配し、
(注.盲導犬との歩行は左側通行が原則)「もっと右・右!」大きな声が後ろから
聞こえて来ます。「ハ~イ、大丈夫で~す。
ありがとうございま~す。」と私。そう言いながらも一向に右に寄らず進む危なげな
一人と一匹!!「あっ、自転車が止まってるぞー」「ハ~イ、ありがとうございま~す」
おじさんから見れば、返事はいいのに行動が伴わない私たち。(汗) ホーリーは、
路上駐車の車や自転車回避が大のお得意!!そんなこと知るよしもないおじさん、急いで
私たちを追い越し、歩道に止めてある自転車を移動。「これで大丈夫。気をつけて
行くんだよ」お礼を言い、私たちはそのまま直進。

「おーい、プランターがあるぞ~」「ハ~イ、ありがとうございま~す」これは、
ホーリーの匂い嗅ぎのせいで更に左に寄ってしまった結果なんだけど、またもおじさんは
心配して私たちを追い越す。「よいしょっ」と言ったか覚えてないけど、プランターを
かたし、更にお店の看板と斜めに飛び出していた宣伝用の旗をまっすぐにし、私たちを
見送っては追い越し、見送っては追い越し…。自転車だ看板だと、路上の障害物を次々と
私たちの前から片づけ、「さあ、もう大丈夫だから!」そう言って戻って行った時は、
最初に道を聞いた場所から100mくらい来ていたのでした。(感激の涙)

 おじさんが、づっと障害物を片づけながら同行してくれた道は、店舗が歩道から少し
下げて立ててあり、その範囲でプランターや看板などをディスプレーしても、歩く人の
邪魔にはならないようにしてあるけど、他の商店ではそうはいかず、歩道にいろいろな物
を置き、美観のためのプランターまであるから大変。

 大名行列の「下に~、下に~」みたいに、バリアを片づけながら同行してくれる先ぶれ
がいたら、どんなに歩くのが楽になるかなぁ?歩道がディスプレーに使われていても、
それを注意できるのは警察くらい。例え歩行の邪魔になっても、事故でも起きない限り
普通は誰も何にも言えないんです。

 今、フッと疑問が…。歩道って誰の物なんでしょうね?商店街の人たちが、自分の店舗
前の歩道整備代を負担していたら、日曜の朝市もディスプレーも自由自在。警察だって
文句は言えない。どうなってるのかな?

<しゅくだい>

1.歩道って誰のもの?

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ポストぽっとん

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「寄って寄ってポスト」
新しい道の開拓で嬉しかったことが二つ。一つ目は、太陽が照りつける帰路、建物の陰を
歩けるようになったこと。二つ目は、郵便局に行けるようになったこと。とは言っても
中に入れた訳じゃないけど、外のポストに郵便物を投函できるようになったんです。(涙)
 見えればたいしたことない話だけど、これは本当に落涙ものでした!!

 見えない人の読書は、朗読ボランティアの人たちがカセットテープに吹き込んでくれた
物を借ります。公報や定期刊行物など地域情報、日本点字図書館からの貸し出しテープ、
その他、YMCAやキリスト教団体などが発行している読み物etc、障碍以前のように本屋で
自由に選んでいた気軽さはないけど、見えなくなって、もう読書は出来ないと諦めていた
から、朗読テープの存在は飛び上がるほど嬉しかったし、自分の全く知らなかった世界!(しみじみ)

 テープ送付の形態は、本数により布袋だったりプラスチックケースだったり。自宅に
届いたケースの宛名書きを裏返せばその紙には返却先が書いてあって、私たちは文字を
書くこともなく、そのままポストに入れるだけ!アイディアです。

 テープは郵便局の人が配達してくれるけど、返却はポストに投函。ホーリーが来るまで、
返却はいつも家族に頼んでいました。ホーリーと歩くようになり、いつか自分で…、と
思い、ポストのある新しい道を歩けるようになり、ようやくそれが実現したのです。(涙)

 「ホーリー、今日はポストね」と、返却テープの入ったリュックを見せ、「頼むね!」
と声を掛け、彼のやる気を刺激…、してるかどうかは判りませんが…。(汗) 先輩
ユーザーが教えてくれた通り、信頼してます。期待してます。お願いします。と祈りつつ、
リュックを見せる私でした。(汗) で、たどり着いたらベタ褒め!?で~す。

 郵便局は昔と同じ場所にあって、角を曲がればすぐポスト。で、ホーリーを左側に
寄って歩くよう指示、左折したらすかさず「ポスト ポスト」と、とりあえず言ってみる。
だって、ポストの場所は教えてないし、仮に周囲の人に聴いて教えてもらったとしても、
「ポスト」って指示した場所が辿り着いた場所なんだと、いつ・いかなる時にホーリーの
中でドンピシャッと一致するかも知れず…。ともくろんだ私でした。

やっぱりポストは判らなかったけど…。(涙)周囲にいた人に教えてもらい到着!お約束
どおり、「グッドグッド、できたねぇ~!」とホーリーを褒めちぎり、「ポスト、ポスト」
と言いながらポストを叩き続けたのでした。ホーリーがその動作を見てたか判らないけど、
とりあえず覚えて欲しい一心でやってみました。(涙)

ホーリーをシットで座らせウエイトで待たせ、私はおもむろにリュックを下ろし、返却
テープの入った袋を投入口に!!「ドサッ」音が聞こえた時は嬉しかったなぁ~!!次々と
ポストに落ちる音を聞きながら、{できた、できた、自分でできた!}と、ほとんど
♪月が~出た出た~、月が~出た…♪の乗りで感動。褒めてくれる人が誰もいないので
自分で自分を褒めてあげたのでした。(落涙) だって、ポストに投函したのって、
ウ~ン、確か見えなくなって初めて!家族に頼まなくてはならないことが一つ減った!
それが嬉しくて…。してもらうことばかりだったから、一つだけ気持ちが楽になったの
でした。「家族なのに」と思われますか?ウ~ン、家族と言えども依頼ごとはねぇ~、
長い間だと、これがけっこう気が引けるんですよ。(号泣)

だから、白杖での単独歩行ではなく盲導犬との歩行を選んだ私にとって、ホーリーと一緒に安全に上手に歩けるってことは基本中の基本。そこからどんどん枝葉を伸ばし、
いろいろなことが出来るようになる。そんな気がするんです。(笑)

 それから数ヶ月後、ホーリーがポスト脇にガイドするのを見ていたご婦人から、
「ポストが判るんですか?」と聞かれたけど、その時は下校途中の子供たちと一緒で、
その子たちが案内してくれたのでした。(汗) でも、しつこいくらい繰り返し、
「ポスト ポットン」をした結果、ピタリとはいかなくても、ポストの近くまでは行く
ようになりました。さーて、ホーリーがやる気見せてくれるのいつかなぁ~!?(号泣)

<しゅくだい>

1.朗読ボランティアさんにいつも感謝

2.ポストはどこ?

3.覚えさせるにはリピートが大事

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あっちってどっち?こっちって…??

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「さぁ、ホーリー頼むね!」
ホーリーが盲導犬としての訓練を受けたところは、我が家周辺に比べれば賑わいのある
場所。それほど繁華街じゃないけど、駅の様子も比較にならぬほど賑やか。しかもこの辺
は住民の高齢化が進み、全体的に静かなたたずまい。つまり過疎化ってこと!(汗) 
特に我が家のあるブロックは、住民の平均年齢が一番高いとか?どおりで子供の声が
聞こえてこないはずです。そう言えば、救急車のサイレンをよく聞きますねぇ~。(汗)
私のみならず、ボランティアや介助者を必要としている人は多いのでした。 あっ、またもワープ!

 毎日、S訓練士と決めたルートを律儀にお散歩してたけど、ホーリーが熱射病になった
ことをきっかけに、帰路、少しでも陰になるコースを開拓しようと決意したのでした。
とは言っても、古い住宅街なので歩道や信号はほとんどなく、高齢化と言うことで道に
迷った時に尋ねる歩行者も少なく…。(涙) 

左側歩行が原則の盲導犬。「背に腹は替えられぬ}と、陰を求めて右側歩行に挑戦。
歩道もあるし、ホーリーはガードレールに沿って歩くので、左側歩行で歩道がない道を
行くより安全。石橋を叩き壊し、渡れなくしてしまうほど慎重派の私!{トライして
良かったなぁ~!!}と、ホーリーの上手な歩行に取り越し苦労を思ったのでした。

 ホーリーは新しい道に興味津々。いつもより足取りも軽くひたすら前進!サッササッサ
と早い早い。{いつもこうならなぁ~}と思うものの、慣れればまたテレテレに戻る
ホーリー君なのです。で、教えなければいけない角をすっ飛ばす。(涙) {道路を何本
渡ったら右折…}と、自宅に戻るにはホーリーの合図が必須。それに、一時停止して車音
を聞かないと危ないんです!ホーリー君、お願いですから一時停止して角を教えて下さい! (号泣)

 フッと、木陰に入ったかのような涼しさ!{どこか変?}と歩みを止め、当たりに耳を
澄ます私。、なななんと、ホーリー君、一番心配していた交差点を横断!!信号機はあれど
も音は鳴らず。歩みを止めた場所は講演でした。そりゃ涼しいはずです。(号泣)

 ペットの犬が公園内を散歩してて、匂いもするし涼しいし、ホーリーは公園で遊びたかったんでしょう。「ホーリー君、気持ちはとってもよ~く判るんですが…。」公園内に歩道が敷設してあれば別なんだけど、空間認識できない私のような視覚障害者が、遊具だけの園内をイニシアチブを取って歩くなんて出来ないんです。だから公園内には入らず、
せいぜい外周を歩く程度。それも歩道がないから車道を歩くわけで、現実には危なくて
歩けたものではありません。カーナビのせいでこの辺が抜け道だとばれてしまったようで、
住宅街なのにトラックが多いんです。(涙)

大きな樹木がたくさんあって、本当に涼しくて良いんですけどね…。(再び涙) あと
少しで家なのに、私たちだけでは帰れないもどかしさ。家族に迎えに来てもらい
チャンチャン!以後、交差点を渡らないよう最新の注意を払うようになる私たちでした。

 {そろそろじゃないかな?}と、車の止まる音や、走り出す音に気を配り、足音が
聞こえれば呼び止め、横断歩道までの距離を確認しながら歩いたのでした。が、さすが
高齢者が多いエリア。ほとんどが…。(汗) イヤ、そう言う方でけっこうなんですが…。

私「すみません。横断歩道までどれくらいでしょうか?」。足音の人「横断歩道ねぇ~」
と言ったまま立ち去る。また別の足音に耳を傾ける私。「あのー、横断歩道は…」。
「あっちあっち」。もしくは手招き、「こっちこっち」。ハハハ、ちっとも判りませ~ん! (号泣) 中には、「こっちに来ればあっちにあるんだけど…」。いずれにしても
これでは全く判らないんです私。

 家に近づく頃には、すでに暑さと緊張で神経がクタクタ。でも、最後の難関を突破
すべく、風邪の通り抜ける感じとか音が抜ける感じとかに注意し、何とか横断歩道の手前
で右折出来るようになったのでした。(褒めて褒めて)私の努力も大事だけど、もっと
ホーリーに頑張ってもらわないと、命がいくつあっても足りません。

 新しい道に果敢にトライしたけど、また別のバリア発見!いつになったらスタコラサッサと風を感じて歩けるのかなぁ~?とため息つきつつ、交差点を渡らずすむよう、
まるでラーメンどんぶりの絵柄のように、ワンブロック、ツーブロックをクルクルクルクル、ただ回っているだけの私たちでした。(涙)

しゅくだい>

1.あっち・こっちは見えてこそ

2.せめて押しボタン式信号機なら

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バックする車

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ギュルルルルッ」
 盲導犬との歩行は左側通行が原則。そのときホーリーは、駐車していた車の左脇を通れると判断したのか、そのまま前進。が、二人が通れるスペースはなく、私の足は駐車中の車のリアバンパーにぶつかってしまいました。(涙)慌ててホーリーを止め「カム」で呼び寄せ、迂回すべく車の後ろまで出ました。リアバンパーから1mほど離れ、後方からの車音に耳を澄まします。駐車している車の右側を通って行くため、私たちは道路の中央に出なければならず、もし後ろから車がきていれば、中央に出るのは危険。前から車が来ていても危険!だから、前方からも後方からも車が来ないことを耳で確認し、初めてホーリーに「OK、ゴー」で駐車中の車の右側に出られます。けっこう大変でしょ。(涙)

と、「ギュルルルルッ」と、前に注射していた車がエンジンをかけた音。しかも、ギアをバックに入れた音が!見えなくなるまでガンガン運転していたお陰で、ギアの音の違いは判るけど、盲学校でこんなこと習うのかなぁ?知らなかったら怖いし危険!!{人が後ろにいるのに、バックするってどういう事??}信じられないでしょ?おまけに左側は少し高く、土留めのブロック壁が三段ほどあって、もし、ドライバーがハンドルを切り損ねれば、私とホーリーは壁と車に挟まれてサンドイッチ!急いで逃げなくては!!(大汗)

ハーネスから手を離し、リード(引き綱)だけ持って急いで後ずさり。背中に当たった何かは、さっきホーリーが大回りしてよけた物!たぶん街灯のポール?{良かった!この後ろに隠れよう!!}更に少し下がり、ポールの後ろに二人で身を寄せ、ホーリーをできるだけ壁側に寄せ避難態勢を取ったのでした。(ホッ)

そうこうしているうちにも車はバックし始め、私たちから更に後ろに下がって止まりました。バックするだけあって腕に自信があったみたい!ハンドルさばきはバッチグー!!事故に遭わなかったから言える言葉ですが…。(汗)

エンジンはすぐに止まりました。が、私は腹が立って仕方なく、車のある方をにらみつけていました。(キリリ!)本当は、ドライバーの所に行き、「なんてことするんですか!」って怒鳴ってやりたい気分でしたが、ホーリーが運転席にガイドするはずもなく、仮に、何とか自力で行けて怒鳴っても、顔も車も見えない私!どこかでポカッと仕返しされても判らないんです。(涙)とりあえず無事だったことだし、今は後の仕返しの方が怖い。かなりしばらくにらんでいましたが、ドライバーは「頭の一つくらい下げて、お礼を言うのが当たり前…」くらいに思っていたでしょうね。べぇー!全くのお門違いですよ~だ!

近くには塾があり、そこには子供たちを迎えに来る車が違法駐車。動きたくないなら、どうして外に出てきて「どうしたんですか?」って一言聞いてくれないんでしょう?出てくるのがおっくうで、それで気を効かせたつもりのバック?前に行けないなら自分が下がってあげる。そんな感じかな?私なんか人と触れ合わないと助けてもらえないから、それが当たり前だけど、エンジン駆けてギア入れて、バックで下がる方が、例え短い交流でも楽って思う人なんでしょうね。何だかねぇ~。

もし車がハンドルを切り損ねたとしても、少しは安心とポールの後ろに身を隠したけど、本当に怖かった。(汗)壁側に押しつけられたホーリーは、気がつけばブロックの上に左足をかけて斜めに。(笑)想像するとものすごい姿勢で笑っちゃうけど、ホーリーも必死だったんでしょう。私にグイグイ壁の方に押しやられ、{もうこれしかない!}と。後になって、このとき斜めになった経験が意外な所で発揮されるんですが、ここでは内緒。(ムッフ!)

エンジンをかけたまま、あたかも近くで少し用足し、みたいに見せかけて、無人で駐車しているあくどい車が増えてしまったのは、路上駐車のチェックが厳しくなったから?それって逆効果じゃないの?この方がもっと危ないと思うんだけど??

だって、サイドブレーキが少しでも緩んでいたら、その道が坂だったらって考えると怖くない?そうでなくても私たち見えない者は、エンジンをかけた車が次にどんな動きをするか判らないから、前を横切ったり右に出たりできないんです。人が乗ってるのが判らないから、車が動かなければずっとそこで立ち止まっているだけ。それに、車泥棒にも遭いやすいんじゃないの?(涙)

ひどいのは根、幼稚園のお迎えエイジの車のマナーです。歩道を塞ぐように止めるのは当たり前。交差点でもお構いなし。夏は特に、エンジンかけたままでのお迎え。だって、エンジン着るとエアコンが切れちゃうし、そうしたら乗るとき暑いでしょ。(汗) だから、スペアキー使ってそのままロックしてお迎え。これはホームセンターでも見かけるらしい…。地球温暖化も何のその!! 

バックした車もそうだけど、自分たちのことしか考えてないのかな? イヤ、バックした分だけ、あの車はましだったのかも…。だけど、どこかゆがんだ気の効かせ方。(注.あの時の運転手さん、これ読んでもポカッとやらないでね!哀願)

<しゅくだい>

1.バックにもTPOを

2.駐車のマナーは守って

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窓際のホーリー

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ホーリーは本当は出来るんだからね!」
まだ歩き始めの頃、応援や励ましの声も多かったけど、皮肉や嫌み、中には{どうか
ホーリーが理解しませんように!}と思うような言葉もたくさんあって、その度に私は、
ドッカーンと落ち込んだわけです。(涙)応援の声にはお礼が言えたけど、反対の声に
返す言葉はなく、{わざわざ言わなくてもいいと思うけど~}なんて、美談ばかりの
テレビの功罪を思ったものです。だって、みなさんは、ホーリーがどれくらい上手に
ガイドできるか知らないだけなんですから!(注.訓練士がいれば!涙)

 段差を上手に教えた時、横断歩道にピタッとつけた時、駐車中の車を教えた時etc。
上手にできた時はとにかく褒めちぎり、頭を撫でながら言いました。「グッドグッド!
上手にできたねぇ~!!ホーリーは本当は出来るんだからね!」ホーリー自身もちゃんと
できたことは判るようで、近づけた私の顔をペロリと一回舐めるのが{ウン}の返事。

きちんとできた時タイミングよく褒めると、本当に嬉しさを体全体で表現し、その後の
歩行は生き生きとして来ます。尻尾はブンブン!足取りも軽く、道路を歩くホーリーの
爪の音がチャカチャカと軽快!!判りやすい性格です。(笑) 

そんなお散歩は私もとっても楽しい。犬も人も毎日同じようには行かない。だから、
{こんな日のホーリーを見てもらえないかなぁ…。}と、酷評した人たちがどこかで
見ていてくれることを切に祈るのでした。(汗)

 「ずいぶんキョロキョロする犬ですね」「テレビで見るほどお利口じゃないのね」
「その犬、適正はあるんですか」「返品できないの」危なげな歩行を心配しての言葉だと
思うけど…。中には私の家まで来て「大丈夫なんですか?」と、母に言ってた人も
いました。それほどあぶなげだったってことです。(涙)

 そんな言葉を聞いた後、私は必ずそれまでよりもっともっとホーリーを褒めます。
と言うか、本当はホーリーにではなく私自身に言ってる気が…。ムクムクッとわき上がる
{もうイヤだ!}って気持ちを抑えるため。だって、人からそんなこと言われなくても、
身に浸みて判ってるのは私。一番困ってるのも私なんですから。だめ押しの一言は、
どうか各自で地面に穴でも掘って言って下さい。「王様の耳はロバの耳」って!(号泣)

私が頑張れる理由にはいろいろあるけど…。中でもこれが一番大事で難しいこと。3週間
の合宿訓練で、ホーリーが見せてくれた上手なガイドを信じるってこと。今は大変だけど、
あの時みたいにきっと歩ける!って信じ続けること。書くとちょっとカッコ良いけど、
現実には難しい~。(汗)

 無責任に投げかけられたグサッと来る言葉を跳ね返すように、「本当はできるんだから」
ってホーリーに向かって言ってるけど、「できる」にはもう一つ大切な意味があって…。
それは、自分の障碍を受け入れるってこと。

訓練士がいるとできることが、私とでは出来ない。この変化はとてもショック!本の中に
犬が変わると書いてあるのを見つけるまで、私は、自分がホーリーのガイドの邪魔をして
いると思い、「♪自分ばかりを 責~めて 泣いて暮らし~たわ♪」なんです。フラフラ
されればされるほど、犬にまでバカにされてると悲しく、視線の合わぬことのつらさを
思い知らされた訳です。(涙)

自由にどこにでも行けたのに…。そんな自分はもうどこにもいない。ただ歩くだけなのに、
駅に行くだけなのに…って、見えない自分の障碍の重さを見せつけられる訳です。(号泣)
 だから、自分自身に{できる、できる!}って言ってるのは、「見えなくなったって、
ホーリーと一緒にもう一度歩くことができる、できる!」ってことかなぁ。

 「窓際のトットちゃん」の中で、校長先生が、トットちゃんこと黒柳徹子さんに言い
続けてくれた言葉。「トットちゃん、君は本当は良い子なんだよ!」今、お散歩中に
投げかけられる酷評のほとんどはホーリーへのものだけど、私が彼を嫌いになったり
嫌になるには充分なほど、マイナスパワーに充ち満ちてる!(涙) 目の前で起きてる
ことは全て真実。極秘練習が難しい私にとって隠しようがないけど、だからこそ、
マイナスパワーに負けないよう、ことあるごとに、自分に、ホーリーに言い続けないと。
そうじゃないと、私はホーリーと楽しく歩くために大切なもの。彼への信頼とか希望とか、
良い人犬関係を持ち続けることができない!!(号泣)

だって、バリアだらけの町を行く私たちのお散歩は、毎日毎日が命がけ。信じて協力
しあわなきゃ、怖くて一緒になんて歩けないです!だから言い続けます。
「ホーリーは本当は出来るんだからね!」そして同時に自分にも!{ホーリーも私も
できる!できる!!}(微笑み)

<しゅくだい>

1.誰にでも一年生の時がある

2.口の批評よりまなざしのエール!

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鳴らない風鈴

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「外に吊すのもったいないなぁ」
ホーリーのかかりつけのペットクリニックは、我が家から歩いていける近さ。でも、自分
たちで行く自信がなく、何かあるたびにいつも家族の運転する車でお出かけ。我が家の
ホーリー君、ただいま平成のお犬様状態で~す!!{このままではホーリーのために
ならない!}と気づいた私は、新しい散歩コースの開発も兼ね、自分たちだけで行こうと
決心。今思えば、もっと涼しくなってからトライすれば良かったんだけど、無謀にも、
何故か張り切って果敢に挑んだのでした。(褒めて褒めて)

 クリニックに行くまでに通過する道路の数を確認し、最後の難関である信号機のある
交差点までの距離を一応抑えて…っと!ホーリーは、1cmくらいの低い段差でもしっかり
止まって教えます。(やる気モードの時。涙) だから、通過する道路の数は、ホーリー
がちゃんと止まれば判るはずでした。

でも・しかし・but、その商店街の歩道には車椅子用にスロープが作られており、歩道
から道路に下りるときの段差がないんです!!ホーリーはすいすい歩いて行くし、私は段差
があるはず?と神経を尖らせます。なぜって、道を渡るときは右聞いて左聞いて…、って
習ったでしょ?それしないと車が来てたら危ないんです。車椅子には便利なスロープも、
見えない者には危険だなんてとっても皮肉。たった1cmの段差で知る安全地帯。
それさえも障碍が違えばバリアなんです。歩み寄りって難しいですねぇ~!(涙)

次のバリアは交差点。いつもは左側の歩道を歩いている私たち。でも、クリニックに行く
には右側歩道を行かなくてはダメ。しかも、音の鳴らない信号機のある交差点を渡らない
ように注意し、右折しないといけないから大変。通行人に尋ねながら前進。

「あと50mくらいですよ」「あと100mくらいですよ」って、前進してるのにだんだん
遠ざかるのは何故?見える人って、けっこう距離感に疎いって知りました。(汗)何度か
通っているうちに、右折する道の特徴、足裏に感じる歩道の起伏が判るようになり、
ホーリー自身も角を覚えてくれて一安心。だって、ホーリーはクリニックが大好き!!(笑)

 困ったのは、右折した道のどの辺にクリニックがあるか判らないことでした。(涙)
道路上の端と端なら判るけど、途中と言うのが困りもの。それで、歩数を数えたり臭い
とか音とか、目標になる情報はないか探します。私は中途傷害だからなのか、そんな便利
な感覚が鈍く、とにかく足音に耳を澄ませ、通りがかりの人をキャッチ!

何とか判る方法はないかと家族会議。「クリニックまでの電信柱を数えておいて、ホーリー
が臭い嗅ぎに行った本数を目安にするってのはどう?」ハハハ、何とか止めさせようと
努力している臭い嗅ぎ、それはないでしょ、それは。本末転倒です!!(号泣)

普段からまともなこと言わない家族に、意見を求めた私がバカでした。やはり、相談する
ときは人をみないとね。(涙) そこで、久しぶりに沈思黙考!時は夏、風鈴はどうか…
と言うアイディアを絞り出したのでした。臭い嗅ぎ応用発言の後のこの天恵のごとき
閃き!!で、翌日早速ホームセンターに出かけ、小さいすだれにカタツムリがついた
おしゃれな南部鉄の風鈴をGEt。

これをクリニックの先生にお願いし、せめて夏場だけでも吊してくれれば、私とホーリー
だけで目的の場所が判ると言うもの。ナイスアイディアでしょ!!涼しげな音は道行く
人にも涼を感じさせ、けっこう良いかも?夏が終わる頃には、私たちもクリニックに
たどり着けるまでに成長しているはず…?! I hope!

 次の診察時、風鈴を持参。私たちの独立心と歩行の上達のためご協力を!とお願いし、
ドクターに風鈴を渡して来たのでした。あ~ぁ、それなのに…。次に行った時、風鈴の
音は、行けども行けども聞こえて来なかったのです。(涙)

ドクター曰く、「外に吊すと誰かが持って行っちゃうから」って、それはないです、
それは!!(号泣) 「近くまで来たら携帯で電話して。外に出るようにするから」って、
ありがとうございま~す。(再び号泣){道路に面した内側の窓辺にでも吊してくれれば、
エアコンの風邪でも鳴るだろうし、見えない人の聴覚ってすっごく良いんですよ~!}と
言おうと思ったけどやめて、「じゃぁ、お言葉に甘えて…。」とだけ言った私でした。

 耳を慣らし音を覚えようと、同じ物を自室の軒先に吊した夏。風邪が通り過ぎるたび
思いました。「おかあさん、僕のあの防止…」じゃなくて、「ホーリーのあの風鈴、
どこに行ったんでしょうねぇ~?」(涙)

しゅくだい

1.1cmの段差でも車椅子にはダメですか?

2.鳴らない信号機を渡らない工夫って?

3.途中にあるお店を知るには?

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本の中から見つけた現実

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

「どこへでもいける!と思ったら…」
 5日間の自宅周辺訓練を終え、晴れて待望の盲導犬使用者証をGET。(感動)これは、
電車やバスなど公共機関を使う時、求められれば提示しなければならない大切な物。
ハーネスと身体障害者手帳、使用者証の三点が揃って初めて、私がユーザーとして、
ホーリーが盲導犬として補助犬法の下で守られ働ける訳です。(落涙)アッ、その話では
ありませんでした。

使用者証をもらったと言うことは、当たり前ですが、以後、私たちだけで歩くと言う事。
訓練士不在のあの日から、私とホーリーのバトルが始まったのでした。(詳しくは、
別の話を読んでね。汗)

 盲導犬と一緒なら、すぐにどこにでも行ける!ホーリーに、イヤ、盲導犬にスーパー
ドッグのイメージを持っていた私は、訓練士がいないと180度変わってしまう犬の実態
を全く知らなかったのです。(涙)

えっと、盲導犬の名誉のため少しホローすると、変化の理由は犬のせいだけではなく、
私(ユーザー)にも原因があって、一番のポイントは、「視線」じゃないかと…。しかし、
どうあがいてもこれだけは得られるはずはなく、得られれば盲導犬は不要なわけで…。
(涙) だからこそ、この変化にどう対処するかが大切なんです。

ゴミ収集所に突進し、「No」と言っても離れない。電信柱の臭いを嗅ぎマーキング。
2~3回それをすると次はウンチ。他の犬の方に行っちゃうし、教えるはずの角を無視
して素通り。行きたくない方には行かず座り込む始末。普通の家庭犬の方がもっと
しっかり歩いてるとは家族の評。(情けない)

 {あんなに上手に歩いていたのに、どうしちゃったのかなぁ~?}変わってしまった
理由が判らず、答えを本の中に探すべく、盲導犬に関する点訳本やテープ録音された本を
次から次へと読みあさったのでした。

 あったあった!!「盲導犬ユーザーの詩(Song to the guide dog.)」の中に、自分で
書いたかのような先輩ユーザーの文を二例発見!「やっぱりあった!」何だか複雑な
気持ちで安堵。世のほとんどの人が思う盲導犬はこんなに大変な犬じゃなくて、
もっともっとお利口で役に立つ存在。盲導犬を使う側の視覚障害者だって、同じように
考えてます。だから、自分の犬の変化に驚いた当事者(ユーザー)は、本の中のこの例を見つけ、初めて自分の犬にだけ起きたんじゃないと現実を知るんです。そんな人は私だけ
でしょうか?ウ~ン…かも!

だけど、どうしてみんな美化して書くのかな?3日、3ヶ月、3年って言うけど、どんな
に大変だった日々も、月日が経つうちに全てが良い思い出となり、つらかった思い出は
心から消えて行っちゃうのは、人にとってきっと良いこと!思い出が辛くて苦しいこと
ばっかりなら、未来への希望なんて持てないもん!!それに、いつも一緒に歩いてくれて、
自分の子供のように世話し、暮らした存在のパートナーを悪く言うなんて…。私はしてる
けど…。(汗)

美談にしたくても周囲で見ている人たちにはバレバレだし、ここだけの話し、親ばか
どころかバカ親なんて言われてるくらい、家ではホーリー大好きのベタベタママちゃん!
あばたもえくぼのブログにしたいのはやまやま!でも、そんなの私の性に合わない。
って言うか、それは違うと思う訳です。

 全国に1,000頭いない盲導犬。新米ユーザーの私に相談相手がいるはずもなく、
見つけた事例もほんの一握り。他の犬は上手に歩けているのかも知れないし、全ての犬に
当てはまることじゃないかも…。たぶんそうなんでしょうね、たぶんね。そう思わせる
ほど、本の中には美談ばかり。(注.この理由を、私はずっと後になって知ります。)

 妄想癖があるわりには現実的思考の私。もしですよ…もし、盲導犬がユーザーの所で
変わってしまうのが真実なら、どこに原因があるのか、どうすればそれを回避できるのか。
変わるとしても、短期間で修正できるようにするにはどうしたら良いのかetc。恐らく、
協会ではとっくに判っているはずのこれら問題が、自宅に戻りその現実に触れるまで、
合宿中、ユーザーに一言も告げられなかったのはどうしてかな?あっ、そう言えば…。
自宅周辺訓練の最終日。訓練士の別れ際の言葉。「2~3年すれば落ち着くから!
頑張ってね!!」{2~3年?落ち着く?}と、妙に気になるせりふがあったけど…。

 今、盲導犬貸与を希望するたくさんの視覚障碍者が首を長くして順番を待ってるけど、
私みたいに脳天気にスーパードッグと信じて待ってる人はいないんだろうか?夢や希望は
たくさん持っていた方が良いけど、覚悟を決めて待っているのといないのでは、ショック
の度合いはかなり違うはず。一頭の盲導犬を育てるのはとても大変なこと。でも、ユーザー
の所でもっと大変になったら、それは人にも犬にも可愛そ過ぎる。何かおかしい!!

 さーて、真実を知った今、私はこれからどうすればいいのか?180度変わって
しまった現実を、どうすれば元に戻せるのか?判っていることは、ホーリーが盲導犬と
して教育を受け、合格した3~4割の中の一頭ってこと。私との合宿訓練で見事に上手に
ガイドできていたってこと。寝ている間に交換された訳じゃない!(汗) だから、
きっと上手に歩けるようになる!!犬を飼ったことのない私は、現実を知って落ち込んだ
ものの、純粋にそう信じ、更にパンドラの箱に残されたものも信じ、ついでに八百万の神
も信じ、次の一歩を踏み出すための答えを模索するのでした。って書くとカッコイイけど、
現実は、協会に連絡し、訓練士さんにホローアップをお願いするのでした。
(チャンチャン)

<しゅくだい>

1.絶対に超えられない「視線」のバリア

2.覚悟を決めて貸与申請

3.美談で歩行の現実は変わらない

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しゃべり続けるわけ

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ホーリー、グッドグッド!」 
どれくらいウソつきかの例えに、「千に三つの本当があればいい(せんみつ)」って
言うのがありますが、私の場合百に三つが適当かと…?イヤ、私のウソはそこまでひどく
はありませんと言いたいわけではなく、ウ~ン、似たようなものなんですけどね。(涙)

ホーリーとお散歩中、何が彼のやる気を損なうかと言うと、褒められることより叱られる
ことの多さ。褒めるときのタイミングの悪さと、叱るときのタイミングの良さ!(汗)
それら全ての根元が視力なんだけど、それはひとまず置いといて。これに尽きるような
気が…。ハイ。(汗)

 訓練センターでの合宿中、私とホーリーが歩く後ろには常に訓練士がいて、私に
いろいろ指示を出してくれました。それはホーリーを褒めるタイミングだったり、私自身
に対する危険回避だったりetc。例えば、進行方向に自転車があったとすると、まず私に
「自転車がありますよ」と教えてくれます。私はそれを一応知った上でホーリーと一緒に
前進。ハーネスの動きはまだよく判らない時期だったけど、何となく右に出た感じは判り、
そこに間髪を入れず訓練士の声!「自転車避けた。褒めて褒めて!」{オッ、あれが
避けた感じなんだ}と、上手なホーリーのガイドに感動しつつ、「グッドグッド」と
褒めちぎる。この「間」が大事で、ピタッと褒めるタイミングが合った時など、本当に
嬉しそうに尻尾を振り、足取りは更に軽く。(健気)

まぁ、そんなこんなで訓練を終え、自分たちだけで歩くようになるわけですが、見えない
私には目から入ってくる事前の情報がなく、上手に歩いた時は判らなくて、つまずいたり
ぶつかりそうになって初めて障害物の存在を知る訳です。町のどこに段差があって、
スロープがあって…、なんて、かなり歩き込まないと判らないです。褒めることより叱る
ことの方が多くなるのは必然。(汗)

私の足の運びが丁度良く、ホーリーが教えなかった段差でつまずかず見事にクリアーして
歩き続ければ、私は段差があったことに気づかないんです。ホーリーは{アレッ、
止まらなかったのに怒られないなぁ}と不信に思い、次も止まらず通過したら、今度は
てきめん私がつまずく。で、「ノー」と叱られれば、ホーリーは混乱し、どうすれば
良いか判らなくなってしまいます。見えないってこう言うことなんです。(涙)

だから、{ンッ、今何か避けたかな?}{障害物があって止まったのかな?}と、状況が
判らないから、それと思う動作を褒める訳です。まぁ、しゃべり続けると言うことは、
それだけ町にバリアが多いってことなんですけどね。(汗)

 それから、私の悩みの種であるホーリーの臭い嗅ぎと拾い食いは、本当に褒めるための
妨げなんです。自転車を避けようとして右に出たのか、それとも右にお目当てのおいしい
物が落ちてるのか?お仕事と思って「グッド」と褒めて良いやら悪いやら、私には判断
できないんです。(涙)ホーリーの動きの一つ一つが安全のためだけであれば、私は
もう少し楽に歩ける気が…。「オオカミが来た!」と同じで、その合図が本当の障害物
回避なのか信じられないんですから。で、{まただっ!}と強引に歩を進ませ、側溝に
落ちたことが…。もちろんホーリーじゃなくて私だけ!(汗)ちなみに、その時は私の
自爆ですからホーリーを怒っていません。

 「グッドグッド」「ホーリーすごいねぇ」なんて、そばを通る人は怪しむかも知れない
けど、これもホーリーの志気を高め、安全に歩くためなんです。一軒楽しそうに見える
(?)かもしれないこの声掛けも、かなり覚悟決めてテンション上げないとできないので、
精神的に落ち込んでたりしょぼくれてると出来ません。訓練士からは、「少しずつ少なく
して」と言われてますが、このパターンが定着しつつあって…。(汗)

ただ、最近は、私もだいぶ勘を磨き、ハーネスを通じてのホーリーの合図が判るように
なってきたことと、どの道に自転車や違法駐車が多いかが判ってきて、それほどベラベラ
話さなくても大丈夫。逆に、ホーリーの方が褒めちぎりに慣れ、無言の行に不信顔?
ときおり、チラッと私の顔を見ているようです。

 百に三つの本当って、私がホーリーの上手なガイドを褒めてぴったり当たった数?
(号泣)もう少し多いと思うけど、まぁ、Day by day. 私とホーリーは、日々成長して
いるのです!!かなりのカメだけど…(涙)

<しゅくだい>

1.進行方向の情報は大事

2.出来たら褒める、褒めちぎる!

3.叱るときはその場でビシッと!後ではダメ!!

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ボツボツがあるから

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「道路にボツボツした物がありますから…」
見えなくなるまで、私も特に意識したことがなかった点字ブロック。横断歩道まで誘導し、
道路に出る前にはストップと教えてくれる優れ物!私が歩いている所では、駅から商店街
に向かう歩道上と、福祉会館までの道に敷設してあります。

細長い棒状のそれは、長手方向に信仰方向を示し、横断歩道の手前のボツボツは、
「ここで止まって車音に注意」と教えています。白杖を使い単独歩行している盲人には、
足裏で感じる点字ブロックのガイドは、目的地に安全に誘導してくれるレール。
なぜなら、点字ブロックは電信柱やポールを避けて敷設してあり、空間認識できない
我々には大助かり。時々プランターやお店の看板、自転車が置いてあることもあるけど、
本当なら物にぶつからずに歩けるはずだから…。まぁ、それも車椅子使用者や、肢体
不自由の人たちには迷惑みたい…。真のバリアフリーって難しいです(汗)

 駅までの往復をお散歩コースにしていた私たち。頭の中に地図とルートを思い描き、
ホーリーと協力して歩いています。小さい頃から住んでいる町。大きな開発はないものの、
駅前だけは何度か変わり、見えなくなってからの変化にはついて行けない私。頭の中の
地図には「進入禁止」マーク!。(汗)

「ここはホーリーのガイドに任せて!」とは自宅周辺訓練を指導してくれたS訓練士。
その言葉はいい加減な気持ちからではなく、5日間、ホーリーが上手にガイドしている
姿を見ているから。ロータリーのイメージがつかめない私が、下手に指示するよりずっと
安全だったってこと。(涙)

で、訓練士がいなくなった途端、お任せコースで問題多発!しかし、最近の日本人の道徳
ってどうなっちゃったんでしょう?ロータリーにはバス停があって、乗降客のための
ベンチがあるけど、その周辺には食べ残した物や容器がそのまま。ガムもタバコも鼻を
かんだ紙までポイポイ!食いしん坊のホーリー君が、これを見逃すはずはなく…。(涙)
任せて安心のはずのロータリーが、あっちフラフラこっちフラフラ、時にはポールと
Love kiss.寸前! なかなか横断歩道に辿り着けない。(汗)

 ある日、家族と一緒にロータリーへ。犬の歩き方に則ったコースを、歩数を数えながら
歩いてみたんです。ほとんどなきに等しいロータリーの地図を頭に入れれば、ホーリーに
しっかり指示が出せるかなぁと思って…。それまで上手に出来てたんだから、指示さえ
きちんとすれば出来るはず!と思いきや、それがねぇ…。私の声より、更に魅力的な
落とし物がいっぱい!!(涙)

 道を聞くため声を掛けたお兄さんが本当に親切で感動!点字ブロックの名前は
知らなかったけど、ボツボツした物がガイドになるからと教えてくれて、問題の場所から
かなり先まで、ずっと一緒に来てくれたのでした。(感動の涙)「ボツボツが続いている
から、それに沿って行けば大丈夫。そのまままっすぐ。次は左」みたいに。確かに点字
ブロックを頼りに歩けば目的地に着くけど、それではホーリーの仕事にならないんです。
(涙)

次の日は、女の人が点字ブロックのことを教えてくれ、また次の日も、同じ人が教えて
くれました。(感謝)でも、ここで問題が…。犬は点字ブロックを意識していないんです。
意識してくれないかなぁ~。(汗)

 盲導犬の歩行訓練は、犬が物に沿って歩く習性を応用しています。だから道路交通法
でも左側通行が認められてるんです。例えば、左側通行で家並みが途切れ角に来ると、
犬はそのまま壁に沿って左にクイッと入り込みます。それが私たちへの「角だよ」の合図。
角を曲がらず直進なら、「ストップ」で止め、きちんと角を教えたことをグッドで褒め、
「ストレートゴー」で先に進みます。と言う訳で、行きと帰りの道は同じでも、歩く所は
同じじゃなくて、反対側を歩いていることになるんです。

かなり後になって、どうしてもホーリーが「犬の歩き方」で歩かないことに業を煮やした
私が、ロータリーだけはホーリーを引く形で白杖を使い、点字ブロックの上を自分で
歩くようになるまで、ずいぶん長い間、あの親切な人たちが教えてくれたようには歩き
ませんでした。(ごめんね)盲導犬としてしつけられた歩行の基本をしっかり守らないと、
私たち、後で困るんです。だって、どこにでも点字ブロックがあるとは限らないんです
から。(涙)

その後、別の訓練士に言われました。「マナティーさん自信で指示できる場所を、あえて
ホーリーに任せているなら別ですが、お任せ歩行に頼っていると次の犬と歩く時、困る
のはマナティーさんですよ!」その含蓄のある一言に{ウンウン}と納得し、{イニシア
チブは取らないと}と決意を新たに、あくまでも基本を守ったのでした。(大汗)

と言う訳で、もしかしたらどこかで見ていたかも知れないあの時のお二人。{せっかく
教えてあげたのに!}と怒らないで下さい。その通りにしなかったのは、こんな理由が
あったからなんです。(涙)もしこのブログを読んでいたらすぐ帰れ!じゃなくて、
{そうだったのか~!}と、広~く寛大な心で許してね。そして、駅前で相変わらず
ウロウロしている私たちを見かけたら、{オーッ、ずいぶん見てなかったけど…、成長
してないなぁ~}くらいに思って、また助け船を出してやって下さいませ。(号泣)

<しゅくだい>

1.盲人には大切な点字ブロック(上に物を置かないで)

2.盲導犬は左側通行が原則

3.犬にもある歩き方のルール

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その犬いくら?

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年・・・

 「ちょっと、ちょっと!」
お散歩中、道路の反対側から私たちを呼び止めたおばさんは、急いで走って来るや否や
自己紹介。フルネームを告げ、「最近、よくあなたが歩いているのを見かけるけど、危なげだけど…。いつも気になってたのよ」と、一気に言ったのです。{見守ってくれていたんだ!}と思うと嬉しくて…。(涙)が、続くおばさんの問いはおかしなものでした。「ねぇ、その犬大丈夫?買ったばかりなの??」{大丈夫とは失礼な!!でも、飼う?って、変なイントネーションの人だなぁ。ホーリーが来てまだ二ヶ月だし、飼ったばかりで良いと思うけど…}と、私は「ハイ」と答えたのでした。(爆)

ところがこれが大違い!!{どうかホーリーがこの意味を理解しませんように!(祈り)}と慌てふためくほどの強烈な一発が…。「いくらだったの?買ったばかりなら返品できるんじゃないの?」。おばさんは、盲導犬を買うと思っていたのでした。(号泣)

確かに、危うい歩行は身をもって感じてるし、一体どうしちゃったんだろうと、泣きたくなるくらい下手になったホーリーのガイド。周囲の人は知らないけど、1ヶ月の共同訓練中、ホーリーはとっても上手に私をガイドし、ほんとうに本当にすごかったんだから!!(号泣)今は環境の変化でとまどい、新しい場所で好奇心いっぱい。だから、そんなこと言わないで~。だって、{交換してくれないかなぁ~}って、一番思ってるのは私なんだから…。(再び号泣)

でも、母がいつも言うんです。「ホーリーは、あなたと一番合う盲導犬だから我が家に来たんだから」って。{判ってるけど…。どうしちゃったんだろう?!本当にそうなのかなぁ~?}と半信半疑ながら、そのうちだんだん、{まだ情緒不安定な時期かも知れない!}なんて、良い方に解釈し、とりあえず納得してしまうのでした。(汗)それに、ホーリーは男の子なのに、小顔でとっても可愛いらしく、ジャニーズ系だって。まぁ、盲導犬にスタイルとか顔の良さって関係ないと思うし、私にとって一番大事なことは、ホーリーと一緒に、楽しく安全に歩けるってこと。それだけなんだけど。まぁ、近寄りがたい強面よりは、愛らしい方が環境にも優しそう…?だって、病院や商店に一緒に行くわけだから、周囲の人たちがびびるような、一歩引いてしまうような迫力じゃ困るし。あっ、でも、ホーリーの顔見て「カワイ~イッ!女の子?」と言って、次に後ろ足の方見て「あ~ぁ」なんてチェックしないで~!!だって恥ずかしいんだもん!

で、何でしたっけ?あっ、そうそう。周囲からいろんな声は聞こえてたけど、でも、いくら何でもこれはないです。(涙)「いや、買ったんじゃなくてお借りしています」と言うと、今度は「一日いくら?」と、リース料を聞かれたんです。どうも商売している人らしく、どおりで金銭面にシビア。「ただです」の答えに驚き、「いつまで?」と。「だいたい10歳を目安に引退するまでです」と私。

まだ未熟そうな盲導犬だけど、ただで借りてるから仕方ないと思ったのか、おばさんはそれ以上ホーリーのことは追求しなかったけど、本気でいろいろ心配してくれてたようで、次は私の障碍を慰めてくれたのでした。(感謝)最後に「私、犬は苦手なんだけど、この子は別。可愛いねぇ~」と、ホーリーの可愛さを褒めちぎり、上げたり下げたり大忙し。まぁ、そんなこんなで井戸端会議を終えたおばさんは、来たときと同じようにあわただしく道路を渡って行ったのでした。

「返品できないの」と問われた時は焦ったけど、その言葉をホーリーはどう思ったかな?イヤ、感じたかな?{何か悪いイメージが伝わりませんように!}と祈ったけど、おばさんの真意を知れば、それはとても暖かく、ありがたいものだったのです。(号泣)

しかし、声を掛けてくれる人はいるけど、フルネームの自己紹介は今のところおばさんだけ。名字だけでもその後の挨拶はスムーズ。だからよけい、私の頭に強烈にインプットされたのでした。質問には驚いたけど、フルネームの挨拶といい、ハッキリしたいい人なんだろうなぁ。(笑)

その後も時々おばさんと会ったけど、毎回すっごいこと言うんですよ~。「年取ってるのに頑張って歩いてるわね!偉い、偉い!!」ホーリーがあんまりテレテレ歩いてるから、高齢の盲導犬だと思ってたって。エッ、まだ2歳ですよ、2歳!ハハハ(号泣)

<しゅくだい>

1.盲導犬は貸与

2.挨拶の時、名字だけでも教えて

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お得意はヒール

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ホーリー、ヒール上手ねぇ!」
お散歩に出かける前、いつも欠かせないのが服従訓練。(詳しくは「ホローアップ」を
読んでね)お座りとか待てとかを、いろいろな方法でやらせてからお出かけ。中でも
ホーリーがお得意なのがヒール!(脇につけ)。犬がユーザーを引っ張るように先に
歩いては危険!で、常に脇について歩かせる指示がヒール。もちろん、ユーザーも
ある程度は犬のスピードに合わせないといけないけど…、見えないと、これが
怖いんだなぁ~。(汗)

でも、ホーリーのヒールはちょっと違う。「ヒール」と言うと、上手に左につくのはその
通りだけど、プラス、彼は私の左足を顔で擦るようにして、「左についたよ」って教えて
くれる。最初はこんなことしなかったけど、どうやら私の目が見えなくて、ホーリーが
左についても、それだけでは私が判らないと知ったみたい。盲導犬訓練センターでの
合宿中、「ヒール」でホーリーが左についても私には判らず、いちいち手で触って確認
していたんですから。いつ頃からかこんな合図をするようになったんです。
ね、ホーリー君!ママちゃんは嬉しいです!!(号泣)

ワープしますが、ホーリーが来る前、1年ちょっと一緒に暮らしただけで、事故死した
我が家の猫みかんちゃんは、誰も教えなかったのに、私に自分の居場所を教える技を会得!

私のそばに来ても「声はすれども姿は見えず」。床に向けて差し出した私の手のひらに、
みかんは後ろ足で立ち、自分から頭を手に当てたんです。ホーリーがヒールする時、私に
教えるのもそれと同じ。(感動)

だから、一度、視覚障害者がいるお宅でパピーウォーカーして、日常に見えない人がいる
環境で育てた子犬がどうなるか。上手く盲導犬になれたとき、その子がどんな行動を取る
のか。私にはとっても興味津々。できればパピーとして育てた家の盲導犬として戻れれば
それが一番いいなって。

ユーザーのところで180度変わってしまう犬たちが、もしかしたらだけど、見えない
ってことを、小さい時から心に留め、見えることと見えないことの違いを理解しないかな
って…。そんなこと考えてます。(汗)だって、ホーリーもみかんも、生活の中から
だけど、私への合図をちゃんと自分で考えたんですから。(号泣)

 おっ、もう一つ大切な特技を忘れてました。合宿訓練の時に教えた足を拭く時の
「レッグ アップ」これは良いです!室内に入るとき足を拭くけど、その時、私が足を
持ち「レッグ アップ」と言うと、その足を膝を折るようにあげるんですね。これも
とっても上手!しかも可愛い!!トイレで外に出るたび足を拭くので、便利この上ない!!
我ながら良いことを教えたと鼻高々。でも、他の人は彼の世話はほとんどしなくて、
この便利さとしつけの功績は、私以外誰にもありがたみがない!(号泣)

以前、訓練士と一緒に二頭の盲導犬が我が家に来たけど、二頭ともレッグ アップ
しないから足を拭くのが大変でした。部屋に入る前に、「足拭いて」と、ゴロリと
寝転がる犬もいるらしいけど、我が家に来たあの子たちのユーザーさんは、どうやって
足拭いてるのかな?(汗)チャンスがあったら聞いてみます。

そう言えば、これからご飯、なんて時の足拭きはホーリーの気はそぞろで、4本拭かない
うちにサッサと上がっちゃう。そんな時は怒った振りして黙ってると、自分で先走ったと
判ってるから、慌てて戻ってきて定位置でUターン!これはおかしい!!全部知ってる
んですね。まぁ、これが外国なら足拭きなんてないから、人も犬も楽なんだけど…。
ハイ、ここでお決まりの一言。「まぁ、可愛いからいいか!」(号泣)

<しゅくだい>

1.自分で学んだボディーコンタクト

2.教えれば、きっと覚える

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初めてのお買い物

デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年…

 {あれっ、これなんだろう?}
ウエストポーチから出した容器の口は、いつもと違うプルトップ形。冷蔵庫には水の
入ったコカコーラの缶が二つ、その一つを取り出し、百円均一で買った保冷バッグに入れ、
その日もウエストポーチの定位置に入れた…はず…、なのに?

暑い日の暑い時間のお散歩。冷たく冷やした水は命の水!毛皮を着ているホーリーの方が
暑いだろうけど、「同志よ、飲む時は一緒!」と、喉の渇きを律儀にホーリーと二分!

のはずが、最近では、ほとんどホーリーの粗相の後始末に使うばかり。(涙)
ずっと後になって、使う前に一口飲めばいいと気づくまで、ゼエゼエ言いながら歩いて
いたのでした。(落涙)

 あぁ、またも駅前ロータリーでホーリーが腰を振り始めました。次に後ろ足でステップ!
{まずい!!}。いつものように、ウンチの落下ポイントをつま先で確保。この方法での
後片づけにもだいぶ慣れた。イヤ、慣れてはいけないんだろうけど…。(涙)

{さーてと、お水を撒いてお清めお清め}と、ウエストポーチからお水入りの缶を…。
{あれっ}口を回そうとしても回らない。{えっ、何で?これプルトップ?}匂いを
嗅ぐと醤油の匂い。容器の外側に触れてみるとガラス瓶の感触!{あっ、これって
しゃぶしゃぶのタレ?}冷蔵庫の私専用コーナーは、物が置けるスペースがあっても
置いてはいけないのが我が家のルール。昨晩使ったタレの瓶を、空いてるからと誰かが
置いたらしい。まぁ、この手のルール違反はしょっちゅうなんだけど…。(涙)

「アルミ缶とガラス瓶の違いくらい判るでしょ?」と疑問を持たれたそこのあなた。
チッチッチッ!実は、その瓶とコーラの缶の直径は同じ。しかも、高さまでほぼ同じ。
更に、重いはずのガラス容器に残っていたタレの残量が、これまた見事にアルミ缶に
水を入れた時の重さと同じくらい。いつもなら、入っている水の量を確かめる慎重派の
私が、その日に限って何故かフリーパス!!と言う不幸が重なり、「さぁ、これからホーリー
とバトル!。イヤ、お散歩で~す」となったわけです。(号泣)

 一応、周囲の視線を意識し、慌てて瓶を保冷バッグに押し込み、ウエストポーチの中へ。
冷や汗冷や汗。「あの人、道路に茶色い何か撒いてたけど何でしょうね?怪しくない??」
なんて。ただでさえ盲導犬と一緒で目立ってるのに、笑い話、イヤ、不審がられるところ
だった!}(大汗)

「お片づけ後はお水でお清め」が私のスタイル。そのまま立ち去るには罪悪感が…。でも、
お水ないし…。逃げるように、と言ってもホーリー任せの逃亡だけど、私たちはテレテレ
歩きでその場を離れたのでした。(再び大汗)

ワープしますが、後ろめたい気持ちでゆっくり歩くのは心臓に良くないですねぇ~。
だから逃亡者は走って逃げるんですね。それが実感。これもホーリーに感謝?

と言うことで、習慣というのは恐ろしいもので、お片づけ後が気になる私。と、突然
ひらめきが!Uターンポイントには駅の売店が。あそこでお水が買えるはず。それそれ!
そのお水を帰りに撒ける!これで安心!!but、よ~く考えてみたら、見えなくなってから
一人で買い物したことがない私。安全に歩くことしか頭になくてちっとも気づかなかった
けど、売店で買い物もできたんだ!!ホーリーがいたからここまで来られたし、極めつけは
掟破りで、所定の場所以外にしゃぶしゃぶのタレを置いた人がいて、これまたお仕事中に、
ホーリーがウンチしてしまったってこと。重なった不幸のはずが、幸いに転じた瞬間!あありがとう。(感動)

 お水を買えた嬉しさで気持ちも軽く足取りも軽く、{さぁ撒くぞ~!}と、目的地へ
向かう私たち。 横断歩道を渡れば現場はすぐそこ。のはずが…。私は忘れていました。
盲導犬との歩行は左側通行が原則。同じ道を歩いても、帰路、ホーリーの通路は同じ
じゃないんです。(涙)

それに、彼頼みではウンチした場所には戻れません。「さっきウンチした場所にゴー」
ってコマンドはないし…。何のためのお水…。(号泣){もしかしたら、さっき見ていた
人がまだその辺にいるかも?}と、目撃者の視線を意識しつつ、ホーリーをせかし、
またも逃げるようにテレテレその場を去ったのでした。(号泣)

 それ以来、どんなに急いでいても缶と中身の確認は怠らず、急な買い物持ち帰り用に、
ウエストポーチには、小さくたたんだ巾着リュックを携帯!!だって、右手で白杖
持ってるから、荷物はしょうしかないんです。(涙)

 見えなくなって6年半、初めて一人で(ホーリーと一緒に)買った水は、ウンチの
後始末に使われることも、記念として大切に保管されることもなく、数日後のリサイクル
ゴミの日には、影も形もなくなっていました。(汗)

<しゅくだい

1.出がけの持ち物確認

2.便利な巾着リュック

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ホローアップ

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「もしもし…準備が出来たら出て下さい。」
朝9時、約束通りの電話。今日は盲導犬協会から訓練士が来て、私たちの歩行チェック。電話はN訓練士。自宅の近所でスタンバイしているから、用意が出来たらお散歩に出て下さい。との合図。その時は知らなかったけど、訓練士が隠れてないと、姿を見せたとたん犬の態度が変わってしまう。(涙)だから、普段の歩行の状態を知るには、隠れて
チェックする必要があるんです。で、電話でのゴーサイン。

何も知らないホーリーの排泄を済ませ、次はいつものように出がけの服従訓練。シット
(お座り)ダウン(伏せ)ヒール(横につけ)ウエイト(待て)カム(来い)etc。
ノーで叱りグッドで褒める。これをやってからのお散歩。もちろん、これもN訓練士が
隠れて見ているはず。見られていると意識して、いつもより、声に態度に気合いが入る私!
主がこうなんですから、ホーリーが変わる理由もまんざら判らないでもないです。(汗)

 道路を渡ると目の前がゴミ収集所。なんてついてない!!(涙)ホーリーはゴミに突進し、いくら「ノー」と言っても離れず、チェーンショック、(注1)で気を引き締めるがダメ!仕方がないので力ずくでリードを引っ張り、どうやらこうやらそこを離れ歩き出す。(汗)

次は、オシッコのかかった電信柱に街灯のポール。お散歩のワンちゃんたちの飼い主さん、お願いですからオシッコの後にはお水をかけていって下さい。(哀願)そこも何とか通過。しかし、我が家の近くは、どうしてこんなに電信柱が多いんですか?昔の都市計画
でしたからねぇ~。電信柱の本数も、いつか歩行の役に立つかな?(しみじみ)
ホーリー Thank's.

「マナティーさん!」家から50mほど歩いた所で、早くも後ろからついて来るはずの
N訓練士に声を掛けられてしまったのです。あまりにひどいので、これ以上見る必要は
ないとのこと。(号泣)で、もう一度家に戻り、「ホーリーをお借りします。」と今度は
N訓練士がホーリーとお・さ・ん・ぽ。私はお留守番で~す。

いつものコースを歩いてきただけなのに、Nさんの厳しい訓練にホーリーは息も絶え絶え!
ゼェゼェハァハァ!(涙)私との歩行では絶対にないくらいの頑張りで歩いてきた
んでしょうね。(またも涙)

休憩を挟んで次は私とお・で・か・け。もちろん今度はNさんが最初から一緒。ホーリー

もさっき叱られたばかりでかなり意識。フットワークも軽快に、ビシッとサッサと歩いて
います。{そうそう、これこれ!!}久しぶりの快適歩行に、今更ながら訓練士の威厳と
言うか、パワーと言うか、よく判らない何かに脱帽!

帰宅して勉強会。ホーリーも悪くなってたけど、私の癖もかなり影響しているらしいと
判明。威厳がないとかパワーがないとか、それはすでに自覚してるけど…。(涙)
そうじゃなくて、体が正面を向いてなくて、左側にねじれ、いつもホーリーがまっすぐ
歩くのを邪魔しているって。{ゲッ、原因は私?}(涙)道路中央に出ないようにと
意識するあまり、左に左にとホーリーの体を押していたって。それにプラス彼の
食いしん坊癖が…。そう言えば、歯を磨いている時の私の上半身は、何故か左にねじれて
いたような…。{そっ、そうだったのねっ!ごめんねホーリー!!あなたばかりを攻めた
私を許して!!}(号泣)

体のねじれを指摘され、叱るタイミングと褒めるタイミングを再学習。次のホローアップ
までの宿題を与えられ、暑さと緊張でグッタリしているホーリーに、「また来るからな」
と優しく頭をなで…たかどうかは不明だが、Nさんは帰って行ったのでした。

ずっと後になって気づくんですが、犬の再教育はホローアップの2~3割。残りの
ほとんどが、実は人の教育。犬の悪い所を直すだけじゃなくて、ユーザーに「あなたの
盲導犬は、本当はこんなにできるんです。そしてあなたも、こんなに上手に歩かせられる
んです」と、{もーダメ}と匙を投げ出したくなっている頃来てくれて、自信を与えて
くれる。「ほら!あなたのリードでこんなに上手に歩けるじゃないですか」なんて、
最初は{訓練士がいるからでしょうが訓練士が!}と疑っているのに、一日中、
「マナティーさん、いいですよ、いいですよ」なんて言われ続け、{そっ、そうかなぁ?!}
と、ホローアップが終わる頃には、すっかりその気にさせられちゃって…。(爆)それで、
また数ヶ月頑張っちゃうんです。(大汗)

「盲導犬育成は、視覚障害者を知ること」協会のゼネラルマネージャーが言ってた事を
思い出しました。そして極めつけのNさんの言葉。「マナティーさん自信が訓練士に
なってホーリーを訓練して下さい」。{ホーリーも再訓練でビシッとなったことだし、
歩行はもう大丈夫!!}すっかりその気になった私は、N訓練士にお礼を言い、明日からの
歩行に希望を託すのでした。(チャンチャン)でも、しかし、but、その時は、私は犬を
侮っていました。再教育は受けたけど、訓練士の前だけ取り繕うと言う犬の賢さを、
私はまだ知らなかったのです。そして翌朝、ホーリーは何事もなかったかのように、
ゴミ収集所に突進して行くのでした!(号泣)

(注1.)チェーンショック

ホーリーの皮製の首輪についている輪になった鎖。そこにリードを繋ぎ、ホーリーの注意がそれた時など、リードを引くことで鎖同士がぶつかり、その音で犬を「ハッ」とさせる行動。

<しゅくだい>

1.ペットのオシッコ後にはお水を撒いて

2.誰か教えて!訓練士の威厳って…。

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ジェントルリーダーって何?

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「嫌がってるんじゃないですか?それ、はずしてあげてくれませんか?」
ホーリーの匂い嗅ぎと拾い食いは、日を増すごとにひどくなってきます。障碍以前、
電信柱や街灯の数など意識の他。ホーリーの臭い嗅ぎのおかげで、その間隔と本数が
見えなくなって判ったなんて皮肉。Thank's Holly!(笑)

盲動犬を叱る時は「No」、褒める時は「Good」。悪癖を止めさせるため、いくらNoと
言ってもダメ。私のNoはホーリーにとって何の威力も持たず、主として態度を改めさせるほど、私自身に威厳は備わってはいませんでした。(涙)で、その度にホーリーの首に
手を回し、「No」と言いながら電信柱から、匂いを嗅いでいる場所から顔を離して
いました。ほとんど腰を90度曲げるような姿勢に、運動不足だった私の腰は悲鳴を!
腰は痛いわ、太股は筋肉痛になるわ、靴も履かなかった自宅での生活で、足は自由奔放に幅広になり、靴の窮屈さで血行不良気味に。知らず知らずのうちに、ものすごく退化していたのでした。(号泣)で、立ち上がるときなど、何かにつかまらないと立てないほど衰えていたのでした。(情けない!)

 そこで、(財)日本盲導犬協会の訓練士に相談したところ、教えてくれたのが
ジェントルリーダー。呼び名からして、しっかり前向いて、ビシッと歩いている品の良さが漂ってくるでしょ?なんせgentleですからね、gentle。

ジェントルリーダーは布でできたベルト。口をベルトで固定し、他のベルト部分をリード(引き綱)とつなぐ物。繋いでいるリードを軽く引くだけで、よそ見をしている犬の顔を、簡単に対象物から離す事ができる優れ物。「だーめ」くらいの早さで引かないと、犬の首に影響を与えてしまうほど、本当に簡単にgentleな犬に変身!!でも、口は開くし、落ちている物も食べられるのが今一!(涙)

 私にはバンザーイな道具でも、ホーリーは楽しいことの真っ最中。何だか知らないけど、顔が簡単に引き戻されご立腹。前足でベルトを外そうと、鼻面をゴシゴシ。ひどいときは道路に顔を擦りつけ寝転がってしまいます。これを道路でやるんですから、見ようによっては動物虐待。

また、引き綱をハーネスと一緒に持っている私たちの場合、じぇんとるリーダーを引くためのベルトはどうしても犬の右ほほに接近し、見た目、目が引っ張られているように見えるらしいのです。犬好きの方が、そんな様子を黙って見過ごすはずがありません。

「もう少し緩めてあげて」。「目が吊ってますよ」。「嫌がってるんじゃないですか?」
皆さんの声に悪気はないです。でも、こちらの事情も察して下さい。早く直さないと、お互いに辛いんです。(涙)

 その頃、下北沢では、お散歩しているペットのほとんどがジェントルリーダーを着けていると、訓練士が話していました。一種のブームです。ホーリーだって、私がジェントルリーダーを持つと、「落ち着きなさい」と諫めるくらい嬉しそうに、自分から口を入れてるんですよ。入れた後、決して「よしよし、いい子」なんて言いながら、フードをあげてるなんてことはしていなくてもです。歩き出してから、{これはまずい!}と、己のうかつさに気づくのでしょう。それが毎日だっただけです。

(アッ、ワープ)。それは、吠えたり噛んだりする犬のための物ではないのに、皆さんの使用目的はなんでしょうね?

この辺は田舎で、ペットとは言え流行の波も届くのが遅いから、もう少し待っていれば私たちの散歩スタイルにもコンセンサスが得られ、周囲の理解は違っていたのかな?流行の先端を行くって大変ざます。(オホホホホッ)

 みなさんからの声が高くなり、私はホーリーにジェントルリーダーを着けるのをやめました。でもそれは、拾い食いを巡る、私とホーリーのバトル再会の合図でもありました。
腰痛again!(号泣)

<しゅくだい>

1.ジェントルリーダーの目的?

2.ジェントルリーダーの改良

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Gちゃんとフリーラン

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「さぁ、行こうね!」
 今日は、ホーリーの故郷でもある(財)日本盲導犬協会神奈川訓練センターに行く日。
彼が我が家に来てから約1ヶ月、不慣れな私との歩行でさぞストレスもたまるだろうと、シャンプーを兼ね、協会で思い切り走らせてあげようと計画。ユーザーのため毎月
開かれているフリーランも、炎天下の中庭を走らせるため夏場はお休み。でも、当日
担当のH訓練士が立ち会い、体育館でのフリーランが可能になったのです。(感謝)

 景色を覚えているんですね!高速を下りる頃から、ホーリーは車外を見続けソワソワ!
協会に着くと、興奮度はピークに!!いつもは私の横を歩き、リード(引き綱)で
引っ張ることはないのに、その時はゆっくり歩かせるのが大変なほど。判りやすいでしょ?

H訓練士と共に体育館に。ちょうど、ユーザーさんの都合で犬舎で預かっていた盲導犬
Gちゃんがいて、一緒に走れることに。やっぱり、仲間がいた方がいいよね!!同期だし…。

 リードを外され、自由に広い体育館中を走り回っている二頭。ベンチに腰掛け、そんな
二頭の様子を伝える家族の声は明るく、とき折笑い声が混じります。さぁ、今度はボール
遊びです。

ホーリーとGちゃんを足下に呼び寄せ、私はボールを握った手を高く持ち上げ、投げる
ポーズ。1回目はGちゃんがget。2回目もGちゃん。「ホーリー頑張れ!」と励ますも、
家族曰く、「Gちゃんの動きはすごい!」。

説明によると、私がボールを高く振りかぶると、二頭ともボールを見上げているのは
同じなんだけど、Gちゃんはそのまま後ずさりし、投げたらすぐに走れるよう助走の
ポーズ。ところが、我が家のお坊っちゃまは、私の足下にお座りしてボールを見上げてる。
律儀な子なんです。(笑)当然、私がボールを投げ、ホーリーが走り出そうと腰を上げ、
振り返ると、すでにフライングのGちゃんは数メートル先を走ってる。

その上、Gちゃんは、一度落下し跳ね返ったボールをジャンプして空中キャッチ!!女の子
とは思えぬ見事な動き!!!キャッチするや否や戻ってきて、差し出した私の手にボールを
ぽとんと落とす。「早く、早く、次投げて」と言わんばかりに足をバタバタ。
華奢でほとんど筋肉のないホーリー君。これではとうてい叶いません。(変わりに号泣)

{このまま終わらせたらホーリーのプライドが傷つくだろう。劣等感も持つかも知れない}
そう思った私は訓練士にもう一つボールをもらい、ホーリーにも取れるよう2個同時に、
イヤ、いくら何でもそれは出来ません!少し遅れて投げたのでした。(汗)これで
ようやく、Gちゃんもホーリーもボールをget。(涙)ところが…。

Gちゃんはキャッチ後、すぐ私の所にボールを持って来るのですが、肝腎のホーリーが
ちっとも戻って来ないんです。「ホーリー カ~ム!」といくら呼んでも…。みんなの
笑い声が。「どうしたの?」と問う私に、「ホーリーそこまで来てるんだけど、そこで
一人でボール遊びしてる」。ようやく取ったボールを渡すのがイヤで、どうやら途中で
楽しんでるようです。オイオイ、君はレトリバーでしょうが、レトリバー!(涙)

お遊び中のホーリーを連れてきてもらい、また二個一緒に(あっ、前述同様)ボールを
投げます。{今度こそ戻って来ますように}との祈りも空しく、戻ってきたのはGちゃん
だけ!ホーリー君はまたも途中でサボタージュ。(ため息)

 人でも、ある年齢までは女の子の方が成長が著しく、男の子は発達が遅い。と何かで
読んだ記憶。{きっと、犬の世界でも同じで、メスの方がおませなのかも…}と贔屓目に
受け止め、{ホーリーはまだまだやんちゃな甘えん坊}と、ボール遊びで歴然とした
二頭の個性の違いを、更に身びいきで良い方に考える私でした。(大汗)

筋肉質でマッチョな父親の血を色濃く引いているらしいGちゃん。その骨格はメスとは
思えぬマッチョ!ジャンプしてボールをキャッチする時の姿は見事だそうです。それに
引き替え我が家のお坊っちゃま!産まれた時から生死を危ぶまれたほどの小柄。脚も
羨ましいほど細く、全体に華奢です。体型も品性も親譲り。彼らのせいではありません。
ボール遊びくらいなんですか!その時がくれば、きっとホーリーも本来の能力を発揮して
くれるはず。イヤ、発揮して下さい。お願いします発揮してくれないと困るんです私。
(哀願)「可愛いから、まぁいいか!」。最終的にはいつもこれです。(汗)

と言うことで、「信じる者を救って下さい」と祈りつつ、思いっきり走って大満足の
ホーリー君を乗せた車は、懐かしい協会を後にしたのでした。

<しゅくだい>

1.他の盲導犬と比べないで

2.成長するスピードの違い

3.親ばかじゃなきゃ守れない

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栃木のパピーウォーカー

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「ビニールかして下さい!」
その頃のホーリーは、本当にあっちこっちでウンチしてました。ハーネスを着けている時はお仕事中。自分の気分でさせないよう、私たちユーザーも管理は学習したけど…。「♪みんな、おなじ、いきているーかーら~♪(イルカの歌)」ほら、昔から、「出物、腫れ物、所嫌わず」って言うじゃないですか!?そんなに簡単にコントロールできないで~す。第一、ユーザーの私に威厳が欠けてて…。(号泣)訓練士さん、開き直ってごめんなさい。(汗)

ウンチする所は決まってなくて、{ここはやめて~!}と思う所でやっちゃう。歩いて
いる所が所だけに、どうしても人目にはつきやすいんです。(涙)駅前のロータリー、
{ンッ!}と思った時はすでに手遅れ。腰をクイッと落として後ろ足をバタバタ!!慌てて
落下場所の当たりをつけるため背骨を触ったけど、ホーリーの方が一瞬早くスッキリ終了。
(敗北)私はウンチの場所が判らない。(けさしたばかりなのに、どうしてそんなに
出るんです?羨ましいじゃないですか!)と便秘の私。(号泣)

「お手伝いしましょうか?ビニールお持ちでしょ。貸して下さい」。ホーリーを傍らに
お座りさせていると、空から神の声が…。「大丈夫です。自分で拾います。どこにあるか、
場所を教えてもらえないでしょうか?」と私。「もう少し前、そこそこ」と的確な指示に
後始末は無事終了したのでした。(チャンチャン)

ウンチを拾っている最中、天恵かと思ったおばさんの「ビニールかして下さい」の言葉。
妙に気になり、また、拾っている時も、「いいウンチですね」と言われた事も何故か心に
引っかかる…。そこで、思い切って尋ねてみたのでした。

「あの~、どうしてビニール持ってるって判ったんですか?」口にしてから、{お散歩の
マナーだった!}と、バカな質問に反省。でも、返ってきた返事は意外なもの。「私、
パピーウォーカーしてるんです。ユーザーさんは皆さんビニールお持ちでしょ」。私の
勘ってすごくない?誰も褒めてくれないので自画自賛!(汗)

その人は、栃木盲導犬協会のパピーウォーカーで、預かっていた犬を、つい先日協会に
返したばかり。お腹の弱い子で、しょっちゅう緩いウンチをしていたから、いつも
気にしてて、ウンチで一喜一憂。そんなだったから、ついついホーリーのウンチも
観察しちゃったようです。「あの子はお腹が緩かったから、盲導犬にはなれない
でしょうね…。」その声は、とても寂しそうでした。

ホーリーのウンチでは、本当にたくさんの人に助けてもらってます。(汗)粗相した事を
教えてくれるだけで助かるのに、中にはティッシュを出し、拾ってくれた人までいました。
(涙)でも、ウンチの批評をした人はなく、話を聞けば、やはりそれなりの事情が…
。ドラマでしょ。我が町にパピーウォーカーがいた!!これもホーリーの結んでくれた縁!!
イヤ、正確に言うと「ウンチがらみの中」です。(号泣)

しゅくだい

1.ビニール袋は携帯必須

2.見て教えてくれることに感謝

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みの虫と熱射病

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

「熱射病かも知れないですねぇ」
夏の盛り、たかだか往復30分かからない道を、1時間半かけて歩いていた私たち。
引きこもりで深窓の令嬢のように白かった私の肌は、原チャリで外回りしている
ヤクルトレディーさんにまで、「私より焼けてますねぇ~!」とお褒めの言葉を頂くほど、
しっかり土方焼けしていたのでした。(涙)人でさえそうなんですから、毛皮を着ていて、
しかも体温が高く、アスファルトからの照り返しまでもろに受けているホーリーが、
暑くないはずがありません。

 ある朝、いつものように時間をかけてようやく帰宅。ホーリーにお水をあげると、
勢いよく飲んだと思ったらすぐに嘔吐。吐いた物は見えないけど、臭いはタバコのヤニ
みたい?急いで母にみてもらうと、やっぱりタバコの葉らしい茶色の細かい物が…。
拾い食いしたタバコを出したんだろうとは盲導犬協会のT訓練士。ヤレヤレ、それなら
一安心。「ホーリー君、人で言うと何歳だか知りませんが、タバコはいけませんよ、
タバコは!しかも拾ってまでとはなんですか、はしたない!!(と説教したいのはやまやま。
でも、とりあえずホッ。

 夕方のご飯はいつものように完食。でも、心なしか元気がなくて心配。すでに
かかりつけのペットクリニックは終了時間。念のため、もう一度協会に連絡し相談。
今度の訓練士はFさんで、「熱射病じゃないかな?」と言われて大ショック!だって
思い当たることだらけなんだもん。肛門から体温計を入れる検温法を教えてもらったけど、
腸壁を傷つけそうで怖い。無関係かも知れないけど、耳がとても熱いことを伝えてみた。少しは関係していたみたいで良かった。でも、どうすれば良いんだろう??(狼狽)

いったん電話を切ったF訓練士がその間に調べてくれたのは、我が家の近所にある
ペット用24時間診療の病院。ネットで調べてくれたようで、病院と連絡まで取っていた
ことには感激!!具合が悪くなったら行くようにとの指示。はい、行きます。(感謝)
とりあえず、今は水を自由に飲めるようにし、室温を下げるようにと。とっても心配
だったけど、「若いから大丈夫だと思いますけど」との言葉に力つけられたのでした。(もう一度感謝)

 ホーリーと私は一部屋をシェア。と言っても彼からの部屋代はガイド量でペイ。フード、
おやつ、シャンプー&ブラッシング、時には車でドライブ付きなのでけっこう割安かも…。
(汗)エアコンで部屋を涼しくし、お水用ボールも用意。吐いてもいいようにタオルを
たくさん用意。さ~て、これで準備万端!!あっ、困った。私はエアコンが嫌いなんです。(涙)

エアコンをつけたまま寝ると、冷気は私のいるところを直撃!{参ったなぁ~!}
と、そこで閃いたのが寝袋!中にダウンが入った蓑虫型のあれ。早速押入から寝袋を
取り出したけど、触るだけでも暑苦しい!しかし、夏を快適に過ごすためのエアコンを、
わざわざつけて、寝袋で寝る私って…。(涙)これも可愛いホーリーのため!やります・
耐えます・頑張ります!

幸い、ホーリーは夜中に吐くことも水入りボールを蹴飛ばすこともなく、私の蓑虫体験は
一晩だけで済んだのでした。が、この寝袋、夏の間中ホーリーとのお昼寝に大活躍!(涙)

 涼しい部屋で落ち着いたのか、翌日のホーリーは元気いっぱい!!朝ご飯もしっかり完食。
念のためクリニックに行くも、すでに快復していたホーリー君。本当に良かった良かった!
ホーリーのみならず、我が家で飼ってる猫もウサギもカメも、具合が悪くても何も言
えないんだから、管理するのは私(えっと、ホーリー以外は家族)の役目!!しっかり
してあげないとね。ホーリー、ごめんね!

とは言いつつ、「半分はホーリーのせいだからね!」と言いたい気持ちをグッと飲み込み、
熱射病事件がきっかけで、少しでも涼しく陰になる所を歩こうといろいろ考え、勇気を
出して新しい道に挑戦!同じ道ばかりじゃテレテレ歩きもしたくなるよね。
まさに、塞翁が馬。

<しゅくだい>

1.夏の散歩は犬の方が暑い

2.路面の反射熱ってかなり高い

3.お水はいつでも飲めるように

4.緊急時のペットクリニックは?

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あちこちでオシッコ&ウンチ

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「あちこちでオシッコさせないでくれないか!」
お散歩の帰路、おじさんに呼び止められて言われちゃいました。そうなんです。匂い嗅ぎ
と拾い食いの次に始めたのが外での排泄。(涙)出がけに排泄を済ませても、なぜか
途中でやってしまうんです。もしかしたら、ホーリーは排泄の合図を送っていたのかも
知れないけど、初心者の私には、ハーネスから伝わってくるそれが感じ取れなかった
んです。(再び涙)

しかも私たちの散歩コースは、生活に役立ち且つ比較的安全なよう訓練士と決めた道で、
商店が並ぶ所!ホーリーが急にもよおしても入る路地はなく、見えぬ私には、彼のリード
を引っ張って裏通りに急ぐこともできず…。そうなんです!ホーリーに「ここはダメ!
自分で路地に行きなさい」とは言えず、緊急を要する時も頼みはホーリーなんです。(汗)

 外での排泄に備え、私たちユーザーは1・2(ワンツー)ベルトを常に携帯。
オシッコ用には、袋に液体を固める粉、ほらっ、おむつの中に入っているあれ!を入れ
用意。ウンチ用は袋だけ。ホーリーは男の子だから、都合により長さの違うベルトが二本
必要。それらに袋を着けてウエストポーチの中に。でも、それとて合図を読みとれてこそ
着けられると言うもの。(涙)

 ここで、私たち見えない者がどうやってウンチの場所を知るか!皆さんには全く不要な
技をコソッとお教えします。(これって、トリビアの種には…、なりませんよね?。涙)

1.歩いている犬のおしりがプリプリと左右に揺れるか、右方向に回ろうとします。

2.次に歩みを止め、後ろ足でジタバタ、ほらっ、Jリーグ以前けっこう有名だった
 サッカーのカズがゴールした時、観客席に向かってやってた変な決めポーズ?あれと
 同じような足踏みを。

3.ここまで来たら、急いで犬の背骨に触り、クイッと飛び出している骨の方向に
 つま先を向け落下位地を確保。

4.排泄後、犬はすぐにその場を離れるので(3)の動作は素早く。

5.用意したビニール袋に手を入れ、手の甲を路面側に向けてつま先の向いている方向に
ジグザグに動かしながら前進。

6.あったあった!。手を返し、ビニール越しにウンチを掴み、全部掴んだらビニールを
 ひっくり返し、口を縛って終わり!!

注.(6)のコツは、ソフトにタッチし、柔らかく持つこと。感触は現実的。でも手は
 汚れないのです。どうです。技でしょ?(号泣)

何を食べたか? 拾い食いの現場はつかめずとも、袋越しにウンチにブニュブニュと
タッチ!こんな方法でしか判らないけど、それでもフィルターや石や木の枝を食べてると
判り、私たちにはとっても便利。それに、便の堅さは健康のバロメーター。朝夕チェック
されてる犬ってそうそういないでしょうね。(爆)

 失敗もたくさん。慣れない頃、つま先を入れすぎてウンチが靴の上に落ちてきて
パニックに。「ワアッ!」と慌てて足を引いたらウンチが飛び散って、どこに行ったか…。
あの時は、拾うのに本当に苦労しました。(しみじみ)が、ここで思い出に浸っている
場合ではありませんでした。実は更なる悲劇が…。

で、引いた足を下ろした瞬間、靴底から「ムニュッ」とした感覚。どこかのワンちゃんの
落とし物&忘れ物のウンチ。けっこう大きかったから大型犬!主さ~ん、忘れ物ですよ~!
「これに誘われちゃったんだ」と気づいてももう遅い。前にも後ろにもウンがいっぱい!
きっと今年は良い年に!!(号泣)

 何の話でしたっけ?そうそう。ビニール越しのウンチお片づけ方法って、アイ・メイト
協会の汐谷会長が考案したと、確か著書にあったと記憶。何でも、昔、量り売りの味噌を
たるから取り出す所を見ていてひらめいたとか。ウ~、ン似てなくもないけど…。って、
そう言うことじゃなくて…。

 あっ、でも、粗相した後始末はバッチリしてました。たぶん…?緩いウンチで道路が
汚れた時は、これもビニール越しに、持参した水を含ませたボロ切れで拭き、ホーム
センターで買って来た砂まで撒いてたんですよ~。だって、本当にメインロードで、通行
禁止になりかねなかったんだもん。(笑)

それをやめたのは、粉チーズの容器に入れてた砂が臭って、ホーリーがクンクン
してたこと。道路の上の砂は滑って危ないと気づいたから。ウンチをきれいに片づけた
つもりが、砂で転んでケガされたら本末転倒。転倒に掛けた訳じゃないです…。

 オシッコには水撒き。本当は、帰路どこか木陰で休憩して、二人で喉を潤すはずの水。
気がつけばオシッコの後かたづけで空っぽに!見えれば30分かからない駅までの往復が
そんなこんなで1時間半!(涙)

太陽は頭上でギラギラ。飲み水がなくなった私たちの帰路は、
まるで、ネフド砂漠を行くアラビアのロレンスのよう!判るかなぁ~?
と言う訳で、注意されても仕方のない状態だったのです。(号泣)

 でも、お陰でハーネスから伝わってくるホーリーの合図に敏感になったし、
ウンチがらみでいろいろな人と触れあえたし…。まぁ、いいか!!(落涙)しかし、
「ウンチがらみ」ってどんな仲?

<しゅくだい>

1.主さ~ん、忘れ物ですよ~」。ペットの落とし物は拾いましょう。

2.オシッコの後にはお水を撒いて。

3.使い方教えます。便利なワン・ツーベルト

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まぁゆるしてあげる

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「コホッン、まぁゆるしてあげる」
 路肩の臭いばかり嗅いでいて、めぼしい物があればパクッとしてしまうホーリー君。
きちんと歩けば30分で往復できるのに、そんなだから少しも進まず!7~9月は地獄。
お散歩の必須条件は、音響信号が鳴って困った時助けてくれる人がいること。つまり、
夏と言えども、新米ユーザーと若葉マークの盲導犬では、涼しい時間のお散歩は無理
だったのです。(涙)(注.詳しくは「四日で終わった極秘練習」を読んでね)

それに輪を掛けてのホーリーのテレテレ歩き。太陽はドンドン高くなり、Tシャツは汗で
ビショビショ。純毛の着ぐるみ状態のホーリーも、さぞや暑かろうと思うものの、暑さを
我慢してまで路肩に執着する彼に、ついに私の我慢も限界に…。

ハーネスを握らずリードだけ持ち、ホーリーの肩を後ろに押します。これは遊びの一種
なんですが、押したらすかさず逃げるまねをして、犬がついてくれば成功!慕ってる
って意味。「怒ってるんだからね!」との思いで「あっち行っちゃえ!」とホーリーの
肩を押しました。一度はついてきたのに、二度目に肩を押したらついてこない!!{あれっ、
これはまずいですよ~。一度ですか、一度?}(涙)内心慌てたのでした。

でも、そこで折れては主の立場がない。(実は、その頃は主と思われてなくて…。涙)
「人と犬の主従関係なんて一目瞭然。人の方が偉いしご飯あげてるんだから!」なんて、
それってすっごいおごり。まぁ、そんな風に思ってたのは、もしかして私だけかも知れないんですが…??(大汗)
そこで次の手は…。「とにかくおいで」とホーリーを呼び寄せ、ハーネスを握らずリード
を引き、白杖を頼りに歩き始めたのでした。あっ、私はホーリーとの歩行でも白杖を
使っているので、携帯用の短い物だけど、前方の安全くらい確認できるんです。
もっとも、私は白杖を使って単独歩行したことないんですけど…。(汗)

普段使う白杖の長さは、直立して地面から脇の下までの長さが標準らしい。もっと長い
杖を使い、かなり先の安全を確認している人もいるので、「らしい」訳です。先端に
ローラーがついているのもあったりと、創意工夫の歴史がそこに。

 ホーリーのガイドなしで歩くのは、正直言って怖いです。杖で平面の状態はかろうじて
判るものの、空間となるとまるっきりダメ。生け垣の枝が伸びて顔面を直撃。立て看板の
角が出っ張ってたり、違法駐車のバックミラー、時は夏、後ろのドア(ハッチバック
って言うのかな?)を跳ね上げたまま止めてあるワンボックスカーがあったりと、
空間の安全確保は至難の業なんです。(号泣)

その時も数歩歩いただけで、街灯のポールにぶつかってしまった私。最初から情報が
あれば別なんだけど、見えない人たちって、ぶつかったり転んだりして初めてそこに
障害物があると知るんです。(涙)その時もそうでした。

{こんな所にポールがあったんだ…。}と驚き、それまでぶつからなかったのは?
クンクンしながらも、ホーリーが上手にガイドして歩いていたと知り、思わずジーンと
きてしまったのでした。{ホーリーなりにちゃんと歩いてたんだね!}(ホロリ)
もう少し行けば交差点。横断歩道も信号機もないほど小さく、車もほとんど通らない。
でも、やっぱりホーリーのガイドが必要。(汗)

 「ホーリー カム(おいで)」。ジーンと来たことはおくびにも出さず、あくまでも
主としての威厳を保とうとする私は、「まぁ、今日のところはゆるしてあげる。以後、
気をつけるように!」とかなんとか偉そうに言い、ハーネスを握って歩き出すのでした。(大汗)

大変なことはたくさんあるけど、なんやかや言ってもホーリーがいないと不安がいっぱい。今の私では、叱る声も褒める声もホーリーの耳を素通りしてる。(涙)
早く主に昇格し、本当の意味でホーリーに好かれ、{怒られるのはイヤだ。ママちゃんに
褒めてもらいたい!}と彼が思うようにならないと、私たちに、本当の安全は
こないのかも知れない!!ホーリーとの歩行で、毎日修行させられている私でした。(号泣)

<しゅくだい>

1.犬だけが悪いんじゃありません

2.ホーリーとの歩行は人格を磨く修行

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人工芝のトイレ

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年(まだ訓練中)

「最終日だったのに…!」
ホーリーと出会って4週目。最後の1週間は自宅周辺での歩行訓練。月曜から金曜まで、S訓練士が毎日神奈川から通ってくれての訓練です。
私たちが安全に歩け、日常の用が足せるようルートを作り、S訓練士の見守る中、太陽が
ギラギラ照りつける7月の日中、地図をしっかり覚えるまで毎日毎日歩いたのでした。
(涙)

 その最終日のことです。自宅から駅までの道、S訓練士はホーリーに姿を見られぬよう、私たちを尾行していました。ホーリーが訓練士の視線を意識せず、私としっかり
歩けるかをチェックするためです。

余談ですが、どの犬も、訓練士がいるといないとでは態度が180度変わってしまいます。皆さんがテレビで見ている優秀な盲導犬の姿です。もちろん、当時の私はそれを
知るよしもありません。まぁ、その後、追々それが判ってくる訳ですが、{3週間、
あんなにしっかり歩けたんだから!}との思いは、その後、私を支える希望では
ありましたが…。(号泣)と言う訳で、S訓練士は隠れて尾行していたのでした。

 もうすぐ目的地と言う所で、ホーリーがスッと左に寄って足踏みし始め、動かなく
なりました。と、右の方からドタバタと音を立て誰かが来たような感じ。犬好きの子供が
走ってきたのかとおもったら、その足音はS訓練士。「最終日だったのに…!」と
残念そうな声に、「何かあったんですか?」と私。「ホーリーがウンチしちゃったんです」「…」(涙)

持参のビニール袋を渡し、S訓練士が後始末をしてくれました。{今までしたことない
のに、どうして…??出がけにしてきたのに??}ハーネスを着けている時はお仕事モードで、
ウンチやオシッコは我慢するようにしつけられていると信じていた私!だからよけい、
心中は複雑。

「ここは自転車屋さんで、店先に人工芝敷いて新車をディスプレーしてあったんです」。
Sさんにそう聞かされ、自転車屋さんに申し訳ないと思う気持ちと裏腹に、ホーリーの
健気さがいじらしくなってホロリ。

 歩いている最中もよおしてしまったホーリーは、{お仕事中だから}と、ウンチを
ずっと我慢していて、自分のトイレを探していたんでしょう。あっ、ここでご説明を少し。訓練センターで寝食を共にする共同訓練の期間、ホーリーのトイレは、人工芝が敷かれた
宿舎のベランダ。そして我が家にも彼用トイレのスペースには人工芝が。
ホーリーにとって人工芝は、ウンチやオシッコをしていい場所だったんです。(号泣)

道路にせず、{トイレ!トイレ!}と探しつつ、お店の前までがまんしたんじゃないか
と思ったら、それが健気で健気でいじらしく、涙が出そうになったのでした。(大粒の涙)

 S訓練士に自転車屋さんへのお詫びの品を託し、私とホーリーは別の道から帰宅。
それからしばらく、再発防止を兼ね、その道は通らないようにしました。店先の人工芝を
トイレと認識しないよう、行動がパターン化してしまうのを防ぐためです。

あっ、そうそう。自転車屋のおじさんは、「いいよ、いいよ。頑張って歩いてたもんな!」
と、ホーリーの粗相を気持ちよく許してくれたのでした。(感謝)そして、以後、
ホーリーの店先での粗相はありません。どうやら{芝じゃなくてもいいんだ}と、都合の
良い解釈をしてしまったようです。あぁ~、あの頃が懐かしい…。(号泣)

<しゅくだい>

1.排泄は済ませてからお散歩に

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任侠の親分

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「目、…見えないのか?」
 夏の夕べ、散歩帰りに一休みしていたときのこと。足を引きずるように歩く音が、
私たちの方に近づいて来ました。見えない私はちょっと緊張。
と、足音が私のそばで止まり、聞かれたんです。「目、…見えないのか?」

かなり唐突に鋭い質問!{ハイ、って言ったら、ポカッとかやられちゃうかな?}と、
その付近でひったくりが横行していたことを思い出し、{まずいなぁ}と焦ったのでした。
だって、そばにいるホーリーは、Loveを振りまく博愛主義者なんですから!(冷や汗)

とりあえず「ハイ」と答えると、今度は、「家族は…、お袋さんはいるのか?」と。
{アレッ、なんか変だなぁ?}。物盗りにしては親身な質問!ぞんざいな言葉なのに
暖かささえ感じてしまう私でした。答える声は、「あい」なんて、気分はすっかり時代劇。
イメージだけは町娘。(爆)そして、目の前にいるおじさんは任侠の親分!!

サッサと行けば良いのに、けじめの挨拶がまだだった私とホーリーは、礼儀正しくその場に立ち、次の質問を待ちながら、あらぬ妄想をするのでした。

{テレビで見る任侠の親分なら、「お袋さんと、これで上手い物でも食いな」とか何とか
言って、私の手を取り、懐から出した胴巻き(ほら、長方形で紐が付いてる巾着
みたいなお財布)を握らせ、名前も言わずに行っちゃうんだろうなぁ}。時代劇の中の
町娘は、一人で妄想に浸るのでした。(爆)

 but、質問も挨拶もなく、私たちを残したままで親分は行ってしまったのです。
もちろん、手に胴巻きが残されているはずもなく…。(笑)

でも、もしかしたら、「これ食いな」と、家に帰って
すぐ食べられるよう、近所の甘味処にお団子か饅頭を買いに行ってるのかも知れない!
足が不自由そうだった親分のため、追いかけて来やすいよういつもより更にゆっくり
歩いてみたけど、行けども行けども、「ちょっと待ちな」って声は掛からず、戻ってくる
気配は皆無!親分はそのまま行ってしまったようでした。(涙)

 「目、見えないのか?」って、道路で知らない人に突然聞かれたらすっごく不愉快!!
見えなくなってから、人って声音の優しさだけじゃ判らないって知ったけど、
ちょっとドスのきいた親分の言葉はちっとも嫌みがなく、続く問いがジンワリと
心に浸みてきたのはどうしてかな?不自由だろうと察し、家族が、母親がいるかを
問うたのは、きっと私を案じてのこと。

つっけんどでも言葉足らずでも、伝わってくるものってある!!傍らのホーリーが、
いつになくお利口にして待っていられたのも、親分の威厳を感じたからかな…?
「ホーリー、親分戻ってこなかったね」と話しかけながら、「オッ、そうだ!
今日は清水の次郎長やる日だ!」と思い出し、頭の中を任侠でいっぱいにして
待ち娘とラブラドールは帰路についたのでした。

<しゅくだい>

1.突然話しかけられると驚きます。まずは名前を言って。

2.いなくなっても判りません。黙って行かないで。

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ホーリーと英会話(Long version.)

・・・デビューしたてー若葉マークの頃ー2006年

 「おはようございます。」
{この声は誰だったかなぁ~?}と、少ししゃがれた声の記憶を辿っていると、
「Good morning. How are you?」と聞こえて来ました。
しかも、声は私ではなく隣にいるホーリーに向いています。
(注.あっ、声の向きって見えなくても判るので一度試してみて下さい。)
挨拶が英語だったので、{あーぁ、Oさんか!}と、声の主が判ったのでした。
(めでたしめでたし!)

 Oさんとの出会いは駅前のロータリー。横断歩道の場所が判らず、{誰か来ないかなぁ}
と、足音に耳を澄ませていると、スーパーの買い物袋をガサゴソいわせ、やって来たのが
Oさん。

私たちが歩き出そうとすると、「盲導犬とは英語で話すんでしょ?」とOさんの声。
{英単語でも英語って言えるかなぁ…?}と、常に的確な返事を返すことを
心がけている私は、瞬時に頭をフル回転させ悩んだのでした。結果、「まぁ」なんて、
的確な返事とはほど遠い、曖昧な声を出していたのでした。(大汗)

 すると…。次に聞こえて来たのは、ホーリーと話すOさんの英語でした。
…以下、訳文…
「ここが横断歩道だよ。(たぶん指さして)あれがATMで、まっすぐ行くと駅。
エスカレーターと階段があって、右に行くと○○銀行。いいね、ちゃんと覚えるんだよ!」
と、ホーリーに駅前の様子を英語で説明してくれたのです。それを聞いていた私も、
うろ覚えだった位置関係がスッキリ整頓。(ダブル感謝)

 お散歩時間が一緒だったんでしょうね。Oさんとは何回も会いましたが、
その度に、嬉しそうにホーリーに英語で話しかけます。私には最初と最後の挨拶だけ!
しかも日本語。 Oさんの名前も、実は、ホーリーに自己紹介しているところを
盗み聞きして判ったのでした。(汗)
Oさんがホーリーと話している時、私はそばで立ちん坊。
だからよけい、いつも傍らで待たされているホーリーの気持ちが
よ~く判ったのでした。(涙)

でもね、ハーネスを着けている時のホーリーはお仕事中。上手に歩いているとき
話しかけられたら志気は落ちてしまうし、本当はいけないんです。Oさんにそれを
言わなかったのは、私の身勝手!(バスタオル級の汗)

語学が大好きと言うOさん。田舎町で日常英語を話すチャンスなんて滅多にないです。
だから、相手がホーリーでも英語が話せれば、Oさんのお散歩も楽しくならないかな?
と思ったし、何より私が、二人(?)の触れ合いの時間が大好きだったんです。

まず私に挨拶してくれるOさん。私はすかさず、ホーリーをお座りの姿勢で待たせます。
きちんとした姿勢をとらせることで、「ガイド」の仕事から「待つ」仕事になりますから、
一応コントロールは効いているんじゃないかと…。(汗)

すると、Oさんは腰をかがめ、ホーリーの顔に近づき、やおら会話が始まります。
ホーリーはOさんを見上げ、ブンブン振って喜びを表現している彼の尻尾は、
しっかり道路をお掃除!(涙)二人の姿は、きっとそんな感じ。すっごい言い訳だけど…。

 Oさんの現れ方もとっても不思議。近づいて来る合図はスーパーのガサゴソ音!
大きな袋に、一つか二つの商品が入っていて、それが歩くたびに動き回っているような音。
靴の音が聞こえないんです!しかも、何故か困っている時にやってくる!

盆踊りで人が出てるから迷っても聴けるし、涼しいし…、と外に出るとガサゴソと
Oさんがやって来る!「人がいっぱいだから止めた方がいいよ」とか、路上でホーリーが
ウンチをしてしまい、拾おうにも場所が判らず困っていた時など、鬼太郎おばさんと
同じくらいタイミングよく、Oさんはやって来るのでした。会えなくなった時期も
ほとんど同じかな?

ここでも我がファミリーは、「死んじゃったんじゃないの?」と、心配している
私の気持ちを逆なでするような大胆な発言!!確かに高齢だったけど…。
Oさ~ん、どこいっちゃったのかなぁ~?

ご自宅の場所は聞いてたけど、一度も行ったことないです。イヤ、そこに家があるかとか、
Oさんの表札がかかっているか?なんて確かめたくないです。最も、私では表札は
確認できずですが…。(涙)

 「あのね、盲導犬とは英語で話すんですよ!」なんて誰かに言って、どこかで
恥じ掻いてないといいんだけど。いい加減な返事したまま、誤解を解かず会えなくなって
しまったOさん。盲導犬とは日本語で話してけっこうです。本当にごめんなさい。
どこかでOさんらしき人を見かけた方、私の変わりに誤解を解いて下さい。(ペコリ)

<しゅくだい>

1.ハーネスをしている盲導犬とは話さないで下さい。
  (注.自己都合で話す機会をつくることもありますが…。汗)

2.盲導犬との話は日本語で。

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